オレたちの青春を取り戻せ!~ロックバンド・スーパー猛毒ちんどん~ 後編
放送日
4月23日(日)夜7:00
再放送4月28日(金)0:00(木曜深夜)
出演者
大島美幸(森三中) スーパー猛毒ちんどん

内容
出演者
- 大島美幸(森三中) (芸人)
- 「スーパー猛毒ちんどん」(知的障害者のロックバンド)メンバー
- 井上正邦(イノウエ)さん (知的障害・左半身まひ)
- 小澤光弘(ミツ)さん (知的障害・てんかん)
- 市丸敦啓(イチマル)さん (知的障害・自閉症)
- 佐藤一成(番長)さん (「虹の会」副会長)
知的障害者のロックバンド・スーパー猛毒ちんどん

前回にひきつづき、ロックバンド・スーパー猛毒ちんどんがスタジオに登場。
(前回の様子は、こちら)福祉事業所「虹の会」のリサイクルショップ「にじ屋」で働くメンバーたちが、今回、何やら新たな挑戦を始めたとか?!
メンバーたちの初挑戦「俺たちだけで旅行に」

ある日、知的障害のあるメンバーだけが集まって会議を始めた。健常者スタッフ抜きで、自分たちだけで旅行に行こうというらしい。言い出しっぺは、“自称”リーダーの井上。張りきって仕切るが、みんな初めての挑戦が不安らしく無言。しかも井上は、メンバー1のお調子者・市丸を旅行に連れて行かないと言う。理由は、「市丸はすぐ逆ギレするから」。結局、会議は険悪な雰囲気のまま終わった。ところが1週間後、事態が急変。メンバーのミツら2人が「自分たちも旅行に行かない」と言い出したのだ。誰かを仲間外れにする旅行は嫌だと言う。
喧嘩も、失敗も、“あえて”させる

分裂し始めたメンバーたちを見て、「虹の会」副会長の佐藤(健常者スタッフ)が動いた。井上とミツたちが、腹を割って話し合えるよう、飲みに誘ったのだ。「なぜ旅行に行かないのか」と詰め寄る井上に「仲間外れは嫌だ」と言うミツ。口下手な2人をフォローしながら、佐藤は状況を整理していく。やがて、井上が佐藤のように仲間を仕切れるようになりたかったこと、ミツがそんな井上に反論するのに大変な勇気を振り絞ったことを、引き出す。互いの本音をぶつけ合えた2人。そして、旅行計画は振り出しに戻った。
失敗があるからこそ楽しい

井上は改めてVTRで旅行の一件を振り返り、一生懸命仕切ろうとするあまり、周りの気持ちを考えていなかった自分に気づいた、と言う。市丸も、周りに自分の気持ちを伝えられず逆ギレしてしまう、そんな自分を抑えられないと打ち明ける。みんなから“番長”と慕われる佐藤のモットーは「失敗があるからこそ毎日が豊かに楽しくなる」。支援者は、極力トラブルを避けることを考えがちだが、「毎日何も起こらない人生」よりも、「失敗して凹むから幸せを感じる日もある人生」の方が楽しい、と言うのだ。ゲストの大島美幸(お笑い芸人・森山中)は、「近くもなく遠くもなく、(適切な距離で)見守っている方がいるからこそ、メンバーが安心して失敗できる。すごくいいなと思いました」
障害者殺傷事件をテーマにした新曲・初披露!

そんな彼らの体験や思いを歌にして歌うのがスーパー猛毒ちんどんのライブだ。しかも今回、ある新曲を披露する。去年相模原で起きた障害者殺傷事件に対し、メンバーが同じ知的障害者として抱いた思いに、佐藤が曲を紡ぎあげたものだ。歌詞には彼らの悔しい思いだけでなく、被害者だけでなく加害者にまで向けたあたたかく力強いメッセージが込められている。ライブ当日、客を楽しませようと個性的な衣装に奇抜なメイクをしたメンバーたちがステージに立った。クライマックス、大勢の観客に彼らが歌ったのは、その新曲だった。
Born to be Glory
栄光をつかめ!
もう限界 満たされない
その矛先を オレにむけるな
母ちゃんオレたちは 殺されるために
生まれてきたのか ここで一生
終わるモノか!
舟はお手製 オンボロのグローリー
オレたちの人生 ここからだ
さぁ手を伸ばせよ 一緒にいこう
お楽しみは ここからだ
玉木幸則のコレだけ言わせて
