土曜時代劇
「桂ちづる診察日録」

初回放送

2010年9月4日(土)から放送[連続14回]
毎週土曜午後7時30分  総合

ストーリー

若い女医さん・桂千鶴(24才/かつらちづる/市川由衣)の活躍と成長を描く、愛と涙の診療日誌、いわば女の『赤ひげ』です。蘭方を学んだ『長崎帰り』が評判となって、開業半年ながらも診療所は大賑わい。牢屋敷の女囚を診る『牢医師』となって、罪を犯した女たちの人生にも関わって行く。時は1825年。蘭方医とは言え、基本は漢方で、病気の原因は貧しさだから、千鶴は無力さを思い知る日々なのだ。それでも千鶴は、人々の命と幸せを守りたいと懸命に歩んで行く、連続14回の物語。

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各回のあらすじ

第1回「牢(ろう)医になる」急逝した父の桂東湖(遠藤憲一)の後を継ぐ、開業半年の蘭方医(らんぽうい)桂千鶴(市川由衣)。父の友人・酔楽先生(三宅裕司)に薦められ、千鶴は牢(ろう)屋敷の女囚担当牢医になる。千鶴の兄・陽太郎(高嶋政伸)は医者を嫌い鶴屋南北(江原真二郎)に弟子入りしていた。牢医初日、千鶴は牢屋の環境のひどさに驚き平常心を失うが、牢内で出産したお栄(エリカ)を診察。「産後の肥立ちが悪いが、養生すれば治る」と励ます。
第2回「花ろうそく」女医の桂千鶴(市川由衣)は、ろう屋で病死した、お栄(エリカ)の誤診を悔やんでいる。心配した酔楽先生(三宅裕司)に「父の東湖(遠藤憲一)が書いた、診療記録の日記“診察日録”は、よい教科書になる」と読むのを薦められる。それを読んで励まされた千鶴は、予防のために女囚全員を診察。一方で、亡くなったお栄と三国屋喜兵衛(平岳大)の事情がしだいに見えてくる。
第3回「父の仇(かたき)」千鶴(市川由衣)と兄・陽太郎(高嶋政伸)は、酔楽(三宅裕司)に呼ばれ、父・東湖(遠藤憲一)に致命傷を負わせた男・弥次郎(石垣佑磨)と会う。弥次郎は「母の死は、東湖の治療が間違っていたからだ」と、ささやかれて東湖を襲い、傷を負わせた。東湖は軽傷だったため、治療を怠り“医者の不養生”で亡くなる。いまさら、弥次郎に真相を告白されても、犯人捜しを禁じた父の遺志に反するので、千鶴は「許す」と言うほかなく…。
第4回「患者の身になる」千鶴(市川由衣)は、父・東湖(遠藤憲一)の敵ともいえる弥次郎(石垣佑磨)の手術を無事に終え、弥次郎から真相を聞く。弥次郎を陥れたのが、牢医(ろうい)・川上太玄(中村太一)と、親玉の医者・橘順庵(比留間由哲)だと突き止めたところ、弥次郎はゴロツキに襲われた。橘は、かつて不祥事を起こして、東湖に破門された門弟だった。「橘を奉行所の手に」と言う陽太郎(高嶋政伸)を、千鶴は止めてしまう。
第5回「医者の務め」千鶴(市川由衣)は、お竹(キムラ緑子)に「薬種問屋の支払いが滞っている」「治療所の経営も考えて欲しい」と言われる。その後、千鶴は、飲み屋の女・おまき(天城純子)が絡んだ客(瑞木健太郎)を刺し殺した事件現場に酔楽先生(三宅裕司)と向かう。おまきには、道灌山で陶器を作る清次(風間トオル)という男がいる。だが、清次は3年前から、それ以前の記憶を失っていた。記憶を取り戻すという、千鶴の新たな挑戦が始まる。
第6回「月下恋(げっかれん)」千鶴(市川由衣)は、身寄りがないお小夜(八木瑛美莉)をしばらく預かることになり、陽太郎(高嶋政伸)も世話をする。一方、客を殺したおまき(天城純子)は「3年前、刀傷を負って倒れていた武士(風間トオル)を助けたが、記憶を失っていたので、清次と名づけ道灌山に隠れていっしょに暮らした」と、清次との出会いを語る。千鶴は、やがて裁きが下るおまきに「清次の記憶を取り戻して、家族に返してほしい」と懇願される。
第7回「酔楽の恋」千鶴(市川由衣)は、酔楽(三宅裕司)と下妻直久(大谷亮介)との会食に招かれた。その宴席で、おなつ(東風万智子)と名のる女中に出会った酔楽は、気もそぞろになる。やがて、おなつとの、おうせを楽しむ酔楽。おなつは、酔楽に「4歳の息子(池田貫人)は別れた亭主の子ではない」と、あやしくほほえむ。そして酔楽は、陽太郎(高嶋政伸)を部屋から追い出して診療を再開し、金を稼ぎ始める。しかし、千鶴は素直に喜べず…。
第8回「陽太郎の涙」千鶴(市川由衣)は酔楽(三宅裕司)と、おなつ(東風万智子)の仲を疑う。父(遠藤憲一)の恩師の美しい娘・おしず(東風、2役)に、昔あこがれていたとしても、いまさら似ているからと、子どもがいる“岡場所”の女にひかれ、いっしょになるのか? 陽太郎(高嶋政伸)と千鶴は、おなつのウソを見抜くが、酔楽は「何もかも知った上でのつきあいだ。渡した金は、年寄りの夢につきあってくれたお礼だ」と言う。
第9回「おたつの罪」千鶴(市川由衣)が、牢名主(ろうなぬし)のおたつ(戸田恵子)を診察すると、余命に限りがある病だった。おたつは、病を隠していた。千鶴は手術を勧めるが、息子殺しのおたつは死を覚悟し、手術も薬も拒否。患者に寄り添えぬまま、病状は悪化。かたくなな心を解きほぐしたい千鶴が事件を探る。見習い奉公に出した息子(千葉一磨)が、強盗殺人を重ねたと知り、おたつは息子を殺して自殺を図るが止められ、無期刑となったのだ。
第10回「もの言わぬ叫び」陽太郎(高嶋政伸)が、徳蔵(温水洋一)の店跡から発掘された人骨を持ち込み、千鶴(市川由衣)に「骨の主を調べて欲しい」と頼む。奉行所は身元不明としたが、南北(江原真二郎)に破門されたところを救ってくれた徳蔵は、陽太郎にとって恩人だ。徳蔵は、子連れの女・お吉(高尾祥子)と所帯を持ったが、行方不明になっている。千鶴は酔楽(三宅裕司)に知恵を借り、頭がい骨に粘土で肉付けして、徳蔵の顔の復元を試みる。
第11回「もの言わぬ叫び」千鶴(市川由衣)は、見物人に絡まれた近江の薬屋の奉公人・お朝(徳永えり)と彦八(大地泰仁)を助ける。2人は夫婦の約束の仲で、それに刺激を受けた、お竹(キムラ緑子)は酔楽(三宅裕司)と、千鶴の縁談相手を探す。候補は漢方医・大野(忍成修吾)だ。一方、千鶴は、お朝を心配する。お朝は幼時期に、生母・おきた(あめくみちこ)に捨てられたと恨んでいる。千鶴は、お朝と日本橋の生母に会うが、わだかまりは解けず…。
第12回「女の幸せ」酔楽(三宅裕司)やお竹(キムラ緑子)は桂家の跡継ぎが欲しいが、千鶴(市川由衣)は一生独身で医者を続けてもよいと思っていた。千鶴の見合い相手・大野伊織(忍成修吾)は、母(三谷悦代)を伴い、偵察に来る。一方、お朝(徳永えり)の生母・加賀屋の隠居おきた(あめくみちこ)は、手足がしびれる「かっけ」だった。しかも橘順庵(比留間由哲)の処方薬は、単なる米の粉でまったく効用が無い。千鶴が橘を追及すると…。
第13回「恩人の死」文政9年春。千鶴(市川由衣)に、恩師シーボルト(エリック・ボシック)から「間もなく江戸に着く」と、文が届く。シーボルトは、その際、半年前に役目上の不手際から自害した警固役・井端進作(岸田敏志)の身内に会いたいと頼む。千鶴にとっても、井端は長崎の恩人だった。井端家に行くと、妻・お妙(平栗あつみ)は、病気が重く治療所で引き取ることになる。井端の息子・進一郎(三浦孝太)は、悪い仲間とつるんでいた。
第14回<終>「父の夢」シーボルト先生(エリック・ボシック)の助手・川島良謙(黄川田将也)が、千鶴(市川由衣)のもとを訪れた。先生の警固役・井端進作(岸田敏志)は“日本の蘭学(らんがく)と医学のために大切な人だ”と、命を捨てて先生を守ったと、自害の真相を語る。先生は、息子・進一郎(三浦孝太)に会ってわび、進作の形見を渡したいと願っていた。そして、約束の場所に進一郎が現れるが、突然、抜刀し先生を殺そうとして…。

キャスト

桂千鶴(市川由衣)
桂陽太郎(高嶋政伸)
お竹(キムラ緑子)
酔楽先生(三宅裕司)
おたつ(戸田恵子)
桂東湖(遠藤憲一)

脚本・主題歌など

【脚本】
前川洋一
國澤真理子(5・6回)
【原作】
藤原緋沙子『藍染袴お匙帖(あいぞめばかまおさじちょう)』シリーズより
【主題歌】
馬場俊英「私を必要としてくれる人がいます」
【音楽】
加羽沢美濃
【演出】
吉村芳之
田中英治

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