これまでの放送

きこえない人と音楽

放送日

10月21日(日)夜7:00

再放送10月26日(金)0:00(木曜深夜)

出演者

西村知美ほか

きこえない人と音楽
「耳がきこえない人が楽しめる音楽」はつくれるのか?この難題に、歌やコントを通して手話を広める活動をしているグループ「oioi(オイオイ)」のメンバーが挑戦!中心メンバーの2人は耳が聞こえない。視覚的に楽しめるよう、手話やダンスの表現に工夫を重ねていく。しかし、リズム感を表そうと体を大きく動かすと、手話の形が崩れてしまう。はたして、「きこえない人が楽しめる音楽」はうまくできあがるのか…?

内容

出演者

  • 西村知美さん (タレント)
  • 岡崎伸彦さん (oioiメンバー/聴覚障害)
  • 中川綾二さん (oioiメンバー/聴覚障害)
  • 河﨑佳子さん (神戸大学教授・臨床心理士)

  • 志村治能さん (手話通訳)

きこえない人はどうやって音楽を楽しんでいるの?

きこえない人と音楽 写真1

8月の生放送で、チャラン・ポ・ランタンと息の合った手話パフォーマンスを披露してくれた「のぶ」と「りょーじ」。実は2人ともほとんど耳がきこえない。彼らはふだん、歌やコントを通して手話を広めるパフォーマンスグループ「oioi(オイオイ)」のメンバーとして活動している。のぶは「ゴーッという飛行機の音がやっと聞こえるぐらい」、りょーじは「1対1で静かな場所だとなんとか話せる」程度という。しかし2人とも楽器を演奏したり、ダンスを踊ったりして音楽を楽しんでいるのだとか。

いったいどうやって音楽を楽しんでいるのか?手話が得意なゲスト、西村知美さんも興味津々。

きこえない人と音楽 写真2

のぶの家に行ってみると、ヘッドホンの音量を最大にして、歌詞を見ながら音楽を楽しんでいた。りょーじが好きなのは、ドラム演奏。叩いた振動が直接体に伝わってくるため、リズムを楽しめるのだという。そんな2人が何よりも楽しみにしているのは、きこえない仲間たちとのカラオケ。「きこえる人と一緒に行くと、歌が下手だから歌うと迷惑かなとか考えちゃうけど、ここでは気を遣わなくて大丈夫」という。盛り上がってくると、歌に合わせて手話が始まり、体全体を使った大合唱に!

きこえない人と音楽 写真3

音楽をそれぞれの楽しみ方で味わっている2人だが、きこえない人のカウンセリングを行ってきた河﨑佳子さんによれば、「きこえなくても、それぞれのやり方で音楽を楽しんでいる人は珍しくない。でも、きこえる人たちの“音楽”を無理やり押しつけられてきた経験から、音楽を楽しめないという人も多い」という。りょーじも「子どものころ、音楽の授業で歌声をクラスメイトにからかわれていた。音楽の授業は好きじゃなかった」と当時を振り返る。

バリバラとoioiの新プロジェクト!

きこえない人と音楽 写真4

そこで、きこえない人も楽しめる音楽を作ろうと「バリバラミュージックプロジェクト」が始動!のぶとりょーじ、さらにoioiメンバー2人も協力してくれた。選んだのは、のぶが大好きな90年代のヒット曲、久保田利伸の「LA・LA・LA LOVE SONG」。歌詞は手話で、リズムはダンスで表現する「目で楽しめる音楽」をめざすことになった。しかし、いざ歌詞を手話で表現してみようとすると、そもそも手話は比喩表現が少なく、抽象的な表現が難しい。さらにダンスをしながら手話をすると、手話の形が崩れて意味が読み取れなくなってしまう。

きこえない人と音楽 写真5

行き詰まったoioiメンバーたちの前に、強力な助っ人が出現!きこえないメンバーときこえるメンバーが一緒に活動する手話バンド「こころおと」。リーダーの武井誠さんは、耳のきこえない両親のもとに生まれ育ったため、音声言語よりも先に手話を身につけた。さっそくパフォーマンスを見てもらうと「ろう者にちゃんと伝わる手話になっていることが大切。爪の先まで意識して表現するのがポイント」と武井さん。彼自身が音楽を作るときに心がけているのは、手話という言葉自体が持つリズムを大切にすることだという。

きこえない人と音楽 写真6

武井さんたちのアドバイスを受けて、さらに練習を重ねたoioi。スタジオでは、見事なパフォーマンスを披露!今回の経験をとおして、りょーじは「大学から手話に出会った自分たちと、武井さんのように幼い頃から手話を身につけてきた人では、手話や音楽のとらえ方がちがうのだと改めて感じた」と振り返った。のぶは「音声言語を手話に置き換えるのは難しかったので、今度は自ら手話で作詞した曲を作ってみたい」と今後の意気込みを語った。

玉木幸則のコレだけ言わせて

玉木幸則のコレだけ言わせて

「音楽は“音を楽しむ”もの 先入観は捨てよう」

音楽は「楽しむもの」ってことを強く感じた企画やった。2人とも途中から手話を覚えたって言うてたけど、生まれながらにずっと手話をしてる人とは、やっぱり手話の認識が少し違うんやってことも発見やったな。"日本語の手話"という言語と、"手話"そのものの言語は、主語と動詞の場所が違う。それを踏まえた上で2人がパフォーマンスしてくれたことはすごく意味のあることやと思う。僕もだいぶ昔に聴覚障害の人とカラオケに行ったことがあるんやけど、めっちゃ楽しかったもんな。「カラオケで発散したい!」っていうのは障害の有無に関わらずみんな一緒。音楽ってそもそも音を楽しむものやから。「耳がきこえへんのにカラオケするんや!?」っていうみんなが持ってる先入観を捨てて、聴覚障害の人がもし近くにおったら「カラオケ行かへん?」って誘ってみてもええんちゃうかな。もちろん無理強いはあかんよ、音楽の好き嫌いは誰でもあるし。そこがポイントやな。