これまでの放送

きこえない家族のコミュニケーション

放送日

9月3日(日)夜7:00

再放送9月8日(金)0:00(木曜深夜)

出演者

IVANほか

きこえない家族のコミュニケーション
今回は、聴覚障害のある人と家族の関係にスポットをあてる。聞こえない子どもと聞こえる親。逆に聞こえない親と聞こえる子ども。どちらも、コミュニケーションをとる上で悩みをかかえているという。「聞こえない」ってどういうこと?聞こえない子どもをどうやって育てればいい?今年6月にスタートした乳幼児向けの手話教室に参加した2組の家族を取材、コミュニケーションのあり方について考える。

内容

出演者

  • IVANさん       (モデル・タレント)
  • 岡本海衣璃(かいり)くん (聴覚障害・5歳)
  •   華倫さん       (かいりくんの母)
  • 前田貴之さん       (聴覚障害)
  •   智佳さん       (聴覚障害)
  • 輝斗(きらと)くん    (聴覚障害・4歳)
  • 皇斗(らおと)くん    (きらとくんの兄・5歳)
  • 河﨑佳子さん       (臨床心理士・神戸大学教授)

口話のみのコミュニケーションの限界

放送内容

手話といえば、すべてのきこえない人が使っていると思われがち。しかし、20年以上、きこえない人とその家族をサポートしてきた臨床心理士で神戸大学教授の河﨑さんの感覚では、きこえない人の半分以上が手話を知らずに育っているのだそう。そうなると多くは口話(相手の口の形を見て言葉を読み取り、それをまねて発声する方法)でコミュニケーションする。スタジオに登場した岡本さん親子も、これまで5歳になる息子の海衣璃くんに口話の訓練をさせてきたが、十分ききとることができず、口話のみでのコミュニケーションに限界を感じていた。

手話に対するこれまでの考え方

放送内容

そもそも手話があまり家庭で使われていない背景には、1990年代に至るまで、ろう学校の多くで「手話を使うと口話ができなくなる」という理由で手話を教えていなかったことがある。また、河﨑さんによれば「人工内耳をつけている子どもさんは、結構な割合で『手話は必要ない』という指導を受ける」という。しかし最近では、手話を言語として尊重する手話言語条例を施行する自治体が増え、乳幼児のための手話教室が開かれるなど、手話の重要性が見直されつつある。

きこえない人のきこえ方に関する誤解

放送内容

聴覚障害には、伝音性難聴と感音性難聴の2つがあり、伝音性難聴の場合、補聴器を付けると音がはっきりと聞こえるようになる。しかし、感音性難聴の場合、補聴器を付けても音は大きくなるものの言葉としてはっきりきこえるわけではない。可視化すると、まるで記号が羅列された暗号のような状況。そのため後者の場合、耳元で大きな声で伝えても意味がない。このことは意外に一般的には知られていない。

手話で家族をつなぐ

放送内容

4人の子どもがいる前田さん一家は、両親ともにきこえず、4人兄弟のうち3人はきこえるが末っ子はきこえない。両親は手話を使って会話をするが、きこえる子どもたちとは口話でコミュニケーション。しかし、口話だと何を言っているのかわからないことも少なくなく、何となくやり過ごしたり、伝わらなければ流したりする日々。さらに、兄弟4人で遊んでいるときもきこえない末っ子の輝斗くんは取り残されがちな状況だ。このままだときこえない家族ときこえる家族でバラバラになってしまうのではないか。前田さんは、輝斗くんの1歳上の兄、皇斗くんを連れて、今年6月にスタートしたばかりの乳幼児向けの手話教室に行ってみた。

口話も手話もどっちもあるといい

放送内容

手話教室に行くことで、手話が家族をつなぎ始めた前田さん一家。皇斗くんもお兄ちゃんたちに手話のことを少しずつ伝えているのだとか。実は父の貴之さんは高校生まで手話を知らずに育った。手話を覚えることで、表現が豊かになり、今では口話も手話も使い、コミュニケーションを取っているという。どちらか一方だけ身につければいいのではなく、どうしたら自分を表現できるかを考えることが大事、ということを最後に確認した。

玉木幸則のコレだけ言わせて

玉木幸則のコレだけ言わせて

「手話ができなくても、どうコミュニケーションするかが大切」

これまで「健常者に合わせていく、健常者になじんでいく、そのために障害者が努力していくんだ」ということを言われてきた。けどそれは結局、一方通行で、頑張っても健常者にはなれない。聴覚に障害のないひとが(聴覚障害者と)どうやったらコミュニケーションを取れるかを考える社会かどうか。それがなってないから、わざわざ「手話言語条例」で手話を言語として認めて、手話は特殊なものじゃないよってことを位置付けた。かといって、みんながみんなできるものじゃない。できなくても、どうコミュニケーションするかをみんなで考える社会が大切。「手話やれ!」とか「口話が大事!」ということだけじゃない。