ドラマDモードシリーズ
「君を見上げて」

初回放送

2002年2月19日(火)から[連続4回]
毎週火曜・午後11時  総合

ストーリー

「君を見上げて」山田太一の人気小説をドラマ化。V6の森田剛(ジャニーズ事務所)、モデルの未希らが出演。

バンコク行きの飛行機。タイ出張の機内で、高野章二(25)は隣に座った小坂瑛子(26)に驚いた。 それは瑛子が、180センチを超える大きな女性だったからだ。バンコク市内の屋台で、章二と瑛子は食事を楽しみ、お互い身長にコンプレックスがあることを話した。外国にいる開放感もあり、二人は肩を並べてバンコクの街中を自然に歩いた。これほど気楽に異性と一緒に歩いたことは二人とも初めての体験だった。
章二は金庫開けの職人。変に人間関係や感情に関わるより、金庫を開けたときの快感の方が好きという、生きる姿勢で普通の暮らしから「はみ出している」男性だった。瑛子は近くの補聴器の販売会社に勤めていた。
そんな二人が、浅草、合羽橋で再会する。章二と話をする中、瑛子は自分の身長が標準値より「はみ出している」事を気にして、恋愛に、結婚に何処か臆病になっていた自分に気づく。また一方で、金庫屋という仕事に喜びを見つけ、シンプルだけど誇りを持って生きる章二の生き方に魅力を感じ始める…。

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各回のあらすじ

第1回「バンコクの涙」
高野章二(森田剛)は難しい鍵を開けることを生甲斐とし、客の事情や金庫の中身には興味を示さない"金庫屋"。得意先からの依頼でタイ・バンコクへ出向くことになった章二は飛行機で隣り合わせとなった小坂瑛子(未希)を見て驚いた。彼女が180センチを越える大柄な女性で、小柄な章二は見上げなければならなかったのだ。
バンコクに着いた章二は、タイ人のソム・ポーン(国田栄弥)に目隠しをされ郊外の民家に連れて行かれる。そこで戦前の日本製の金庫を開けるよう言われ、見事、金庫を開けて立ち去ろうとした章二が目にしたのは「金庫の中身」を見た大勢のタイ人たちの号泣する姿だった。この出来事によって章二は、自分の人間に対する「無関心さ」がつまらないことのように思えてくる。
 バンコク市内に戻った章二は偶然、瑛子と再会し、彼女に誘われるまま、バンコクの街を楽しむことに。章二は瑛子に好感をもち、異国の開放感もあって二人は意気投合していく。しかし、瑛子の何気ない一言が、自身のコンプレックスを思い起こさせ、声を荒らげてしまう―。

第2回「恋人の距離」
東京に戻った章二(森田剛)の元に瑛子(未希)が姿を現した。しかし、見上げるように背の高い瑛子と向き合い、その身長差に章二は改めてショックを受ける。身長さえ意識しなければ、二人の息は合うような気がするのだが、瑛子からバンコクで言われた「恋愛の可能性がない」という言葉が章二の心の中にわだかまりを作っていた。突き放す章二に瑛子は電話番号を渡して去る。
 その頃、章二の実家では、兄の恭司(石井正則)に見合い話が持ち上がっていた。見合いに同席させられた章二は、人のことばかり気にする兄の姿を見て、心の中に変化が起こってくる。そして、身長163センチの男と182センチの女のちょっと風変わりな恋愛が歩み始めた。
 順調にいっていた二人だが、章二はデートの帰りに些細なことから自分がまだ身長差をコンプレックスに感じていることに気づく。突然部屋を訪ねて来た瑛子の弟・伸哉(高田宏太郎)からも不釣合いだと言われ、また心が揺らぐのだった。

第3回「背の高い二人」
順調に見えてはいるが、章二(森田剛)は瑛子(未希)が本当に自分に魅力を感じてくれているか不安に思っていた。そのことに悩み酔いつぶれる章二、その気持ちを察するかのように瑛子は自分のアパートに章二を誘う。そして、二人は瑛子の部屋で結ばれ、どんどん関係は盛り上がっていく。
 そんな中、補聴器の営業をする瑛子に北岡(北村一輝)という客が現れる。北岡は瑛子の弟・伸哉(高田宏太郎)が働くクラブのオーナーで背が高く、気取りのないとても魅力的な男だった。彼は長いクラブ勤めで耳を悪くしていた。実は章二との交際を面白く思わない伸哉が、瑛子と北岡を交際させようと考えたのだった。北岡は伸哉の思い通り瑛子に好意を寄せていく。章二は実家に瑛子と挨拶に行く。背の高い瑛子を見て章二の父・章(角野卓造)は驚き、母・郁子(大谷直子)は「背の高さ」だけで、二人の交際に面と向かって反対する。打ちひしがれる瑛子を目にし、章二は一緒に歩むことを誓う。しかしある日、伸哉に誘われるままにクラブに行くと、そこには章二と違い「背の高さ」が自然に似合って見える瑛子と北岡の姿があった…。
第4回「リバーサイド」
会わなくなって2か月、章二(森田剛)と瑛子(未希)の「普通でないこと」を求めて盛り上がった関係は、修復のしようがないものに変わっていった。そんな章二の自宅にソム・ポーンの知り合いだと言う外国人クリス(ナオコ・シーナ)がやって来て「開けてほしい鍵」があると、章二にナイフを突きつけ車に乗せる。連れて行かれた所は荻野(加藤雅也)の事務所だった。そして金庫の中に自分たちのパスポートが入っていることや、荻野が犯罪に関わっていることを聞かされる。章二は犯罪の危険を感じて断るが、目の前に人質として瑛子が連れてこられ、仕方なく鍵を開ける。
 鍵を開けると荻野の「犯罪の証拠」があり、クリスたちは「ありがとう」と礼をして立ち去る。そのことは二人に、人間と深く関わることの喜びを思い起こさせ、心の中に閉ざし否定していた「自らの存在」の扉の鍵を開けさせた。帰り道、章二と瑛子は隅田川沿いの1軒の店に入る。バンコクで出会ったときのように清々しく、自然な気持ちで章二は瑛子に思いを伝える。

キャスト

高野章二(森田 剛)
小坂瑛子(未希)
高野恭二(石井正則)
小坂伸哉(高田宏太郎)
白井早智子(みれいゆ)
北岡祐吉(北村一輝)
高野 章(角野卓造)
高野郁子(大谷直子)
荻野秀蔵(加藤雅也)

脚本・主題歌など

【脚本】
大森寿美男
【原作】
山田太一
【主題歌】
松本英子
【音楽】
福島祐子
【演出】
磯 智明
久保田充

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