ストーリー
大正モダン華やかなりし東京。
卯野め以子(杏)は、父・大五(原田泰造)と母・イク(財前直見)が切り盛りする洋食屋でおいしいものを目一杯食べてすくすくと育ちました。
子どもの頃から誰よりも食いしん坊だっため以子は、女学生となっても頭の中は食べ物のことばかり。下宿人の大学生・西門悠太郎(東出昌大)には、「何の魅力もない人間」と痛烈に批判される始末です。
しかし「食べたい」という思いが、いつしか「食べさせたい」という情熱に変わったとき、かつて祖母・トラ(吉行和子)が言っていた通りのパワーをめ以子は発揮することになります。
「食べたい気持ちが強いってのは、生きる力が強いってことさ」
そのあふれんばかりの食欲と愛情は、どんな困難な時にも、め以子と、め以子の大切な人々を支える原動力となります。そして、トラが幼いめ以子に伝えた「ごちそうさま」という言葉が、改めてめ以子の人生に大きな意味を持つことになるのです。