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ネットヘイトが脅かす表現 被害者の訴え

放送日

4月23日(木)「バリバラ桜を見る会~バリアフリーと多様性の宴~ 第1部」をもとにした記事です

出演者

ネットヘイトが脅かす表現 被害者の訴え
バリアフリーと多様性(バラエティ)を旗印に進化してきたバリアフリー・バラエティ『バリバラ』。2019年度、多様性の推進に功績のあった方々が桜満開のスタジオに大集合。性暴力被害者の環境づくりに尽力する伊藤詩織、人種・民族差別撤廃に声をあげてきた崔江以子、旧優生保護法裁判を実名で戦う小林寶二・喜美子夫妻の話と時事ネタ漫才コンビ「三拍子」のお笑いも交え、多様性の未来を考えるお花見形式のトークショー!

内容

桜を見る会① 写真1

今回は「バリバラ 桜を見る会 第一部」と題して、2019年度にバリアフリーや多様性ある社会を推進する上で、功労・功績のあった方々をスタジオにご招待。昨年のニュースをトピックに、ゲストの方々からさまざま意見が交わされました。その中で話題に上がったひとつが、SNS等でのオンラインバッシング。今回は、その被害者であるジャーナリストの伊藤詩織さん、川崎市ふれあい館職員の崔江以子さんが受けたネットヘイトの被害についてご紹介します。

桜を見る会① 写真2

■ネットヘイトの影響


「自分に対して死ねとか、いなくなれという書き込みに触れた日は、本当に恐ろしくて眠れなかったですし。慣れたりすることではないです」(崔江以子)

桜を見る会① 写真3

「ネットだとすごく多く見えてしまうんですね。命の危険を感じるような書き込みがあったり、誹謗中傷を受けた時は、どういうふうに生活を続けていいのか。この人たちが、本当に命を狙ってくるんじゃないかと思うと、やっぱり普通に生活できなくなってしまったし。家族に迷惑をかけてはいけないと思い、家族とも距離ができましたし」(伊藤詩織)

「一時は、変装して歩いてたんですね。本当にいつ襲われるか分からないと思って。でも、なぜ私が隠れなきゃいけないんだと思って。何も悪いことしてないし。でも、いつまでも隠れて恐れていたら、自分の生活がどんどん狭まってしまうと思って。それから変装をやめて、街を歩いていたら、気づいてくださる方が声をかけてくれたんですけれど、面と向かって声をかけてくださった方からは、一言もヘイトスピーチのような恐ろしい言葉をかけられたことがなかったんですよね。オンラインの世界では自分の名前を検索するといろいろと出てくるけれど、実際の世界では、そうではなかったというのは、この数年で感じていることなんです」(伊藤詩織)

桜を見る会① 写真4

■ネットヘイトは削除できない?


「SNS等の運営会社に削除を要請しても、削除してもらうことは大変厳しいです。インターネット上のヘイトスピーチが禁止されるルールがない中では、個人の力でひとつひとつ取り組むしか、今は策がありません。本当に時間をかけて、大変な思いをしながら弁護士さんにお願いし、法務局に人権侵犯被害申告をして。そこから審査してもらって、『人権侵害にあたる』ということであれば、法務局が運営会社に削除要請をする、と。それでヘイトスピーチが削除された、ということはありましたけれど、インターネットの特性で一度発信されてしまったものが完全に消えることは難しい」(崔江以子)

桜を見る会① 写真5

「先日バリバラでも被差別部落の人たちの問題を扱ったんですよね。その時もネットでデマとか誹謗中傷がいっぱいあって。崔さんが言ってくれたように、それは簡単に消すことができない。バリバラも2020年度はインターネットのバッシングについても、向き合っていかなあかん」(玉木幸則)

桜を見る会① 写真6

■人権を守るための議論が必要


「例えば、私の場合は性被害を受けたことを告白しましたけど、私個人に向けられた言葉だったとしても、やはり同じような経験をした方にとっても、ネガティブに受け止められてしまう行為は、絶対に放っておいてはいけない」(伊藤詩織)

桜を見る会① 写真5

「表現の自由はとても大切です。だから表現の自由を規制したいのではなく、表現の自由によって脅かされる人権をどう守るのか、これからはそういう議論がなされていったらいいなと願っています」(崔江以子)

匿名のネットヘイトによる人権侵害。ひとりひとりが、彼女たちの被害体験をどう受けとめ、この問題にどう向き合っていくのか? そしてヘイトを生んでしまう社会的背景にどう切り込んでいくのか? 多様性のある社会を目指すバリバラは、今後もこの問題にさまざまな角度から取り組んでいきます。

※この記事はバリバラ 2020年4月23日放送「バリバラ桜を見る会~バリアフリーと多様性の宴~ 第1部」に関連して作成しました。情報は放送時点でのものです。