これまでの放送

最北端の作業所

放送日

2月4日(日)夜7:00

再放送2月9日(金)0:00(木曜深夜)

出演者

松本ハウスほか

最北端の作業所
バリバラの作業所探訪シリーズ。最南端の作業所(沖縄西表島)に続き、北海道稚内にある日本最北端の作業所を訪ねる。身体・知的・精神障害のあるおよそ40名が、凍てつく吹雪の中を通い、最北の地ならではの仕事に力を合わせて取り組んでいる。工賃アップの試みは失敗続きだが、集う場所があれば、身も心も凍えることはないのだ。

内容

出演者

  • 松本ハウス     (松本キック・ハウス加賀谷/お笑いコンビ)
  • 樋口龍二さん    (NPO法人まる 代表理事)

  • 「ノース工房」のみなさん(稚内から中継)

最北端の作業所「ノース工房」

最北端の作業所写真1

ロシアのサハリンまで40キロ、北海道稚内にある最北端の作業所までやってきた松本ハウスのふたり。かつて北海漁業の拠点として、栄えた町・稚内。元保育所の建物を利用して7年前に設立された作業所「ノース工房」が今回の舞台だ。

工賃アップの夢 遠く

最北端の作業所写真2

ノース工房の1日は9時に始まる。港に山積みになっているホタテの殻を大きさごとに分別し、穴をあけていく。カキの養殖用として出荷するのだ。
ノース工房では、そのほかにもいくつか仕事を抱えているが、工賃は、月1万5千円ほど。時給にして160円にしかならない。施設長の梅田敏文さんは頭を抱える。これまで工賃アップのためにいろんなアイデアを実践してきたが、失敗続き。高額のミニチュアカーを作る仕事も、利用者の大きなストレスとなり、あえなく撤退した。

最北端の作業所写真3

現在は、地元企業と連携し、乾燥させたタラの身をおつまみにする仕事や、ケーブルから銅を取り出し磨き上げる作業も行っている。しかしそれでも工賃は伸び悩んでいる。次なる秘策を求め、梅田さんは、工賃アップの夢を追い続けている。

“温もり”を求め集う利用者たち

最北端の作業所写真4

ノース工房に通って7年の最古参、実ちゃん。子どもの頃から、てんかんの発作に苦しんできた。「一人でいると、どうしても悪い方ばかりに考えちゃう」という実ちゃんの楽しみは、仲間たちとのカラオケ。こうしてノース工房で仲間たちと過ごす中で、前向きな気持ちになれたという。

最北端の作業所写真5

また、水産加工会社で働いていたものの、過労でうつ病になり解雇されたという人もいる。一時は家にひきこもっていたが、ここで徐々に生活のリズムを取り戻し、自分のペースでできる新聞配達の仕事を始めた。そのほかにも、苦手な人間関係に自信をつけて一般就労したいと考えている人、いろいろな生活の困りごとを相談できて助かっているという人も。

作業所の役割って何?

最北端の作業所写真6

さまざまな人の心のよりどころとなり、誰でも“いられる”場所づくりを行っているノース工房。最北の寒さに負けない温かさが、そこにはあった。スタジオゲストで作業所を運営している樋口さんいわく、「企業から『いらない』と言われた(解雇された)と(利用者の一人が)言われていましたけど、作業所は『いる』から始まる」。
作業所のもつ大事な役割を改めて考えさせられた今回の作業所探訪だった。

玉木幸則のコレだけ言わせて

玉木幸則のコレだけ言わせて

「あくまで作業所は次のステップに行くための場所」

本来、作業所の役割は働く訓練をする場所であり、相談できる場所であり、ひととの関係づくりの中で自尊心を取り戻す場所なわけ。だから厚生労働省が「工賃向上」と安易に言うのもどうかと思う。あくまで作業所は次のステップに行くための場所やから、工賃向上のために走り過ぎるとおかしくなる。大きな都市とは違って稚内には3つの作業所しかない、だからノース工房はいろんなことを行わないといけない状況もあるはずで。だから限界があると思う。これまでバリバラで工賃が上がった作業所も紹介したけど、全部に同じレベルを求めても無理やと思う。その地域ならではの連携など仕組みづくりを考えていかないといけない。