これまでの放送

相次ぐ大規模災害 障害者は…

放送日

10月7日(日)夜7:00

再放送10月12日(金)0:00(木曜深夜)

出演者

ジミー大西ほか

相次ぐ大規模災害 障害者は…
大阪北部地震、西日本豪雨、台風21号、北海道地震…。この夏、大規模な災害が次々に日本列島を襲い、各地に大きな被害をもたらした。多くの障害者も被災し、住む場所や仕事を失った。今回のバリバラでは、障害者が災害時に生きのびるために何が大切なのか、改めて考える。

内容

出演者

  • ジミー大西さん (タレント)
  • 金田真須美さん (災害支援団体「チーム神戸」代表)

前代未聞の「ブラックアウト」で大混乱

相次ぐ大規模災害 障害者たちは… 写真2

9月6日に震度7を観測した北海道地震。特徴的だったのは、道内全域に渡る停電「ブラックアウト」。3日間に及んだ所もある。札幌市で一人暮らしをする佐藤成二さん(28)は、手足が不自由で、電動車いすで生活している。地震発生時、荷物が崩れ落ちて玄関を塞ぎ、家に閉じ込められてしまった。余震が続く中、スマートフォンで家族と友人に連絡を取り助け出されたが、「正直怖かった」と振り返る。佐藤さんは、同じように困っている仲間を助けようと、知り合いの障害者に片っ端から連絡。

その中に、エレベーターが止まり、電話もSNSも通じず不安を募らせていた、一人暮らしの門馬裕喜さん(27)がいた。地震から11時間後、佐藤さんが友人と一緒に彼の元に駆けつけ、無事、助け出された。

相次ぐ大規模災害 障害者たちは… 写真3

今回の停電で、命の危険に直面した人も。清水公介くん(7)は、出産時の事故の後遺症で、自分で呼吸ができない。母親の寛子さんが24時間付きそい、ケアにあたる。公介くんの命を支えているのは、人工呼吸器や加湿器、痰の吸引器など、いくつもの医療機器。全て電気が必要だ。そんな中、停電が起こった。公介くんの人工呼吸器は予備バッテリーを合わせても6時間が限度。電気はなかなか復旧しない。午前6時、寛子さんは病院へ避難しようと電話をかけたが、通じない。夫が直談判に走り、午前7時、ようやく受け入れ許可が出た。

しかし、さらに難関が!部屋はマンションの7階。エレベーターは停止している。たくさんの医療機器と大事な公介くんを抱え、夫婦二人だけで階段で運ぶのは無理だった。その時、近くに住む知人から「手伝いますよ」と連絡が!タイムリミットの午前9時、やっとの思いで病院に滑り込み、公介くんの命を繋ぐことができた。

避難時に支援が必要な人たちへの行政の対応は?

相次ぐ大規模災害 障害者たちは… 写真4

今回は、身近な人に偶然助けられた3人だが、本来、災害時に手助けが必要な人たちは、行政が「避難行動要支援者」として名簿を作り把握している。しかし、障害者の生活支援に取り組む「自立生活センターさっぽろ」事務局長の岡本雅樹さんが、今回、独自に安否確認をした当事者たちの中で、行政から連絡をもらった人はいなかった。それについて、札幌市に疑問をぶつけると、「市で管理する名簿は、申請のあった町内会などにのみ提供される」との回答。つまり、申請がなければ活用されることはないのだ。

要支援者名簿が機能するしくみを早急に!

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スタジオゲストは、阪神淡路大震災から、災害ボランティアとして活動してきた、「チーム神戸」代表の金田真須美さん。避難行動要支援者名簿を活用するためには、障害者と行政の双方がもっと共に知恵を絞るべきだと指摘。「信頼のおける障害者団体に、行政が情報公開していく関係性があってもいいのではないか」と話す。
更に玉木さんは「家族だけで暮らしている人や普段支援を受けていない人は、災害時に取り残されてしまう可能性が高いので、名簿を活用して、災害時に漏れる人が誰もいないようにすることが行政の役割」と、名簿が機能する仕組みを早急に見直す必要性を語った。

西日本豪雨 被災した作業所は今

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続いて、西日本豪雨の影響で街全体が水に浸かった岡山県倉敷市真備町。以前バリバラでも紹介した、地ビールが名物の精神障害者が通う作業所、岡山マインド「こころ」も大きな被害を受けていた。1年前に建てたばかりの新しい建物は水没し、地ビールをつくる醸造機も被害にあう。さらに利用者たちのグループホームも水没し、利用者たちは一旦精神科病院に避難することに。3週間後、なんとか再び地域生活に戻ったものの、街は壊滅的な避難を受けているため住民は避難したままで、街には障害者しかいない状態になってしまった!被災前と比べると作業所の仕事も激減したため、精神的に不安定になる利用者も。

相次ぐ大規模災害 障害者たちは… 写真7

何年もかけて地域住民との関係を築き上げてきた岡山マインド「こころ」の利用者たち。地域の人と共に暮らす大切な街を、立て直すために自分たちにできることはないか。被災から2ヶ月、「こころ」の利用者たちは、避難した住民が集まれる「祭り」を行うことに。ウリはもちろん地ビールだ!当日はなんと400人もの人が集まった!子どもたちの笑い声が響き、地ビールで一緒に盛り上がる住民たち。障害者も健常者も力を合わせ、街を復興させようと、気持ちを一つにした。

障害者が町を再建する

相次ぐ大規模災害 障害者たちは… 写真8

「こころ」のみんなの取り組みに、瞳ちゃんは「障害当事者としては、いつも助けてもらうばっかりだと思っていたけど、こうやって周りの人たちを勇気づけることもできるんだ」と意識が変わったと発言。更に玉木さんは、「もう一つ大切にしなければいけないのは、『まず自分を守ること』。特に障害のある人は、一度被災地を出ることも含めてホッとする時間を作ることが必要」と、自身の阪神淡路大震災での経験を踏まえて話した。

相次ぐ大規模災害 障害者たちは… 写真9

いつ、どこで起こってもおかしくない災害。緊急時の備えとして、まず、自分を守ること。普段から自分の生活を見直し、互いに助け合えるよう周囲と繋がりを持っておく。全員がその意識を持って、暮らしていくことが重要だと再確認した。

共に復興を支え地域で暮らしていく~北海道 むかわ町~

相次ぐ大規模災害 障害者たちは… 写真10

北海道地震の震源地に近い、むかわ町の作業所でも、震災直後に動きが。被災から4日後、作業所でパン作りを再開。被災した給食センターに代わって、自慢のパンで学校給食を支えることになった。「おいしい!」子どもたちの笑顔が広がる。
できることで、自分たちの町の復興を支えて、これからも共に暮らしていく。

玉木幸則のコレだけ言わせて

玉木幸則のコレだけ言わせて

「ただ上から言われているだけで、(名簿が)活用されていない」

じつは「個別の避難計画が必要」とは小泉内閣の頃(2005年)から言われていたこと。でも、なぜ今も「避難行動要支援者名簿」が放置され、自治体がピンと来てないかというと、ただ上から言われてるだけで、面倒くさいからか、活用されていない。もちろん、その町に合った支援のカタチがあるし、自治体は住民と一緒に考えないといけない。この前、虐待の事件があったけど、虐待されていた子どもは重度の障害があったのに、福祉サービスを利用せず、家族だけで育てていた。自治体は、子どもの存在を把握はしていたけど、サービスが使われているかまでは未確認だった。その話も、支援という意味で、このテーマとつながっていると思う。