ストーリー
NHK総合にて2001年4月2日から6月4日まで放送された月曜ドラマシリーズ第一弾「ある日、嵐のように」。主な出演は中井貴一、佐藤浩市、斉藤由貴、夏川結衣ほか(敬称略)
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各回のあらすじ
第1回「妻が愛した男」
平成11年3月、堀井誠(中井貴一)は疎ましい気持ちを抱えて東京地検刑事部に異動してきた。その理由は15年ぶりに特捜検事・土屋和彦(佐藤浩市)と再会することだった。
誠は、土屋とは大学時代の同級生であり、共に司法試験を目指した親友だったが、ある日、恋人だった宮部佐和子(斉藤由貴)を捨てて誠の前から忽然と姿をくらましたのだった。
誠の初登庁の日、和彦が所属する特捜部では中堅ゼネコンの吉澤アース建設への強制捜査を執行、社長の吉澤元治を法人税法で逮捕する。
一方、誠は100万円の現金と下着を盗んで逮捕された林省三(大滝秀治)の取り調べにあたっていた。
第2回「本当の父親」
偶然に出会った和彦(佐藤浩市)と佐和子(斉藤由貴)。
佐和子は、かつてのような自然な三人の関係に戻りたいと和彦に語る。
その頃、誠(中井貴一)は省三(大滝秀治)が同居していた山崎梅子(吉行和子)に会いに、事務官の高島(古本新之輔)と入院先の病院を訪ねていた。
梅子は、自分が入院したので足手まといにならぬよう罪を犯し、わざと捕まったに違いないと言うが、誠の中では今ひとつ腑に落ちない。
一方、和彦は、小田桐(江守徹)から聞いた先崎俊男の裏金ルートを探り、吉澤アース建設の裏金が、大物フィクサー・室井(佐藤慶)を通じて政界に流れている事を掴む。
そして事件の鍵を握る男・先崎を参考人として呼ぶことにする。
第3回「遅すぎた告白」
参考人として呼びつけた先崎が姿を消してしまった。
切羽詰まった和彦は先崎の行方を小田桐(江守徹)に聞く。最後の手段であった。
早速、誠(中井貴一)は事務官の高島(古本新之輔)を連れて先崎の元へと向かった。
先崎は熱海の高級旅館に潜伏していた。しかし、誠たちが到着すると、すでに部屋はもぬけの殻だった。
失意に包まれる和彦のもとに佐和子(斉藤由貴)から連絡が入る。切迫した口調。
聞いてもらいたい話があるという。日々谷公園で、佐和子は静かに話し始めた。
15年前に突然いなくなった時のこと。その直後に妊娠していることに気付いたこと。
誠が自分の子供として育ててくれると言ったこと。そんな誠が今ではかけがえのない人であること…。和彦は、そのとき初めて圭吾(崎本大海)が自分の子供であることを知った。
大きな衝撃だった。先崎に逃げれただけでなく、圭吾の事も知ってしまった和彦は…。
第4回「死者からの告発状」
土屋和彦(佐藤浩市)が姿を消してから約1年…。誠(中井貴一)は刑事部から特捜部へと異動になっていた。ある日、特捜部に一通の告発状が届いた。
ITベンチャー企業、ダネット社の株式公開にあたり、本宮代議士が受託収賄の罪を犯している疑い。
しかも小田桐修一郎(江守徹)が関わっているという。差出人は、死んだはずの先崎俊男であった。
一人推理をめぐらせる誠。以前から本宮と深い関係にあった小田桐は、選挙資金を設けさせる手口としてダネット社の未公開株を利用した…。
告発状は、改革派の本宮と対立する保守派の神山代議士の後見人・室井の仕業に違いない…。その頃、和彦は帰国しており、小田桐と接触していた。
その意図は…。そして、誠と和彦は意外な場所で…、そして、意外な形で再会する…。
第5回「知りすぎた敵」
誠(中井貴一)の息子・圭吾(崎本大海)が塾からの帰宅途中に何者かに襲われた。
誠が担当している事件の関係者の犯行ではないかと心配する。
誠の頭に「オダシュウ」の顔が浮かぶ。翌日、誠は小田桐(江守徹)の事務所に怒鳴り込む。
誠は、居合わせた和彦(佐藤浩市)に圭吾のの事を話す。
和彦は圭吾に携帯電話と名刺を渡す。携帯には危険なときにすぐ連絡が取れるよう、和彦の電話番号が登録されていた。和彦と別れた直後、圭吾がまた何者かに襲われる。
車に押し込められた圭吾はとっさに、携帯のスイッチを押す。
和彦は電話から聞こえる情報を頼りに圭吾を追う。圭吾を襲った人物は….。
そんな折り、政局は大きく動き、選挙が早まることが決まった。
選挙が早まると本宮議員には手を出せなくなるため、捜査のスピードアップが求められた。
誠と和彦、二人の激しい攻防が始まる。
検察の捜査を知り尽くした「ヤメ検弁護士」の和彦が先へ、先へと手を打つために誠たちは何も掴む事ができない。そんななか苦肉の策として…
第6回「失われた友情」
ダネット社の強制捜査が行われ、社長の段田(香川照之)が、証券取引法違反の容疑で逮捕される。その頃、佐和子(斉藤由貴)は和彦(佐藤浩市)のマンションに居た。
佐和子は圭吾(崎本大海)のためにも、誠(中井貴一)と敵味方に別れて戦うのは困ると伝える。その会話を聞いていたみゆき(夏川結衣)は、二人のただならぬ雰囲気に
嫉妬し、もう和彦に近づかないよう佐和子に伝える。
一方、和彦のアドバイスで小田桐の金庫番・田口(岸部一徳)はアメリカに逃亡した。その直後に田口の貸金庫から40億円分の証券が見つかる。
アメリカのベンチャーファンドのもので、ダネット社の資産とほぼ同額…。
しかし、そのベンチャーファンドはすでに倒産しており、紙屑同然。
そして40億円は闇に消えた。
そんな折り、選挙が始まり、本宮代議士の捜査はストップしてしまう。
消えた40億円の行方は…。
第7回「真実を告げるとき」
みゆき(夏川結衣)から自分の「本当の父親」が土屋和彦(佐藤浩市)であることを告げられた圭吾(崎本大海)。
そのことを知った誠(中井貴一)は、佐和子(斉藤由貴)と共に、圭吾に彼の出生の真実を語る…。
その頃、小田桐(江守徹)は和彦と生保会社の乗っ取りを進めていた。
それを妨害しようとする室井真澄(佐藤慶)。新旧フィクサーによる激しい抗争が繰り広げられる。次第にヒートアップしてゆく抗争の中で…
第8回「息子に伝えること」
小田桐(江守徹)と手を組み、生保会社の社長に就任した猪瀬(高橋長英)。
猪瀬は就任直後にわざと資産運用に失敗、大損失を出す。外資に買収させるために弱体化しておく必要があったのだ。誠(中井貴一)は猪瀬を特別背任の容疑で逮捕する。
一方、佐和子(斉藤由貴)の和彦(佐藤浩市)に対する思いは日を追って膨らんでいった…。
そんな母親の姿を見かねた圭吾(崎本大海)は自分を責め、悩み、その末に誠の別居先を訪れる。そんな圭吾に対して、誠は全身全霊をかけて息子の存在意義を説く。
第9回「お前を逮捕する」
秘密裏に小田桐(江守徹)を罠にはめることに成功した和彦(佐藤浩市)と田口(岸部一徳)。和彦もみゆき(夏川結衣)と共に、海外に逃れようとするが、寸前で凶手の放った復讐の弾丸が二人を襲う。
一方、誠(中井貴一)の取り調べをうけていた猪瀬(高橋長英)は、黙秘を貫き、釈放される。
その後、猪瀬の元に小田桐が現れ、外資と手を切るよう恫喝する。が、その会話が一部始終録音されており、小田桐はあっけなく逮捕された。遂に誠はその後、当然のステップとして…。
第10回「罪と罰」
逮捕された土屋和彦(佐藤浩市)に対する誠(中井貴一)の取り調べが始まる。和彦は動機などの確心について黙秘を貫く。
そんな折り、佐和子(斉藤由貴)が和彦への想いを遂げるため、誠に対して重い口を開く…。そして拘留期限最後の日。ようやく和彦は口を開き、犯行の動機を語り始める。
が、その動機を聞いた誠は…!!
そしてすべてを語り、保釈された和彦だったが…