これまでの放送

キャッシュレス×障害者

放送日

11月21日(木)夜8:00

再放送11月24日(日)0:00(土曜深夜)

出演者

秋元才加ほか

キャッシュレス×障害者
10月の消費増税に伴い、クレジットカードなど「キャッシュレス」で支払えばポイントが還元される制度が始まり、キャッシュレス化が急激に広がっている。現金での支払いに時間がかかっていた視覚障害者の中には、スマートウォッチまで使いこなし快適なキャッシュレス生活を送る人も。一方で、知的障害や発達障害のある人は「見えないお金」が苦手な人が多いためクレジットカード自体をもってない人も少なくない。国も推し進めるキャッシュレス化は、障害のある人たちの生活にどんな影響をもたらすのか?

内容

出演者

  • 秋元才加さん  (女優・タレント)
  • 山田みのりさん (視覚障害)
  • あべけん太さん (ダウン症)
  • 元村祐子さん  (広汎性発達障害)
  • 矢吹香月さん  (岡山県消費教育コーディネーター)
  • 辻川圭乃さん  (弁護士)

キャッシュレス×視覚障害者

キャッシュレス社会×障害者 写真1

2019年10月に始まった消費増税。それに伴う負担軽減策の一つとして始まったのが、キャッシュレス支払いによるポイント還元事業だ。クレジットカードや電子マネーなどで支払うとポイントや現金が戻ってくる仕組み。このように社会のキヤッシュレス化が進む中、障害がある人々にとってどんな影響があるかを考えた。

キャッシュレス社会×障害者 写真2

そこでまずは、現金よりもキャッシュレス!というほぼ全盲の野元和明さんを取材。大阪市内でしんきゅうマッサージのお店を営んでいる野元さん。お客さんから受け取ったお札は、大きさで種類を判別するシートを使っていた。どうしても現金は手間や時間がかかって面倒。だから野元さんの財布の中身は現金なし!ほとんどの買い物をキャッシュレスで済ますからだ。ある店ではクレジットカード、またある店では腕時計をかざすだけで支払い、最先端のキャッシュレス生活をしていた。

キャッシュレス社会×障害者 写真3

一方、キャッシュレスにしているが不安も残るという人も。クリスタリン網膜症という病気になり30代から弱視が進行している山田みのりさん。現在は中心の視野がほぼゼロのため、見ているものの全体像を把握しづらいという視覚の障害がある。買い物でも、小銭をトレーに出したとき、見えなくて自分がいくら出したか分からなくなることもしばしば。だから支払いはクレジットカードがいい!と使っているが、実は以前80万円近くカードを不正利用されたことが。それ以来、カードの扱いにためらいを感じている。

ダウン症のイケメン、あべけん太さんに密着

キャッシュレス社会×障害者 写真4

スタジオでは、番組宛に届いた一通のメールを紹介した。発達障害があり計算が苦手という20代女性の「みのすけ」さんからで「お釣り計算が出来ずいつも500円玉を出すので、小銭が貯まる一方。キャッシュレス化は異次元の話」とあった。
便利だけど、人によっては問題もありそうなキャッシュレス支払い。番組では、キャッシュレス化はしていないというダウン症で軽度の知的障害があるあべけん太さんの一日に密着した。

キャッシュレス社会×障害者 写真5

けん太さんは毎朝、仕事に行く前に箱から現金を取る。3万円で1か月間の昼食や飲み物代などをまかなうことにしており、この日は5000円を持って家を出た。
週に1度ボクシングに通っているけん太さん。帰りにお茶を3本552円現金で購入。そのあと行きつけの焼き鳥店で焼き鳥丼とドリンクを注文。ここでも1150円を現金で支払った。

キャッシュレス社会×障害者 写真6

帰宅後、けん太さんはレシートや領収書を元に一日使った金額をパソコンに記録し始めた。「(今日使った金額は全部で)6150円!」、いくら使ったかを計算しているはずなのに、なぜか朝持った5000円に支払った分の金額を足してしまうけん太さん。けん太さんは、使ってしまってなくなったお金のことを理解するのが苦手のよう。
あべけん太「頭がごちゃごちゃにもうなっちゃってます」

目にみえないものがつかみにくい特性がある障害

キャッシュレス社会×障害者 写真7

発達障害がある元村さんも「目に見えない物は想像しにくい特性があるから、目の前にお札とか小銭がないと分からない」とキャッシュレスへの抵抗感を語る。
障害者支援を長年続けてきた弁護士の辻川圭乃さんからは、「抽象化が苦手な特性がある人にとってクレジットカードなどは利便性がない。そういう当事者を想定して制度が作られていないため、社会的障壁が生まれて差別につながる」との指摘があった。そこでスタジオでは、障害がある自分たちにとってクレジットカードの仕組みにどんな工夫があればいいかを話し合うことに。例えば、緑から黄色、赤へと使っていくごとにレシートの色が変わる仕組み。色で識別できないという人には、音声でも聞こえるように機械が反応してくれるなどさまざまなアイデアが出た。

身近に迫り寄る魔の手

キャッシュレス社会×障害者 写真8

実は今、キャッシュレスに限らず障害者が受ける様々な消費者トラブルが増えている。消費者庁もこれを問題視。岡山県消費生活センターでは、障害がある人向けにキャッシュレス払いやインターネットショッピングなどについて教材を作り、授業を行うようになった。
そこでスタジオでも、キャッチセールスのトラブルをあべけん太さんが疑似体験してみることに。詐欺師役の秋元さんから「アンケートに答えて会員になるとお得なことがたくさんありますよ」と誘われるけん太さん。秋元さんの誘い文句にすっかり舞い上がり、銀行口座まで教えてしまった! 岡山県消費者教育コーディネーターの矢吹香月さんによると、こうしただまされる体験をすることで「断る」勇気を学ぶことができる。また、もし実際にトラブルに巻き込まれたら1人で悩まず家族や支援者、また消費生活センターなどに相談することがとても重要だ。けん太さんをだます詐欺師役で「胸が痛かった」という秋元さんは、最後に番組の感想を問われ「意外に身近に不平等がたくさんあるんだなって」。

玉木幸則のコレだけ言わせて

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「健常者ベースで作られている」

今回は、「便利になることは悪くないけど…」という話。つまり、こういったサービスが健常者ベースで作られているっていうこと。それに、けんちゃん(あべけん太)が、キャッシュレスのことをよく分かっていないからといってひとり暮らしができない、ってことはないから。もちろん、うまく活用できるようになったらいいけど、できなかったらこれまで通りでなんの問題もない。キャッシュレスにすればキャッシュバックやポイントが付いてお得、みたいな情報が出てくるから話がややこしくなってくる。あと、収録で「小銭をうまく使えない」という話も出たけど、銀行はそんな両替にさえも手数料を取ってええのか?とは思うわ。