これまでの放送

密着!盲ろうライフ

放送日

9月2日(日)夜7:00

再放送9月7日(金)0:00(木曜深夜)

出演者

田村裕(麒麟)ほか

密着!盲ろうライフ
視覚と聴覚に重複障害のある“盲ろう者”は全国に少なくとも1万4千人いるが、その多くは、自力では情報入手や外出が困難なため、自宅や障害者施設で引きこもりがちな生活を送っているという。そんな盲ろう者が地域で暮らす拠点として、去年3月、大阪に日本初の盲ろう者グループホームが開設された。自立を目指し、支え合って暮らす住人たちの生活に密着!盲ろう者が当たり前に地域で暮らしていくには、何が必要か、考える。

内容

出演者

  • 田村裕さん    (芸人/麒麟)
  • 門川紳一郎さん  (NPO法人視聴覚二重障害者福祉センターすまいる 理事長/盲ろう)
  • 中本謙次さん   (盲ろう)
  • 棚瀬恒二さん   (盲ろう)
  • 石塚祐一郎さん  (指点字通訳)

全国初! 盲ろう者専用グループホーム「ミッキーハウス」の暮らし

障害者はテレビを救う 写真1

大阪市天王寺区にある、全国で初めての盲ろう者専用のグループホーム「ミッキーハウス」。ここに住んでいるのは、地域で暮らしたいと全国各地からやって来た20代から60代までの10名だ。ミッキーハウスの中は、床に点字ブロックが敷かれていたり、弱視の人がどの階にいるか分かりやすいように、フロアごとにドアと床の色が塗り分けられていたりと、住人たちが一人でも自由に移動できるように工夫されている。また、支援者が24時間常駐し、必要なサポートを受けることができる。

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住人たちがどんな暮らしをしているのか、さっそく見せてもらうことに!全盲ろうの栗本養二さん(59)は、きれい好き。毎日掃除・洗濯を欠かさない。家具の位置を全て記憶して掃除機をかけ、手にホコリがつくかどうかで汚れを確認している。また、文字情報が点字に変換される機械を使って、その日のニュースをチェックするのも日課。自分の時間を自由に使っている。

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ミッキーハウスを立ち上げた門川紳一郎さん(53)は、自身も盲ろうで、24歳の時に盲ろう者支援の充実したアメリカへ留学した経験がある。留学先で通訳支援を受けてコミュニケーションを取り、自由に外出し、生き生きと暮らす盲ろう者たちと出会い、「支援体制が整えば、たとえ目が見えなくても、耳が聞こえなくても、自立生活はできる」と感じたという。ミッキーハウスをつくることは、そんな門川さんの長年の夢だった。

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この日は、入居者全員が1対1で通訳をつけて参加する月に1度のミーティング。ここでは「自分たちの生活は、自分たちで決める」ということを一番大事にしている。進行も盲ろうの入居者自身で行い、誰も置いてきぼりにならないよう、1つの発言があるごとに通訳し、全員が理解したら次に進む。触手話や指点字など、その人にあった通訳方法で情報を保障し、盲ろうの当事者が自分たちで物事を決められるようにしているのだ。

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三重県の実家を離れて入居した棚瀬恒二さん(66)は、15歳から29歳までの間、ほぼ引きこもりの状態で、顔を合わせるのは家族だけだったという。会話も、手のひらに文字を書く簡単なやり取りだけだった。当時の様子を棚瀬さんは、「両親とは喧嘩ばかりで、外に出たいと言っても反対され、苦しかった」と振り返る。しかし今は、友人との世間話を楽しんだり、休日には通訳介助を使って大好きな鉄道の博物館へ出かけたりと「あたりまえの自由」を楽しんでいる。

楽しい瞬間をみんなで感じるには?

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ミッキーハウスでは、入居者たちの誕生日をみんなで祝う恒例行事がある。しかし、通訳介助者の不足から、せっかくプレゼントを渡しても全員に状況が伝わらないなど、少し残念な雰囲気。そんな中、最年少の入居者である加賀明音(あかね)さんの誕生日が近づいてきた!そこで、入居者の山崎さん、三宅さん、中本さんの3人が中心となり、今までにないサプライズ誕生日会にしようと作戦を立てることに。一人一人に通訳介助者をつけられるよう、開始の時間を調整するプレゼントを渡す瞬間も全員が状況を把握できるように「おめでとう」と言いながら加賀さんの肩や腕に触れる、などのアイデアが話し合われた。

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いよいよ誕生日会当日。加賀さんの好きなチョコレートケーキを用意し、仕事が終わってグループホームに帰ってくるのを待つ。そして三宅さんの「おめでとう」を合図に、みんなが加賀さんを取り囲みながら、中本さん考案の秘密兵器「吹き戻し」を吹いて祝福!「ひゃあ!何これ~?」加賀さんはびっくりしながらも、満面の笑みで喜んでいた。計画大成功!みんなが楽しい瞬間を分かち合い、笑いあふれる賑やかな誕生日会となった。

盲ろう者が地域で暮らしていくためには?

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スタジオでは、グレースが「盲ろうの人たちにとっては通訳介助者が目となり耳となり、あたりまえの生活が送れる。国も市町村も、その重要さにまずは気づいてほしい。」と現状の通訳不足を指摘する。門川さんも、「お金の問題だけでなく、人材を集めることも大事」と訴えた。門川さんの隣で指点字通訳をしていた石塚祐一郎さんは、門川さんと話がしたいという思いから、若くして指点字を習得した人物。「手話通訳も指点字通訳もまだまだ人手が足りないので、もっと増えてほしい」と話す。

“盲ろう”と聞いて、コミュニケーションを取ることが正直難しいと思っていたという、お笑いコンビ・麒麟の田村裕さんは、今回、中本さんや棚瀬さんと話をしたことで、イメージが変わったそう。まずは知ること、接することから。バリバラは、これからもマイノリティーの姿を伝えていきます。

玉木幸則のコレだけ言わせて

玉木幸則のコレだけ言わせて

「声をあげなかったら、放って置かれるのか?」

収録ではゲストの門川(紳一郎)さんもおっしゃってたけど(日本にいる盲ろう者の数)15,000人が多いのか、少ないのか、そういう問題ではなく、ちゃんと考えていかなあかんと思う。通訳介護者が少ないことは福祉全体の問題。介助者をどうやって育てていくか、 現場で働ける仕組みをどう作るか、を本気で考えないといけない。彼は「自分たち(盲ろう者たち)が発言していかなあかん」って言ってた。それも一理ある。けれど声を上げなかったら放って置かれるのか? あと収録では触れなかったけど、スタジオで通訳してくれた方も、ろうの当事者だった。これはどういうことを意味するのか? そこは強調したい。