グレースの難病女子日記

多発性硬化症という難病があり、視覚障害もある番組出演者・大橋グレースが、恋愛、仕事、
そして進行していく自分の障害のことまで、日々の中で感じたことを綴っていきます。

繋がりを感じた6月18日

  • 2018年6月29日
6月18日 午前7時58分
いつもどおり、起床

そんな時、震度6弱の地震が私の住んでいる大阪を襲った


揺れる部屋の中、真っ先に頭に浮かんだのは、東日本大震災記憶

私の出身は福島県で、当時住んでいたのも福島県に隣接する栃木県の北部だったから
震災影響は大きかった
でも、たまたまその時は「バリバラ」の収録で大阪に来ていた
だから、安全のためにしばらく大阪に滞在することになった

1週間を過ぎて栃木に戻った時も、頻繁に震度4~5の余震が続いていた
介助者も家族もいない、1人きりの家
怖くて怖くて耐えきれなくなり
今の職場である大阪・住之江区の自立生活夢宙センター電話した

そして、急きょ大阪引っ越すことに
それが私の自立生活(ひとり暮らし)の始まり
東日本大震災がきっかけだった

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    大阪でのひとり暮らし初日


今回の地震が起きた時は、すぐさまテレビをつけて情報確認した
大阪市内でも湾岸エリアにある我が家だったけど
速報では、津波の心配はないとのこと
さらに、私が住んでいる地区は震度4だということも分かった

そして、何度も訓練してきた、夢宙センターの「緊急時避難マニュアル」に従って行動
グループLINEに「無事です」と報告
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怪我をした人はいないか、呼吸器など破損しているものはないか
ライフラインにダメージはないか、を確認し合った

ガス供給が停止していたけど、再開の方法もみんなで共有することができた
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そうこうしているうちに、電話が鳴った
訪問看護ステーションからだった
往診に来てくれているドクター呼吸器会社からも安否を確認する連絡が入った
訪問薬剤師さんは、もし避難することになったり、余震が続いた時のことを考えて
1週間分の薬の予備があるか確認してくれた

それから、いつも通っている教会や、友人からも安否を確認するメールが届いた

バタバタと連絡を取り合い、ひとまず落ち着いたかなと思っていたら…

「ダンダンダン!!!」
玄関のドアを叩く音が!!!

ドアを開けると、同じマンションに住んでいる自治会の方
「大橋さん大丈夫? エレベーター止まっちゃってるから、何かあったら私に連絡して!
と息を切らして駆けつけてくれた!! 

「これからエレベーター会社やら管理業者に連絡してくるから。復旧したら連絡するから、
ちょっと待っててね!」
そう言って、携帯電話の番号とマンションの情報が書かれた紙を置いていってくれた
ご近所の底力に、改めて感謝

その後も、所属しているミックスルーツのコミュニティー
避難方法などを英語に訳して配信したり
日本語が話せない人も困らないようにサポート体制を整えたりした

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    英訳した避難方法のマニュアル

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    イラスト入りで作成した避難時持ち出しリスト



幸い夕方にはエレベーターも復旧し、今はいつも通りの生活を送れている

今回の震災で、私と同じように不安な思いをした人
ケガをした人
亡くなった人
色んな人がいたと思う

だからこそ伝えたいのは
不安な時は、不安だって言ってもいいよ
しんどい時は、しんどいって声に出してほしい、ってこと

そう思うのは、東日本大震災の時、私は地域の人と全く繋がりがなくて
一人ぼっち怖くて、辛くて、不安で
毎日泣いていた記憶が、未だに抜けないから


でも、今回は違った
夢宙センターで日頃から、災害時のシミュレーションをしていたこと
自治会の方に、東日本大震災の時の経験や、災害時に困ることを事前に話せていたこと
呼吸器の会社や薬剤師とも連携が取れていたこと

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大阪にきてから、私という人を知ってもらうため自分の身を守るために行動していたら
いつの間にか、たくさんの人と繋がることができていた

だからこそ今回も「あっ!グレース大丈夫かな?」
って皆が気にかけてくれて、行動してくれたんだと思う

自分の不安や困りごとを周りに伝えていくこと
地域と積極的に繋がっていくことの重要さを再確認した



そんな中、課題も残った
電車が動かなくなったので、介助者現場に向かえなかったこと
エレベーターが止まる想定をしていなかったので、障害者スタッフが戸惑ってしまい
指示出しが遅れてしまったこと

想定外のことが起きるのが震災
課題を1つずつクリアにしていって、安心できる環境を作っていきたい!


皆さんの中に、地震で不安な思いをしている人がいたら
少しでもホッとできる瞬間がありますように…
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