月曜ドラマシリーズ
「ハチロー」

初回放送

2005年1月24日(月)から放送[連続9回]
毎週月曜午後9時15分 総合

ストーリー

昭和の童謡詩人・サトウハチローとその家族が織りなす波乱万丈の物語。佐藤愛子「血脈」より。

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各回のあらすじ

第1回 「かあさん死んだ」
大正14年2月。浅草のカフェで遊ぶハチロー(唐沢寿明)の元に電報がもたらされた。母・ハル(烏丸せつこ)が仙台の実家で亡くなったという。なぜこんなことになってしまったのか。10年前、父・紅緑(原田芳雄)を女優志望のシナ(原田美枝子)が訪ねてきて、すべてが始まった。佐藤家の番頭・福士(松方弘樹)の努力もむなしく離婚が成立、ハルは実家に戻った。そしてハチローは、ハルの通夜に夜遅く酔って現れる。

第2回 「なんでもやった」
ハチロー(唐沢寿明)は貧しかった。本業の詩では食べていけず、くみ子(松本明子)や2人の娘との生活費は、紅緑(原田芳雄)からの仕送りに頼っていた。それでもハチローは家に寄りつかず、美大の教室に出入りし、ヌードモデルの斡旋(あっせん)をしたりして小銭を稼いでいた。遊ぶため食べるために何でもやった。ある日、久しぶりに帰宅すると、出版社の社長(田山涼成)が訪ねてきてハチローの詩集を出版したいと申し出る。

第3回 「恋に落ちた」
昭和5年・秋。ハチロー(唐沢寿明)は詩人としてようやく名前が売れてきたが、くみ子(松本明子)は、ハチローに女の影を感じ始める。事実、ハチローは恋に落ちていた。相手は、映画女優の歌川るり子(鶴田真由)。浮気の一件を知らされた紅緑(原田芳雄)とシナ(原田美枝子)は、上京してハチローを諭したが、ハチローはくみ子に、別れてほしいと切りだす。こうして、家を出たハチローは紅緑と同じ道を歩んでいく。

第4回 「桃の花が咲いた」
昭和8年・春。ハチロー(唐沢寿明)は売れっ子になるが、女性関係も派手になる。紅緑(原田芳雄)がるり子(鶴田真由)に、ハチローと別れるよう説得しているところへ、偶然訪ねてきたシナ(原田美枝子)は、紅緑とるり子が旧知の仲であることに、一抹の疑念を抱く。ハチローが古いノートを取りに、くみ子(松本明子)の家に行くと、子どもたちは、久しぶりに帰ってきたハチローに「家に戻ってきて」と訴える。

第5回 「泣く日もあった」
昭和9年。ハチロー(唐沢寿明)に、弟・久(忍足修吾)の死が知らされる。ハチローにるり子(鶴田真由)との暮らしを解消する気配がなく、くみ子(松本明子)はシナ(原田美枝子)に「新しい人生を踏み出したい」と言う。福士(松方弘樹)の調べで、紅緑(原田芳雄)が久に送ったお金を、節(西川忠志)が使い込んだことが発覚、紅緑はわが身の罪に泣く。ある日、ハチローのいるるり子の家に、くみ子が子どもたちを連れて現れ…。
第6回 「神様は貧乏だった」
昭和9年。ハチロー(唐沢寿明)は、ぼう然とする。くみ子(松本明子)が、突然3人の子どもたちを、るり子(鶴田真由)と暮らす家に預けてきたのだ。ある日、ハチローは福士(松方弘樹)の家を訪れる。相変わらず貧しいにもかかわらず、居候が大勢いた。ハチローが他人の善意に甘えている居候に不快の念を示すと、「あなたは自分のことしか考えてないように見えて少し情けない」と、福士に諭される。

第7回 「男は挽(ばん)歌だった」
昭和9年。ハチロー(唐沢寿明)の浮気癖に我慢ができなくなったるり子(鶴田真由)が長男の忠(篠原孝文)を連れて、甲子園の紅緑(原田芳雄)のもとに家出。シナ(原田美枝子)は、るり子ひとりではなく忠を連れてきたことを褒める。だが、しばらくしてるり子が東京に戻っても、ハチローは懲りずに蘭子(松尾れい子)の家へ通う。そして、昭和15年、2人の間には2人の子どもができる。

第8回 「勝利の日まで」
昭和18年。戦争が激しくなり、ハチロー(唐沢寿明)はるり子(鶴田真由)と子どもたちを千葉に疎開させ、東京の家は蘭子(松尾れい子)に守らせた。ハチローが戦争映画の主題歌の作詞依頼にへきえきしている中、息子の忠(篠原孝文)が予科練に志願し、アイン(今井雅之)も再び出征。翌年、福士(松方弘樹)からアインの死を知らされると、ハチローは祈りを込めて、軍歌「勝利の日まで」を書き始める。  

第9回 「リンゴの歌だった」<終>
昭和20年。ハチロー(唐沢寿明)は、空襲警報が頻繁に鳴る東京と家族の疎開先の千葉を行き来していた。東京の家は、蘭子(松尾れい子)が残り、空襲のときも屋根に登って火の粉を振り払うなどして守った。東京大空襲、終戦。節(西川忠志)は広島で原爆で亡くなるが、予科練に入隊していた忠(篠原孝文)は元気に復員。日本は貧しかったが、戦後の復興はハチローが作った「リンゴの唄」とともに始まる…。

キャスト

サトウハチロー(唐沢寿明)
歌川るり子(鶴田真由)
アイン(今井雅之)
くみ子(松本明子)
江川蘭子(松尾れい子)
ハル(烏丸せつこ)
シナ(原田美枝子)
節(西川忠志)
久(忍成修吾)
高倉美紀子(小川眞由美)
佐藤紅緑(原田芳雄)
福士幸次郎(松方弘樹)

脚本・主題歌など

【脚本】
田向正健
【原作】
佐藤愛子「血脈」より
【主題歌】
「うた」 歌・月の203号室
【音楽】
坂田晃一
【演出】
富沢正幸
【絵・題字】
サトウハチロー

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