時代劇シリーズ
「風の果て」

初回放送

2007年10月18日(木)から放送[連続8回]
毎週木曜午後8時 総合

ストーリー

藤沢周平の長編傑作をドラマ化。軽輩の次男坊ながらも首席家老に出世した男の半生を通して、“人生の友”を主題に、“人が人を信じて生きる豊かさ”を、静かに力強く描く…

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各回のあらすじ

第1回 「分かれ道」
首席家老の桑山又左衛門(佐藤浩市)は家老辞職のうわさを聞き、ふと若き日々を思う。婿入り前の名は上村隼太(福士誠治)。仲間は家老跡取りの杉山鹿之助(斎藤工)を除いて、みな貧しい軽輩の次三男で、「楢岡家の一人娘・千加(松岡璃奈子)の婿になる!」という夢をみていた。ある日、寺田一蔵(三浦アキフミ)に婿入り話が舞い込む。相手は5歳年上の色っぽい美人で、宮坂家の類(涼風真世)。一蔵は類の4人目の婿だった。

第2回 「太蔵が原」
53歳の初夏、首席家老の桑山又左衛門(佐藤浩市)は若き日をふり返る。上村隼太(福士誠治)と仲間があこがれる楢岡家の千加(松岡璃奈子)が、家督を継いだ杉山鹿之助(斎藤工)の嫁になり、一同の夢は消えてしまった。隼太は政争の具と化した太蔵が原を見に行き、そこで桑山孫助(蟹江敬三)と出会う。農業のすばらしさを熱く語る孫助の生き方にほれた隼太は、娘の満江(安藤サクラ)を紹介され、即席の見合いが行われる。

第3回 「春雷」
太蔵が原の開墾が始まり、桑山隼太(福士誠治)は開墾の手伝いを命じられる。出発の前夜、宮坂一蔵(三浦アキフミ)が妻・類(涼風真世)の不倫相手を斬(き)って脱藩。脱藩は死罪、市之丞(高岡蒼甫)が討っ手に選ばれて一蔵を追う。5年前、一蔵の祝言をなぜ止めなかったのかと、隼太は深く悔やむ。開墾は困難を極め、ついに大雨で山崩れを起こして中止となる。翌春、孫助(蟹江敬三)は隠居し、隼太は郷方回りを2年間勤める。

第4回 「出世」
妻の満江(石田えり)が出産間近の夜、桑山隼太(佐藤浩市)は杉山忠兵衛(仲村トオル)から殿の用人・牧原(黒沼弘己)の護衛を頼まれて、国境まで牧原を送る。牧原は父の孫助(蟹江敬三)を高く評価しており、隼太に「優秀な測量家を派遣するゆえ、太蔵が原を開墾せよ」という。すると突然、小黒勝三郎(三上市朗)と刺客に囲まれる。そこに市之丞(遠藤憲一)が現れ、刺客3人を斬(き)り、勝三郎らをけ散らして消える。
第5回 「政変」
隼太(佐藤浩市)は市之丞(遠藤憲一)を用心棒に、江戸の測量家(金井勇太)と太蔵が原に調査に入る。半年後、太蔵が原の開墾の夢をかなえる、水路づくりの図面が届く。その夜、殿の意志による政変が起こり、小黒派は失脚、杉山忠兵衛(仲村トオル)が首席家老となる。隼太と市之丞は、忠兵衛の警固に駆り出される。下城する忠兵衛を勝三郎(三上市朗)らが襲うが、2人して強敵を倒し、その論功行賞で、隼太は郡奉行に昇進する。

第6回 「最後の敵」
桑山又左衛門(佐藤浩市)は太蔵が原の開墾を殿(柳ユーレイ)に認められ、出世の階段を駆け上る。郡代から中老へ、遂に執政入りを果たしたある夜、お家の要人・原口(鶴田忍)が又左衛門に「殿の期待は大きい、小黒の家をつぶした杉山忠兵衛(仲村トオル)はやり過ぎた」とささやく。そこで、又左衛門は忠兵衛の弱みを探る。忠兵衛は家老になった又左衛門をつぶしにかかるが、又左衛門は評定の場で忠兵衛と真っ向対決する。

第7回 「果たし状」
桑山又左衛門(佐藤浩市)は首席家老に任じられ、杉山忠兵衛(仲村トオル)の一派を一掃する。市之丞(遠藤憲一)が祝いに来るが、一蔵の二十七回忌の今年、「墓参りすら行かずに出世した」と又左衛門をとがめる。そして初夏、又左衛門のもとに市之丞から「言語道断の所業、有り!」と果たし状が届く。市之丞の居場所をたずねると、類(涼風真世)は「死病に取りつかれた男など知らない」という。闘いの日は一蔵の命日だった。

第8回 「尚、足を知らず」<終>
又左衛門(佐藤浩市)と市之丞(遠藤憲一)の果たし合いが始まる。幾度か斬(き)り結ぶうちに、又左衛門は老いを、市之丞は死病を自覚する。市之丞が倒れ「よくやったさ、二人とも」と息絶えて勝負は決着する。2年後の夏。若い執政が又左衛門に反旗をひるがえし、隠居のうわさが駆け巡る。忠兵衛(仲村トオル)は「辞めたいか?」と又左衛門を挑発。又左衛門は「隼太は隼太のままでいろ」いう市之丞の声がしきりに聞こえていた。

キャスト

上村隼太/桑山隼太/桑山又左衛門(佐藤浩市・福士誠治(青春時代))
桑山満江(石田えり・安藤サクラ(青春時代))
野瀬市之丞(遠藤憲一・高岡蒼甫(青春時代))
杉山鹿之助/杉山忠兵衛(仲村トオル・斎藤 工(青春時代))
三矢庄六/藤井庄六(野添義弘・杉山俊介(青春時代))
寺田一蔵/宮坂一蔵(三浦アキフミ)
宮坂 類(涼風真世)
ふき(平淑恵・佐藤仁美(青春時代))
桑山孫助(蟹江敬三)

脚本・主題歌など

【脚本】
竹山洋
【原作】
藤沢周平
【テーマ曲】
「天に捧ぐ」 演奏:ケイコ・リー 小松亮太 宮本笑里
【音楽】
岩代太郎

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