これまでの放送

【生放送】 検証!「障害者×感動」の方程式

放送日

8月28日(日)夜7:00

再放送9月2日(金)0:00(木曜深夜)

出演者

鈴木おさむ カンニング竹山 IVANほか

【生放送】 検証!「障害者×感動」の方程式
「感動するな!笑ってくれ!」というコンセプトで始まったバリバラ。しかし、いまだ障害者のイメージは「感動する・勇気をもらえる」というものがほとんど。「なぜ世の中には、感動・頑張る障害者像があふれるのか?」その謎を徹底検証!スタジオでは「障害者を描くのに感動は必須か?」「チャリティー以外の番組に障害者が出演する方法は?」などのテーマを大討論!Twitterで視聴者ともつながり、みんなで「障害者の描き方」を考える。

内容

出演者

  • 鈴木おさむさん (放送作家)
  • カンニング竹山さん (タレント)
  • IVANさん (モデル・タレント)

「感動ポルノ」って何?

今から2年前、ステラ・ヤングさん(1982-2014)という骨形成不全症の女性による演説が、世界中で物議をかもした。内容は、「障害者は健常者の“感動ポルノ”になっている」というもの。“感動ポルノ”(健常者に勇気や希望を与えるための道具)という、ステラさんの造語を用いて、障害者に対する社会の見方を痛烈に批判したのだ。

放送内容

ステラ・ヤングさんが言うところの“感動ポルノ”とは、どんな描き方なのか。番組では、レギュラーのひとり、大橋グレースのドキュメンタリーを制作。「大変な日常」⇒「過去の栄光」⇒「悲劇」⇒「仲間の支え」⇒「いつでもポジティブ」というありがちなストーリー展開と効果的な音楽にナレーション。更に、制作サイドの意図に則して取捨選択されていく本人の言葉を見せる事で、“感動ポルノ”の作られ方の一例を紹介した。


スタジオでも、この内容についてはさまざまな意見が。

大橋
(感動させるために)自分の意に反する音楽が使われたり、編集によって、こうやって感動的なものが出来あがって、いろんな人に伝わっていっちゃうんだなとしみじみ感じた。」
岡本
「(こういう番組は)めっちゃ嫌い。感動の材料にされたくない。普通に生きているだけだから」
玉木
「障害者が頑張ってるから自分も頑張ろう、っていうのは違う。一方的な感動の押しつけ。」
竹山
「テレビを見て感動したい、っていうのは正直あると思う。感動する番組を見ると、一見いい番組を見ているような、自分もいいことしているような気になる。」
鈴木
「障害者だけでなく、社会的弱者としてシングルマザーや収入、家の無い人とか自分より不幸な人を見せて感動させるパターンは多い。そういう意味でも障害者は上から見られやすいし、それを感動につなげてしまうパターンが多いのが現実」
シュウ
「無意識の差別、やね」

障害は社会にある、ということ

放送内容

ステラ・ヤングさんは演説で「障害は悪じゃない」、「障害者が乗り越えなければならないのは体や病気ではなく、自分たちを特別視し、モノとして扱う社会」だと語った。これについても議論は白熱した。

竹山
「(社会の側に問題があるっていうのは)言われてみればそうかなと思うけど、なかなか気づきづらいですね。でも特に最近、バリバラ含めみなさんに訴えているのに、なぜなかなかそういう社会になっていかないんですかね」

シュウ
「メディアの取り上げ方とかの方向がおかしいんちゃうかな」
鈴木
「以前、映画を作った時に、主人公の友人が車椅子を使っている設定にしたら、結構、批判された。なんで車椅子?車椅子の意味があるの?って、すごく言われた。」
玉木
「ステラさんのスピーチにはめっちゃ共感する。感動っていうのは、同じ人間として一緒に怒ったり笑ったりして想いを重ねていくことがホンマの感動。押しつけるものじゃない」

メディアによる障害者の描かれ方の歴史

放送内容

実はメディアも昔からずっと感動的な話を描いてきたのではなく、時代によって変化してきた結果、今に至る。ということでNHKの膨大なアーカイブス映像の中から紐解いてみることに。1950年代に放送された番組では「障害者=不幸でかわいそう」という表現が。それが1981年「国際障害者年」をきっかけに「元気で明るく社会参加する」障害者を描こうとする番組が作られるように。しかし「不幸でかわいそう」というイメージを払拭しきれず、結果、「けなげに頑張る」障害者像になり、それが“感動ポルノ”へとつながっていった。

こういった“感動ポルノ”的な描き方に対して、1992年イギリスでは抗議運動がおき、BBCによって1996年に障害者の描き方に関するガイドラインが制定された。「障害者を“勇敢なヒーロー”や“哀れむべき犠牲者”として描くことは侮辱につながる」


障害は社会にある、ということ

ゲストの鈴木さんと竹山さんそれぞれに、どんな番組を作っていけばいいか、企画案をプレゼンしてもらい、視聴者のみなさんにどちらの企画が見たいか、投票してもらうことに。


カンニング竹山さん企画「障害者ツアーズ」

障害者と健常者がふれあう機会をもっと作るため、障害者たちが様々な場所に行き、健常者と交流・それをリポートするという企画。


鈴木おさむさん企画「ココが変だよ、健常者!人気芸人vs障害者100人!!」

人気芸人さんと言い合い、いじられることで、障害者界のスターを輩出しよう!という企画内容。


視聴者投票は、鈴木企画が78%、竹山企画には22%で、鈴木企画の勝利! 今後はこの企画を進める可能性があるということでスタジオでも盛り上がりをみせた。


検証!「障害者×感動」の方程式のアフタートーク動画はこちらから

玉木幸則のコレだけ言わせて

玉木幸則のコレだけ言わせて

「感動」を生むのは、互いの理解

結局、放送中に僕らが疑問視して発言していた「感動」というのは、一方的に押し付けられた「感動」やねん。“感動ポルノ”をみて、マスターベーションしているわけやね。一緒に怒ったり、考えたり、想いをすりあわせる中で、相互に確認していくことで感動が生まれる。それは一方的ではなく、お互い合致した時に、「あぁそうやったんか」ってことがほんまの感動ちゃうかな。でも、今作られているのは、障害者と健常者という上下関係が出来上がっていて、「してやっている」とかそんなところで作られている。みんなが幸せになることをみんなで考えていくことが大事なことで、それをつき詰めていくと“人権を守る”であったり“差別をなくす”、そういうところに繋がっていくんちゃうかな。僕がテレビなりメディアに出る理由って、障害者だからだと思う。それの方が理由はあるし、簡単。だけど、これから先、仮に何かの番組で僕を取り上げてもらえるとするなら、講演会に来てもらったり、1時間なり話をさせてもらって、その中で、“障害者の玉木”としてではなく、「おもしろい」と思われる部分で描かれるというのになっていくとええかな。そんなおもしろいところあるか知らんけど(笑)。