これまでの放送

幻聴さんと暮らす~“べてるの家“の奥深い世界~① アンコール

放送日

3月5日(日)夜7:00

再放送3月10日(金)0:00(木曜深夜)

出演者

松本ハウス IVAN 斎藤 環ほか

幻聴さんと暮らす~“べてるの家“の奥深い世界~①
世界中から注目を集める精神障害者のコミュニティーが北海道にある。いまだ病院で過ごす統合失調症の患者が多い中、「浦河べてるの家」では当事者どうしが支え合うことで症状を落ち着かせ、幻聴や妄想と共存しながら地域で暮らす取り組みをいち早く行ってきた。世界的にもユニークな「べてるの世界」を、自らも統合失調症の芸人・ハウス加賀谷と相方・松本キックの案内で2週にわたって紹介。精神障害の奥深い世界と、地域で暮らす上での壁を突破するヒントを探る。

内容

出演者

  • 松本ハウス (ハウス加賀谷・松本区キック)
  • IVANさん (モデル/タレント)
  • 斎藤 環さん (精神科医)

常識をこえた『べてるの家』

放送内容

精神障害者が集まって暮らす「浦河べてるの家」の特集ということで、統合失調症の当事者でもあるハウス加賀谷と相方の松本キックの2人が現地にて取材。松本ハウスの2人にとって3回目の訪問になる今回。知った顔を見つけて親しげに話していたところ、「べてるのずんどこ節」という珍妙な歌で二人を歓迎される。
さらに、「べてる式自己病名」というこちらも変わった自己紹介が始まる。これは、自ら病名を付けることで自分の症状を相手に伝えようというもの。

例えば、“精神バラバラ状態”をはじめ、“統合失調症金欠ウォーキング型過去引きずり女タイプ”など、症状は千差万別、べてるの家では、自分で理解して伝えることが大切と考えているからこその挨拶なのだ。

精神障害で町おこし

放送内容

べてるの家は、「精神障害で町おこし」というスローガンを掲げている。精神科への入院が当たり前だった頃、当事者とソーシャルワーカー、医師などの手によってべてるの家は出来上がった。入院させて地域の人たちとの関係を閉ざすのではなく、困ったことがあれば町の人たちと共有し、ともに考えようとしてきた。現在では、町の特産品の加工販売などで地域に貢献し、町になくてはならない存在になった。

斎藤環医師
「世界の精神障害の潮流っていうのは、病棟をなくしてだんだんと地域に移行していこうとしている。べてるはその最先端」

べてるの生きていく技術

放送内容

幻覚や幻聴と共存しながら地域で暮らすため、べてるの家が編み出したのが「当事者研究」。病気を医者まかせにせず、自分で向き合うために、仲間たちと話し合い、妄想や幻覚と仲良く付き合っていく方法を探す。そうしたコミュニケーションを大切にするため、べてるの家では、幻覚や妄想を誰にでも打ち明けられる雰囲気作りを心がけている。
また、浦河町ではそうした話をしてもすぐに入院とはならず、必要以上の薬が出されることもない。

べてるの可能性

放送内容

取材中、みんなが気にかけていた当事者のひとりが、自己病名“統合失調症無人島漂流型多飲水”の佐藤さん。佐藤さんはアニメのキャラクターに似た“ウラチュー”という2匹のモンスターの幻覚・幻聴に苦しめられているという。水さえ飲めばウラチューの声が聞こえなくなるため、大量の水を摂取してしまう。佐藤さんは仲間とともに当事者研究を行った結果、1匹のウラチューに、もう1匹のウラチューをなだめてもらうよう頼むと、少しだけ改善が見られた。佐藤さんは幻覚や幻聴と折り合いをつけながら生きていくすべを身につけ始めている。

松本キック
「べてるの家は、病気は治さないって言っている。それを前提に自分を知る、また仲間にその姿を見せることで、改善していこうとしている」
斎藤
「べてるの家の取り組みは通常の精神科医が驚くポイントが2つある。1つは幻覚をゼロにする、治るまで薬を飲まなきゃいけない。もう1つは幻覚や妄想を詳しく聞いちゃいけないというのがある。そのダメなことを全部やってうまくいっている」「薬は飲み過ぎると生活の質が下がっていく。頭が上手く回らないとか、眠気が出てくるとか、社会復帰が難しくなることもある。こういう薬を使わないでいいやり方を開発したっていうのはすごい」
IVAN
「こういう場所って全国にあって欲しいな」


「べてるの家」特集ページはこちらから

玉木幸則のコレだけ言わせて

玉木幸則のコレだけ言わせて

ここで生きいてる!というメッセージ

あらためて(べてるの家は)本当に珍しい。当事者研究、っていうのがあったけど、あの取り組みはけっこう有名で世界でも初の試みかもしれない。当事者の幻聴などにのっかっていく、というのはこれまでの統合失調症とかの治療では禁じ手やからね。でもあえて踏み込んでいく、というのがすごいこと。実際に効果が上がってるわけで。収録では斎藤先生もおっしゃってたけど、薬も必要だけど人とのつながりも必要。薬が全部効くか?と言ったらそれは違うわけで。もしかして地域に迷惑をかけるかもしれん、けどぼくらはここで生きている!というメッセージがあそこにはあると思う。