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近未来恋愛マンガ「一之瀬未来は、選べない。」 【全編公開!】

一之瀬未来
一之瀬未来

2016年07月25日

近未来恋愛マンガ「一之瀬未来は、選べない。」
【全編公開!】

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システムが全てを決め、選挙がなくなった世界。

もしも、自分たちで物事を決めることができなかったり、「選べなく」なったりしたら・・・。

近未来恋愛マンガ「一之瀬未来は選べない」、あなたなら、どうする?

(女子高生の会話で)「ねーねー国から進路の通知来た?」「来た! 進学だってー」「私、就職だって。パン屋になるみたい」「えー? パン好きだっけ?」「別にー?」 「私、ヒヨコのオスとメスを分ける仕事だって。」「ヒヨコ!? なんで!?」「知らないよ、でもまぁ向いてるんでしょ」「まぁねーシステムの適正診断の結果だしねー」 「よく分かんないけどさー」(その会話を見つめる一之瀬未来) (私が生まれる何年も前(授業でやったけど居眠りしてた)、とっても頭の良い人工知能が発明されて、人間は自分で考えなくてよくなった) (個人データからシステムが判断してみんなの学校・仕事・結婚相手も決めてくれるし、法律だって決めてくれる。人間はとっても楽になったらしい) (知らないけど、とにかくそうなんだって。考えんのメンドクサイし忙しいし)

「ねー最近食パンの8枚切売ってなくない? カリカリのトースト食べたいんだけどさー」 「アレ? 確か法律で5枚切しか売れなくなったんじゃ?」「うぞ!? マジで!? なんで!?」「うん。うちのママが販売停止前に8枚切めっちゃ買い込んでたもん」「うそーどっかに売ってないの!? 違法でいいから。闇パン8枚切」 「よく分かんないけど仕方ないよ…決まったことだし。違反がバレたら進学とか仕事とかに響くんでしょ?」 「未来はホントクールっていうか…デモとかしてる学生もいるのにね」「ホントだよ、低音少女め。体温何度だ」「ギリ35度」「低っ」 (政府広報のアナウンス)「政府広報です。学生の皆さん、青少年個人情報保護条例の改正に伴い、SNSでのアイコンに自信の写真を使用することができなくなります。繰り返します...。」 「マジかよーアイコン変えなきゃ」「てかお前は自撮り好き過ぎ」「未来は大丈夫?」「まぁ私アイコン滝だし……」「なんでだよ」 (私たち学生のルールもいつの間にか決まっている。そりゃ不自由だけど子どもっていうのは昔からそんなもんらしいし) (それよりも私は全部自分で決めなくちゃいけなった時代のほうが大変だったと思う)「一之瀬、いるか」(学校とか、仕事とか) (恋愛とか)「あーーッ、恋愛許可証じゃん!?」 「あー…なんか前にみんなで申請したっけ」「未来だけOKってことー!? 優等生め…」「じゃあいっそ無許可で恋愛しちゃえばー?」 「それって『自由恋愛』ってやつ!? なんか2組の子がしたらしーじゃん」「聞いた! 見つかったらアウトなのにねー」「それが燃えるとか?」「えー?」(個人データからシステムが選んだ私にピッタリの恋人候補、正直ちょっとは興味ある……かも) 「でも未来と合う人ってどんな人だろうねー」「多分、年に2回しかしゃべらない人だよ。そんで普段は沼に住んでんの」「おーそれ逆に付き合いたいわい」 (好みとか別にないしよくわからないけど、私に合う人…本好きか、まあ大人しい人だろう) 「おー、一之瀬じゃん」 「…」「あれっ? 覚えてない? 東堂だよ、東堂春希。中2んとき同じクラスだったじゃん」 「覚えてるよ。廊下で消火器ぶちまけてた東堂くんでしょ」「春希でいいよ。やーそれ懐かしいな」「東堂くん」「あら、なんか俺あんま好かれてない?」 「好き嫌いってゆーか……東堂くんとは明らかに住む世界が違うと思ってたからビックリしたとゆーか」 「なんなら自由恋愛とかして捕まりそーな……」「あはは、まさかー。医者になって親の跡継ぎたいからさー。法律違反はできないなー」 (意外とマジメだ……)「それにもしかしたら俺たちすげー合うのかもよ」 「好きな小説とかある?」「漫画しか読まない」「犬派?」「猫派!」「私、夏苦手」「マジ? 俺超好き。全然合わねー(笑)」 「あー…じゃあさ、目玉焼きに何かける?」 「……? ……ウスターソース」「おっ」 「俺も俺も! やっぱソースだよなー。ホラ俺たち合うじゃん」「そういうポジティブなとこがもう…休日にフットサルしてそうで…」「いや……してるけど……」 「でもさ、システムが選んだんだし、多分どっかは合うんだよ。それに正直、俺、ちょっと嬉しいけどな」 「中学のときさ、一之瀬のこと、面白い奴だなーって思ってたから」 (驚いた。東堂くんがちょっと嬉しかったと言ったとき)「…そこは『かわいいと思ってた』と言うところでは」「ポジティブなのかネガティブなのかどっちだよ」 (私もちょっとだけ嬉しかったのだ)

(体育の授業)「そっちいったぞー」「おーしゃ! 任しとけっ」「頼む東堂!」 「未来、最近なんか楽しそうじゃない?」「へっ?」 「いつもなら体育なんて隅っこにいるのに。今日は東堂くんのクラスと合同だからかー。未来もやっぱ人間だったか……」「ッかー! いいなぁー! 私も早く恋愛許可下りないかなー!」 「別に普段どおりだって……」「おーッ! 東堂の顔面ブロック!」 「ちょっと……何してんの?」「いててて……大丈夫? 鼻低くなってない?」 「いやーせっかくの合同体育だから一之瀬にイイトコ見せよーとかさ。ミスったけど」 (笑って)「何それバカじゃん。逆に男前になったんじゃない?」 (見惚れる東堂) 「一之瀬……もっかい笑ってみ?」「は? 何? キモいんですけど」「いやいやマジで。なんならもっかい顔面ブロックするし」「必死か」 (アナウンス)「3年、一之瀬未来。3年、東堂春希。放課後、職員室に来て下さい」 「青少年の恋愛に関する法律が改正されてな。一定の学力以上の受験生の恋愛は規制されることになったんだ。手違いでお前らには許可証が届いたみたいだが……」 「二人の付き合いは認められなくなった」 「ちょっ……何スかそれ!? そんないきなりーー」「すまんな、システムが決定したことなんだ」 「まだ正式に付き合い始めたワケじゃないんだろう? 良かったじゃないか」 (一之瀬と東堂、屋上にて) 「クソッ! なんなんだよ! そんなルールなんてーーー」「ダメ、お医者さんになるんでしょ? 法律違反は良くないよ」 「それに……仕方ないよ、ルールだもん。決まったことだから……」 (うつむく東堂) 「そんなの……いつ決まったんだろうな……」 (いつ決まったんだろう? そんなの知らない) (一之瀬の回想)「ごめんな未来」 「うちじゃムクくらいの大きさの犬は飼えなくなったんだよ」「なんで!? そんなのひどいよ……」「法律で決まったんだ」 「ちゃんと次の飼い主さんが決まってるから大丈夫だよ……な?」「……」 (いつもそうだった) (大切なことはいつも、私たちの知らないところで決まっていく)

(でも仕方ないんでしょ。それでも従っていればきっと上手くいく。こうして毎日は続いていくんだ) (今までずっとそうだった。考えるのメンドクサイし忙しいし) (朝) (目玉焼きを見つめる一之瀬) (政府広報のアナウンス)「おはようございます。政府広報より大切なお知らせです」 「健康促進法の改正に伴い、目玉焼きにかけるのは減塩醤油のみと決められました。施行は来月からとなります。なお違反者への罰則はーー」 (アナウンスを聞いた一之瀬) (目を閉じる一之瀬)

(どんな結果が待っていたとしても、未来は自分で選びたいと今では思う)

一之瀬未来
一之瀬未来

目玉焼きは、塩コショウでも醤油でもなく、絶対ソース。
「大切なことはいつも、私たちの知らないところで決まっていく」。
それは仕方のないことだと、ずっと思ってた。
でも私は初めて、自分の未来を自分で選びたいと思った。

「一之瀬未来は、選べない。」を読んで、どう思った?

  • 「選べる自由」は自らの行動で勝ち取りたいと思った。

    1252

  • そこそこ快適な世の中だし、選べる自由が無いとはあまり思わないので、現状維持でいい。

    260

  • なるべく「選びたい」けど、そういうことは、誰か偉い人がどうにかしてほしい。

    122

みんなの声を聞かせて!

  • テレビや雑誌、色々なメディアで禁止語が規制されるようになったのがいつだったか私は知らないし、禁止語に何があるかも分からない。法律だって1条から全部に目を通したこともない。
    知らないということは、通用しない。だから、私達は学ぶんだ。私達の自由を行使するために。

    2016年11月01日 だいちゃん

  • 世の中の「商品」と呼ばれるものにお客様相談センターの電話番号がついていないものはないので、化粧品でもコンビニお菓子でもまずは電話してみればいいと思う。
    簡単にできるのにネットとは全然違う。
    一回やるだけでも視界の高さが変わる。政治や経済など大きく物事を見てみたい人にはいいと思う。

    2016年09月16日 みっか

  • 選挙のニュースで「戦略」という文字を見た。いつから選挙は戦いになったのか。わたしたちの目的はひとつではなかったのか。日本を良くしていきたい。この最善と思われる手段を話し合うのではなかったのか。
    こんな世の中を変える選択がほしい。

    2016年09月14日 最近ニュースを見る人

  • 18歳選挙権になり、自分の周りの身近なことを自分で決めなければならなくなった。ルールを決めるのはお偉いさんがやればいいという意見もあるが、そのお偉いさんを決める権利は国民にある。自分の意見に会うお偉いさんを選んでルールを決めてもらうのも手ではないか。

    2016年08月03日 ひらっち

  • 選挙…大事な権利ではあるが、やはり情報操作されていたり、今時代にIT活用化が未だ不十分であったり、あとは結局「金」「地盤」「組織力」「コネクション」?って感じさせる結果ばかりが多く、自分の投じた1票が、本当に反映されているのか、意味があるのか、時に考えてしまうこともある。

    2016年08月02日 Rico

  • 自らで決める権利、選ぶ権利がなければ世界中の人のそれぞれの個性すら、自由も無くなり、制限されすぎた世の中で生きることはとても辛い事だと思う。人の自由な発送あってこその「地球」という惑星なのでやはり自由を縛られるということは可能性を捨てるのと同じ。

    2016年07月27日 Bふぁりす

  • 選挙行きました。ですが、選挙自体に不安が残ります。是非この人に!と思える人がいないこと、年齢を18以上に引き下げたからといって、本当に若者の声が届くのか…。政治家の皆さんには、若者が誰に投票し、その人に何を望んだのか、その人を通して何を訴えたいのか正確に受け止めて欲しいです。

    2016年07月10日 シャノワール

  • ルールに縛られる世の中。それが当たり前だと、何も考えず生きていた。というよりは面倒なので、考えないようにしてきたが、芽生えた恋心をもルールで壊され、最後は調味料までルールで縛ろうとして、遂にブチ切れる!
    自分達の未来を決めるために、代表者を選ぶ選挙は大切だと改めて思いました。

    2016年07月10日 shimu

  • でもこのシステムも政治で決まったんでしょ投票した結果で

    2016年07月09日 謎怪人

  • 最後のアンケートで、「自分の思うところの選択肢がない」というのが、「〜選べない」という漫画に対する皮肉になってて、とても良かった。

    2016年07月09日 ヒロム

  • 考えるコスト選ぶコストが「重い」と感じてしまう、一之瀬ちゃんの気持ちがすごくわかる…。でも、「誰か」が自分の好きな未来を作ってくれるなんて信じられない。信じてはいけない。だから、めんどくさくったって動かなきゃいけないんですね。選挙くらいは、行こうと肯きました。

    2016年07月09日 あさくら

  • 「選挙に行け」と決められてるから行く。マンガでだって、そうしろって言われてるし。どの候補者にも不満はあるけど、それ以上の政治活動はなんだか怖い。何言ってるかわからないけど、パフォーマンスが面白かった人に投票した。結構多くの大人がそんな感じに見えます。

    2016年07月09日 あず