トゥレット症候群ってなんだ
放送日
10月14日(日)夜7:00
再放送10月19日(金)0:00(木曜深夜)
出演者
西村知美ほか

内容
出演者
- 西村知美さん (タレント)
- 有田和博さん (トゥレット症候群)
- 向 一博さん (トゥレット症候群)
- 姜 昌勲さん (精神科医・臨床心理士)
知られざるトゥレット症候群とは?

トゥレット症候群のことを多くの人に知ってもらいたいと取材を受けてくれたのは、石川県に住む有田和博さん(31)。パッと見ただけでは分からないが、運動性チックと、「ああああ!!」など、突発的に大きな声が出る音声チックに小学生の頃から悩まされている。音声チックは、突然込み上げてくるもので、声を出さないと気が済まなくなるという。そんな有田さんが日常生活を送る上で一番つらい場所が、電車やバス。周りの目が気になるだけでなく、幼い頃から乗客に怒鳴られたり、追い出されたりと辛い経験をしてきた。
さらに、リラックスできるはずの家でさえ、「うるさい」と近隣住民から苦情がきて引っ越しを迫られる事態に。有田さんは、「どこにも住めないと思った」と当時の心境を振り返る。

スタジオには、有田さんと、同じくトウレット症候群の向(むかい)一博さんが登場。向さんは、「んっ」という声がずっと出る症状の他に、まばたきも多く目が疲れやすいそう。VTRを見た向さんは、有田さんの辛い経験に共感すると同時に、「生きてくれていてよかった」と話す。
周囲に理解されないつらさ

彼らの無意識にやってくる体の動きに関して、ゲストで精神科医の姜(きょう) 昌勲さんは、「体の中では、付随意運動といって自分ではコントロールできない運動が起こっている」と解説。原因は分かっていないが、心の病ではなく、脳の機能異常だと言われているそうだ。「声が出たり、体が動いたりするのは一つの疾患であって、わざとやっているわけでも、危害を加えようとしているわけでもないことが分かれば理解も進み、差別や偏見も無くなるのでは」と、社会の理解が広まることを訴えた。

番組では、神奈川県に住む30代のけいさんにも話を聞いた。学校ではいじめられて居場所がなく、薬の副作用で眠くなるため、授業に集中できず成績も落ち、毎日苦しい思いをしていた。自殺未遂を立て続けに起こしたことで、家族もようやく、けいさんの辛さを理解。今は、一般企業への就職を目指し一歩踏み出している。「自分のことを受け入れてくれる仲間がいれば、人生変わっていたんだろうなと思う」と、けいさんは、当時を振り返った。
職場での理解を得た向さん

VTRを見た有田さんと向さんも、「周囲の理解や安心できる居場所があるだけで、状況は大きく変わる」と話す。これまでチックのことを隠して働いてきた向さんも、障害のある子どもたちの学童保育で働くようになってから、症状のことをカミングアウトした。この行動のおかげで、周囲の理解も得られ、とても働きやすくなったそう。このエピソードを聞いた玉木さんは、「こういう環境が一般の会社でも作れるようになれば」と指摘する。

「自分たちのことを理解してもらいたい」と、スタジオで話しをしてくれた有田さんと向さん。「長時間の収録は症状も出てきてキツかったが、自分たちの言葉で話すことができて嬉しい」と、感想を語ってくれた。
玉木幸則のコレだけ言わせて
