これまでの放送

【生放送】相模原障害者殺傷事件から1年

放送日

7月30日(日)夜7:00

再放送8月4日(金)0:00(木曜深夜)

出演者

IVAN 木村草太ほか

【生放送】相模原障害者殺傷事件から1年
去年7月、相模原市の障害者入所施設で起きた殺傷事件。19人が殺され、27人が重軽傷を負った。事件を起こした被告は施設の元職員だった。「障害者は不幸を作ることしかできない」と語っていたという。事件から1年、いま何が問われているのか。障害者を取り巻く社会状況について考える。

内容

出演者

  • IVANさん (モデル・タレント)
  • 木村草太さん (憲法学者)
  • 宮﨑充弘さん (相談支援専門員)

相模原障害者殺傷事件を振り返って

放送内容

事件から1年たった今、改めて事件をどう捉えるのか。憲法学者の木村草太さんは「個人の尊重という基本的人権の根幹理念が社会に十分根付いていない、伝わっていないと感じたし、そのことについて憲法学者として責任を感じる」。IVANは、事件に対して世間の関心が薄れていることについて「みんなどこかで他人事って思っている部分があるのでは」と語る。

グレースのアメリカ報告

放送内容

番組レギュラーの大橋グレースは、滞在先のアメリカ・ワシントンD.C.から番組に参加。アメリカの障害者への差別を禁止した法律「ADA法」の制定27周年を祝うパレードに参加し、この相模原の事件について仲間たちとともにアピールしたという。事件が起きたのは、くしくもADA法が制定された記念すべき日と同じ7月26日だった。

放送内容

グレースと電話をつなぎ、話を聞いた。「アメリカの障害者たちもみんなこの事件を知っていて、ありえないと怒っていた」「事件が起きた背景には、障害者が地域でともに暮らすのではなく、施設に隔離されてきたことがあるのではないか、そのこと自体、差別ではないか」という声を多く聞いたという。

障害者はどこに暮らす?

放送内容

事件が起きた「津久井やまゆり園」は、相模原市の中心部から車で一時間、山あいの集落にある。事件後、入所者111人は仮園舎に移った。今後園をどうしていくのか、様々な議論が巻き起こっている。神奈川県は、去年9月、「津久井やまゆり園」を60億円から80億円かけて再建することを発表。その根拠としたのは、家族会がとったアンケートで9割が「建て替え」に賛同しているというものだ。しかし、そもそも選択肢は「建て替え」か「改修」のみ。もう一度施設に戻ることが前提となっていた。

これに対して、障害者団体や福祉関係者は、地域で暮らすためのリソースに予算を使うべきだと反対している。

放送内容

「津久井やまゆり園」を出て、地域で暮らしている人がいると聞き、訪ねた。亀田日出夫さん。14年前から、グループホームで世話人やヘルパーの介助を受け、自由な暮らしを満喫している。楽しみの一つは、飼っているカブトムシの成長を見守ること。亀田さんは「施設での生活は嫌だった」と語る。「みんなで風呂に入るのが嫌だった。自由に散歩もできないし。」

放送内容

番組レギュラーの岡本真希も、幼い頃に施設で管理されながら暮らした経験から、「選択肢を持って」暮らせる喜びを語った。管理のしやすさから障害者が施設に集められている側面があるのではないか。管理の対象としてではなく、主体としてどうやったら生きられるのか、施設で暮らす、ということの意味について話し合った。

なぜ地域に暮らせない?

放送内容

再建問題に揺れる津久井やまゆり園。入所者の家族に胸の内を聞いた。去年の事件で一時は意識不明の重体となっていた尾野一矢さんは、一旦は回復していたものの、最近、体調が急激に悪化している。父親の剛志さんは、一矢さんの体調が回復し、落ち着くために、再建してほしいと考えている。剛志さんが再建を願う理由はもう一つある。住宅街で『知的障害者ホーム建設反対』という看板を見かけたのだ。「日本の文化って障害者を偏見とか虐待とかね、そういう差別する文化なんですよ、今現時点でも」。

放送内容

一方、施設ではなく、地域で暮らすために予算を使ってほしいという家族もいる。平野和己さんは、重度の知的障害で4年前から津久井やまゆり園に入所している。地域での暮らしを目指しグループホームを探したものの、受け入れてくれる場所はなかった。父親の泰史さんは、津久井やまゆり園の職員の対応はいいが、職員の数が限られているため、週末はほとんど外に出かけられないなど、自由な暮らしが出来なかったという。将来自分たちが亡くなった後も、息子が地域でずっと暮らしていける仕組みを作ってほしいと考えている平野さんは「同じ物を作って同じように囲い込んでいたら、あの事件を起こした人の思いどおり。

それで恐らくまた同じようなことが起きる」「より新しいもの、今の時代に合ったものを作っていかないと変わっていかない」と語る。

放送内容

どうすれば「入所施設ありき」ではなく、みんな尊厳を持って、地域で暮らしていける社会を作れるか。バリバラではこれからも、この事件が問いかけたものについて、考え続けていきます。

玉木幸則のコレだけ言わせて

玉木幸則のコレだけ言わせて

「ふつうに暮らすとは? を考えないといけない」

この問題の本質はどこにあるか? これは人権、尊厳の問題って木村(草太)さんも言ってくれたけど、そこを押さえておかないと「障害者なんかいなくなってもいい」とか「殺してもいい」とか、わけわからん話が出てくる。それに乗っかってくるやつらも出てくる。いろんな考え方があってもいいけど、命は守らなあかんやろ?っていう話。(入所施設は)国策として隔離施設なんやと思う。選択肢の中に入所施設を入れたらあかんやん? まず地域で暮らすとして、親と住みたいのか? 仲間で住みたいのか? ひとりで住みたいのか?とかが選択肢で。 「ふつうに生きる、暮らす、それはどういうことか?」をここから考えないといけない。