ストーリー
ヒロイン・沢渡一子(仲間由紀恵)はIT企業「斑目コーポレーション」の企画部門に勤めるバリバリのキャリアウーマン、のはずだったが、ある日突然、社長の斑目晴彦(草刈正雄)が資本提携した芸能プロダクション「ひのでプロ」への出向を命じられる。
「仕事はできるが、人の気持ちがわからない、上から目線の女」である一子へのショック療法だった。出向に強く抵抗した一子だったが、傾きかけた「ひのでプロ」を立て直すことができたら本社の中枢部門に復帰させるという条件で、思っても見なかった芸能マネージャーとしての第一歩を踏み出す。
売れないタレントばかりを抱えた「ひのでプロ」再生のためには新人発掘しかない、と考えた一子は、工事現場で働くイケメンの向坂遼( 町田啓太) をスカウト。遼をスターに育てるため、奔走する一子。初めてのオーディションで全くやる気を見せない遼に失望した一子だが、「ひのでプロ」社長・並木(森本レオ)の勧めで遼にエキストラを経験させることになる。
演技することの喜びに目覚めた遼は、大女優・中里麗子(真野響子)が主演するドラマで初めて一言セリフのある役をもらう。遼は一子に反発しながらも、やがてスターへの階段を上っていく。そして一子も、「人を喜ばせる喜び」を初めて知る。
対立を繰り返しながら、お互いになくてはならないパートナーとして意識しあう二人。さまざまな試練を乗り越え、芸能界の頂点を目指す、一子と遼の戦いは続く―。
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各回のあらすじ
第1回 「ある日突然、芸能界」
IT企業に勤める沢渡一子(仲間由紀恵)は仕事はできるが、自己主張が強すぎて人望がない。ある日、突然出向を命じられた一子が出向先を訪れると、そこは並木(森本レオ)という男が経営する小さな芸能プロダクションだった。所属タレントたちの無気力ぶりにがく然とする一子だが、ここで業績を上げて本社に復帰するべく、新人をスカウトしに街へ出る。そこで一子はルックスはいいが態度の悪い遼(町田啓太)という若者に出会う…
第2回 「大物新人、誕生?」
遼(町田啓太)は一子(仲間由紀恵)との約束通り、「ひのでプロ」を訪れる。相変わらず無愛想な遼だが、並木(森本レオ)に気に入られ所属俳優となる。一子はさっそくテレビ局に売り込もうとするものの、新人マネージャーゆえいいツテが見つからない。やっとのことでオーディションの情報を聞きつけるが、参加した遼はやる気を見せずあえなく落ちてしまう。とにかく遼に現場を経験させたい一子は、時代劇のエキストラの話を聞き…
第3回 「そのセリフに、愛を。」
通行人エキストラの仕事をつづける遼(町田啓太)にセリフのある役を演じさせたいと願う一子(仲間由紀恵)は、あの手この手を使って各テレビ局のプロデューサーに売り込みをしかけるが、うまく行かない。そんな折り、あるスペシャルドラマの話が舞い込む。それは大女優・中里麗子(真野響子)が久々に主演するドラマだった。準主役のオーディションを受けた遼は落ちてしまうが、セリフがたったひとつだけある役を手に入れる…
第4回 「涙のハローマイラブ!」
ヤマトテレビから、一発屋歌手・たどころ晋也(高橋ジョージ)にスポットをあてる特番の話が舞い込む。一子(仲間由紀恵)は遼(町田啓太)に役者としての経験を積ませるため、再現ドラマで遼にたどころの役を演じさせようと売り込む。番組を盛り上げたい一子はたどころに取材し、たどころの唯一のヒット曲「ハローマイラブ!」に隠された悲話を台本に取り入れようとプロデューサーに提案する。遼はそんな一子に反発を感じるが…。
第5回 「オレは芝居をやりたい!」
遼(町田啓太)に仕事のオファーが次々と舞い込むようになるが、中身は再現ドラマばかり。一子(仲間由紀恵)は喜ぶが、本格的な芝居がやりたいと思い始めていた遼は不満顔。遼はこっそり石野(前川泰之)に相談し、ある劇団を紹介されてワークショップに参加する。一子は、遼が自分に何も話してくれなかったことにショックを受ける。遼は劇団の演出家・江崎(小市慢太郎)に気に入られ、公演に重要な役で出演することになるが…。
第6回 「絶対とるわ!初主役」
東西テレビから、遼(町田啓太)が深夜ドラマの主役の候補に挙がっていると連絡が入り、一子(仲間由紀恵)は大興奮。遼の舞台を見たAPの推薦だという。一子は、遼に会社を継がせようとしている父・斑目(草刈正雄)に会いに行き、遼に役者を続けさせてほしいと頼み込む。並木(森本レオ)とひのでプロ一同は、遼の主役を確実なものにするため、東西テレビのプロデューサーやディレクターを呼んで接待攻勢をかける…
第7回 「ハリウッドが呼んでる!」
夫・敬吾(瀬川亮)と妹・梨花(徳永えり)の関係を知ってしまった一子(仲間由紀恵)は仕事も手につかず、遼(町田啓太)はそんな一子を案じる。ある日ひのでプロに、並木(森本レオ)の旧知の映画プロデューサー・蛭田(伊吹吾郎)が中国人のプロデューサーを伴って訪れる。中国で撮影するハリウッド資本の映画に、遼を出演させたいのだという。さらに蛭田に製作委員会への参加を勧められた並木は、意外な逆提案をする…。
第8回 「君こそヒーロー!」
並木(森本レオ)が出資した映画の話は詐欺だったとわかり、ひのでプロは大ピンチ。銀行から借入金の返済を迫られ、一子(仲間由紀恵)は、仕事を選んでいる場合ではないと、必死の営業を続ける。そんな中、遼(町田啓太)が特撮ヒーロー物のオーディションに合格し、初の主役が決定。並木やたどころ(高橋ジョージ)は、遼がひのでプロの救世主になってくれると喜ぶ。一子は、家を出ていた夫・敬吾(瀬川亮)に呼び出される…
第9回 「戦いの始まり」
離婚した一子(仲間由紀恵)は、ひのでプロ倒産後、石野(前川泰之)が作った新しい事務所・オフィスイシノでマネージャーを続けることになった。遼(町田啓太)、麗子(真野響子)、遼のライバル・右京(中山麻聖)もオフィスイシノに所属することが決定。一子は石野から、遼と右京の担当を命じられる。遼は、優等生だが人を見下したような態度をとる右京に反感を抱く。ある雑誌が企画した対談の席で、遼と右京は一子の眼前で…
第10回 「危険なヒロイン」
連ドラのオーディションで、右京(中山麻聖)はヒロインの相手役に決定。遼(町田啓太)は三番手の役に決まり、芝居で右京に勝とうと闘志を燃やす。一子(仲間由紀恵)は石野(前川泰之)から、気まぐれなヒロイン・朝倉かれん(吉岡里帆)に振り回されないよう気をつけろ、と指示される。撮影が始まり、「かれんとの芝居がうまくいかない」と悩む右京から相談を受けた一子は、かれんと直接話をするが…
第11回 「あっちもこっちもスキャンダル」
遼(町田啓太)とかれん(吉岡里帆)がキスをしている写真が週刊誌に載り、オフィスイシノは大騒ぎ。一子(仲間由紀恵)は遼の不用意な行動をなじり、右京(中山麻聖)も遼を非難する。石野(前川泰之)は一子を伴い、かれんの事務所へ謝罪に行く。遼は芸能記者たちに追いかけられるはめになり、一子は仕方なく遼を自宅に寝泊まりさせることに。そんな折、かれんが記者会見で思わぬ発言を…。
第12回 「本番は一度だけ」
遼(町田啓太)と右京(中山麻聖)が出演する連ドラ「恋メロ!」の初回は高視聴率を記録。遼の演技の評判も上々で、一子(仲間由紀恵)と石野(前川泰之)はホッとする。だが一方で、右京の演技は新聞やネットで批判される。次第に自信を失って行く右京を、案じる一子。そんな折り、大女優・中里麗子(真野響子)が「恋メロ!」にゲスト出演することになるが、収録当日、スタジオである事件が起こる…。
第13回 「撮影中止」
ドラマ「恋メロ!」の撮影本番中にトイレに立てこもってしまった右京(中山麻聖)は遼(町田啓太)の説得でスタジオに戻るが、演技を続けることはできず、その日の撮影は延期となる。石野(前川泰之)と相談した一子(仲間由紀恵)は右京の自信を回復させるため、新しいスペシャルドラマの企画書を持って右京のマンションを訪ねる。一子の励ましに元気を取り戻したかに見えた右京だが…。
第14回 「世界への第一歩」
遼(町田啓太)のもとに大作映画の主演のオファーが来て、一子(仲間由紀恵)は大喜び。水泳のオリンピック代表選手の役で、大スター・藤堂大毅(名高達男)と久々の共演だという。一子はさっそく遼をトレーニングに連れ出すが、遼はある悩みを抱えていた。一方、石野(前川泰之)は麗子(真野響子)からバレエ公演のチケットを2枚譲り受け、「大事な人を誘え」と勧められる。そんなある日、オフィスイシノに激震が走る…
第15回 「会えない二人」
石野(前川泰之)の社長解任を機にオフィスイシノを辞めた一子(仲間由紀恵)は、ひのでプロを復活させようと動き出す。遼(町田啓太)は主演映画の撮影に臨みながら、一子がいないさみしさをかみしめていた。一子もまた周囲から遼の近況を聞き、そばにいてやれないことを無念に思うのだった。たどころ(高橋ジョージ)に現役復帰を持ちかけて断られた一子は、東北からやって来た女優志望の娘・幸子(蔵下穂波)と出会う…。
第16回 「新しいパートナー」
復活したひのでプロの社長に就任した一子(仲間由紀恵)は、新人の幸子(蔵下穂波)を連れて営業に走り回る日々。三島(大西礼芳)の初プロデュース作品の主題歌にたどころ(高橋ジョージ)を起用してくれるよう売り込むが、断られる。たどころの店で遼(町田啓太)と再会した一子は、遼が映画の撮影で悩んでいることを知る。一子が幸子を連れて現場に行くと、共演者の藤堂(名高達男)が遼やスタッフを困らせていた…
第17回 「ツインソウル」
遼(町田啓太)の主演映画は撮影が佳境。“絶望”を演じる大事なシーンについて悩む遼は、決別したはずの一子(仲間由紀恵)に救いを求める。そんな折り、初めて祖母役のオファーを受けた大女優・麗子(真野響子)は、憤慨してひのでプロにたてこもり、一子たちを困らせる。一方、東西テレビの三島(大西礼芳)から連ドラの主題歌の依頼を受け、曲作りに打ち込むたどころ(高橋ジョージ)は、ダメ出しをされ苦しんでいた…。
第18回 「リベンジ大作戦」
たどころ(高橋ジョージ)が主題歌を歌う連ドラがスタート。しかし視聴率は振るわず、大門(東幹久)から「主題歌のせい」と言われた東西テレビは、次回ふたケタを超えなければ主題歌を使わないと決定。一子(仲間由紀恵)は、たどころの曲をPRするため必死になる。新見(IKKO)や望月(井坂俊哉)にも協力を求めるが、大門に気がねした二人に断られる。一方、遼(町田啓太)の映画はクランクアップが近づいていた…
第19回 「父と息子」
斑目コーポレーションで不正が発覚。社員が逮捕され、遼(町田啓太)の父・晴彦(草刈正雄)は厳しい批判にさらされる。晴彦は、映画に傷をつけないため製作委員会から降りるという。たどころ(高橋ジョージ)が歌うドラマの主題歌「ふたり」は大ヒット。一子(仲間由紀恵)は、年末の「紅白うたの祭典」に出場できたら別れた妻と娘に会いたいというたどころの思いを知り、「紅白」のプロデューサーに売り込みをかけるが…。
第20回 「夢の舞台へ!」<終>
一子(仲間由紀恵)の売り込みのかいあって、たどころ(高橋ジョージ)は「紅白うたの祭典」にサプライズ枠での出場が決定。遼(町田啓太)の主演映画「リ・ターン」は海外の映画祭で作品賞にノミネートされる。表彰式は紅白と同じ大みそか。記者会見で「連れて行きたい人は?」と聞かれた遼は、一子の顔を思い浮かべる。遼は一子のもとを訪れ、「一緒にレッドカーペットを歩いてほしい」と誘う。遼への思いに揺れる一子だったが…