ストーリー
芭子(上戸彩)は、アメリカから一時帰国した岩瀬(斎藤工)と再会する。かつて芭子は岩瀬のストリート・パフォーマンスに生きる力をもらい、二人はお互いにひかれ合うようになった。芭子の過去を知った岩瀬は、アメリカへ修業にいく予定を取りやめ、芭子の支えになろうとするが、芭子はパフォーマーとしての岩瀬の夢を邪魔したくないと身を引いたのだった。岩瀬は芭子を実家に誘い、家族に会ってほしいという。岩瀬の家族から温かく迎えられた芭子は、自分の過去を告白すべきなのか否か、思い悩む。
一方、綾香(飯島直子)は一枚のハガキを見つめていた。「またおばちゃんが作ったパンを食べたいです」と書いたのは、綾香が夫を殺めてしまった後、離れ離れになり、今は児童養護施設で暮らしている息子の朋樹だった。以前一度だけ、母親と名乗らずに会ったときに、焼きたてのパンを持っていったことを憶えていたのだ。返事を書こうとするが、なかなか書けない綾香。そこに、突然、朋樹がやって来る。何か悩みをかかえ、小さな胸を痛ませているらしい朋樹の姿に、綾香の心は揺れる…。