BS1 8月12日(日) 午後6時00分~6時44分

外国人に人気の日本の工業製品の一つが「布」。昔ながらの織り、染めに柄やデザイン。最近では、防寒、速乾、吸水性など、様々な機能に優れた新素材も注目されている。洗濯機で洗えるシルク下着、その開発の秘密に迫る。日本伝統の「のれん」によせる日本人の思いとは。日本独特の布の文化とその魅力を探る。
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ご意見番:
小林 康夫 さん(青山学院大学教授)
出演外国人:
デイビッド・パブリナ(アメリカ)、ジニー・ション(オーストラリア)
オマル・イスハグ(スーダン)、サンダー・リン(ミャンマー)
チェン・ボーウェン(中国)、アンナ・シュラーデ(ドイツ)
ジェニー・ソトマヨール(ペルー)、サンドリン・ロマナチェ・スミス(フランス)

◆ハンティング 日暮里繊維街
およそ1キロの通りに90近い布の専門店が集まる「日暮里繊維街」に外国人観光客が増えている。ジニーさん(オーストラリア)とサンダーさん(ミャンマー)は、大型専門店を訪れその種類の多さにビックリ。サンダーさんの行きつけの店は、客の9割が外国人。和風の柄が人気で、ミャンマーの人は民族衣装のロンジーを作り、それを「キモノロンジー」と呼んでいるという。またミシンを用意し、問屋街で買った布を仕立てる店も繁盛、縫い方などアドバイスもしてもらえる。完成後記念写真を撮れる設備も用意され、コスプレーヤーに人気だそうだ。
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出演:ジニー・ション(オーストラリア)/サンダー・リン(ミャンマー)、取材先:トマト本館/ミハマクロス/アニカム
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[感想トーク]
実際に「布の街」日暮里繊維街を歩いてきジニーさんは、ひとつの場所にこれだけの種類の布が集まっていることに感動。サンダーさんは、ミャンマーと日本のつながりを感じたという。日本の布には自然のもの(花、水、山、動物など)、漫画やカワイイ柄が描かれていて個性的、染の技術も良いので色が長持ちするそうだ。また、何かを手作りしたら男女問わずクールと思われるので、ミシンを使えて助言もしてくれる店も好評だった。
◆洗えるシルクパンツ
デイビッドさんは、洗濯機で洗えるシルクの男性用パンツを開発した下着メーカーを訪れた。シルクは繊維の中で人間の肌に最も近い組成で、吸湿性・通気性・抗菌・防臭効果もある素材。下着にはピッタリなのだが、洗濯などで風合いが損なわれてしまうためあまり一般的ではなかった。しかし長年の研究のすえ洗濯に耐えるシルク糸を作った絹糸加工会社と出会い、伸び縮みのする織り方、縫い方を研究、2年の歳月をかけシルクパンツを開発した。
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出演:デイビッド・パブリナ(アメリカ)、取材先:株式会社 TOOT/株式会社 山嘉精練
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[感想トーク]
実際にシルクのパンツをはいてきたデイビッドさんは至る所がやさしくサポートされ「まさに天国」、日本の技術と伝統のシルクが融合して一度はいたら後戻りはできないという。日本人が、濡らすと冷たくなる布や薄くて暖かい布など新しい布を開発するのは、常に新しいものを作り出す情熱、職人気質があるからだという意見もあった。
◆暖簾
「暖簾は日本独特」と、興味津々のドイツのアンナさんが京都を訪れた。1枚の布で、日差しや塵除け、看板でもある暖簾。京都には未だにのれんを掛ける店が多い。店ごとにデザインされた暖簾は、その昔業種ごとに色が違っていた。呉服は藍色、砂糖を使う菓子や薬は白、花街は赤茶色。伝統の暖簾の染を行う工房では、文字や家紋を染め抜く「印染め」を見せてもらい、400年の歴史を持つ茶店では、暖簾への思いを聞いた。
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出演:アンナ・シュラーデ(ドイツ)、取材先:柊定(ひらさだ)染工/あぶり餅かざりや
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[感想トーク]
外国人は、暖簾は開店中のマークだと思っていた人が多かったが、デザインの多様さや店の歴史や思いが込められていることが伝わったようだ。暖簾は風に揺れて人を迎え入れるような感じがして、安心してその店に入れるとか、店の人にとって暖簾は店そのものだと言う感想があった。