これまでの放送

カイリする人とどうつきあう?

放送日

5月28日(木)「カイリの謎 後編 ~つきあい方の流儀~」をもとにした記事です

出演者

ミルクボーイほか

カイリする人とどうつきあう?
先週に引き続き「解離性障害」を考える!別の人格に入れ替わる多重人格のほか、記憶が飛んだり、後ろから自分を見ていたりと症状は様々。そんな解離性障害は短期間で治癒するものではなく、長くつきあっていかなければならない。もし身近な人が解離性障害だったら、あなたならどうする?今回は解離性障害の人とどうつきあうのか、当事者であるTokinさんの周りの人たちの接し方を通して考える。

内容

カイリの謎 後編 ~つきあい方の流儀~ 写真1

解離性障害には、人格が入れ代わってしまうだけでなく、記憶が抜けるなど、さまざまな症状があります。共通しているのは、“自分が自分でなくなってしまう感覚”。医療機関でも理解されにくいことがあるため、当事者たちはさまざまな生き辛さを抱えています。今回は、当事者であるトキンさん、そのパートナーである孝太さん、仕事仲間の、なおとさんが実践する解離性障害との向き合い方をご紹介します。

カイリの謎 後編 ~つきあい方の流儀~ 写真2

■孝太さんの向き合い方


まず、孝太さんにはトキンさんを「知るための流儀」があるそう。ストレスが溜まると解離しやすくなるトキンさん。彼女の何気ない日常の会話に耳を傾けることでトキンさんの精神状態の変化に気づくことができるそう。


「やっぱり(精神状態が変化するときは)おとなしくなりますね、口数は減るし。ため息ついたりとか。そこで解離的な症状がポーンと出てくることはないんですけど、(本人の特徴として)“疲れている”とか“辛いんだ”とかっていうことに対する認識が鈍い」(孝太)

カイリの謎 後編 ~つきあい方の流儀~ 写真3

普段からトキンさんの「心のSOS」を孝太さんが先回りし、本人に気づかせてあげているという。「例えば、彼女が車に乗っているような感じで。(運転していると)車のボディが傷ついているとか分からないじゃないですか。それを外から見て、ぶつけられてるよ、みたいなことを教える感じ」(孝太)

カイリの謎 後編 ~つきあい方の流儀~ 写真4

それでも解離し、トキンさんの狂暴な別人格が出てきた際はどうするか? 孝太さんはこう話します。「やっぱりいろいろ不満があるっていうのを本人の代わりに喋っているんだろうなと、その言い分にとりあえずつきあうっていうこと。受け入れるというか、最後まで話を聞くってことですね」(孝太)

カイリの謎 後編 ~つきあい方の流儀~ 写真5

トキンさんに子どもっぽい別人格が現れたときには、孝太さんはぬいぐるみを使って話すのだそう。その人格と同じ目線でコミュニケーションをとるのが孝太流だ。

「副人格とか主人格とかそういう用語はありますけど、結局は人なので。まず、そこに人としての尊重・尊厳をもって接することを忘れないってことですかね」(孝太)

カイリの謎 後編 ~つきあい方の流儀~ 写真6

■なおとさんの向き合い方


イラストレーターであるトキンさんの仕事仲間、なおとさんは彼女から障害を打ち明けられてからも、いくつもの仕事でトキンさんに声をかけてきた。トキンさんが、頼まれた仕事は絶対に断らないことに気づき、彼女の本音がつぶやかれているSNSをチェックするようにしたのだそう。

カイリの謎 後編 ~つきあい方の流儀~ 写真7

「“タスク量がオーバーしてる”とか。もちろん文章も見ますけど、イラストレーターなので絵も一緒にアップするんですね。辛いときは寒色で、雨が降っていたりとか。あ、これ辛いっていうことを絵で表していると思って。それはちっちゃなSOSかもしれないので、次に会ったときに、“どう?最近”、みたいな探りを入れる」(なおと)


仕事する環境に配慮したうえで、あえてフラットに接する。これが、なおとさん流の“気遣い”だそうだ。

カイリの謎 後編 ~つきあい方の流儀~ 写真8

■安心できる環境を作るには


「まず、できることからちょっとずつ始めたらいいんじゃないでしょうか。経験を重ねていけば、ちょっとずつできなかったこともできるようになれば、先のことも考えられるようになってくるので、まぁ今日明日すぐに変えなきゃっていう、気負いをしない方が長くつきあっていけるんじゃないかなと思います」(孝太)

カイリの謎 後編 ~つきあい方の流儀~ 写真9

「例えば、会社では、一つの人格でやっていかなくちゃならない。これはすごく辛くて、心にストレスがかかるんですけど、いくつかの人格の存在を隠さなくてもいいようなパートナーさんとか、あるいは配偶者やセラピストに恵まれたりすることで、あまり無理をしなくていい人生を歩むことができると、徐々に治っていくというのは、よくあるパターンだと思います」(岡野憲一郎)

カイリの謎 後編 ~つきあい方の流儀~ 写真10

解離は障害だけの話じゃない。

人間誰しもが持つ感覚だと玉木さんは言う。


「解離性障害の人だけでなく、人間には多面性があるし、一つの面だけ見て、“あの人、嫌”とか“この人は好き”とか決めつけるのも、ちょっとまずいなって思う。どうやったら、みんなで生きていけるかってことを、考えていけたらいいなって改めて思った」(玉木幸則)


※この記事はバリバラ 2020年5月28日放送「カイリの謎 後編 ~つきあい方の流儀~」に関連して作成しました。情報は放送時点でのものです。