ストーリー
四十七士の中で、唯一切腹を逃れ生き延びたと言われる寺坂吉右衛門。最後の最後に逃げ出し、後ろ指を指されつつも、残された浪士の家族のために生き抜く一人の男の姿を描く。
- もっと読む
-
各回のあらすじ
第1回「吉良邸乱入」
赤穂藩の足軽の寺坂吉右衛門(上川隆也)は、連判状に名を連ねた。吉右衛門は、祝言の約束をした篠(和久井映見)に「良縁を得て幸せになれ」と別れを告げる。討ち入り前夜、篠の兄・瀬尾孫左衛門(香川照之)が姿を消した。赤穂浪士四十七人が吉良の首をあげた後、大石内蔵助(北大路欣也)は吉右衛門に「生き証人として赤穂浪士が成したことを後世に伝え、浪士の遺族の相談相手になれ」と命じる…。
第2回「無念の逃亡」
大石内蔵助(北大路欣也)以下四十六人が切腹した。寺坂吉右衛門(上川隆也)は、浅野大学(山下規介)に面会し、労をねぎらわれ、さらに遺族を訪ね歩くことを託される。吉右衛門は、瀬尾孫左衛門(香川照之)の行方を探したが、消息はわからなかった。しかし、篠(和久井映見)が侍の嫁になったと聞き、訪ねる。吉右衛門は篠に「孫左衛門もきっと大石様の密命を受けたのだ」と言うが、篠は…。
第3回「男と女」
寺坂吉右衛門(上川隆也)と、離縁された篠(和久井映見)は京都の長屋に住むことになった。吉右衛門は、可留の墓に「刈谷孫兵衛建立」という文字を見つけ、それが孫左衛門であると確信する。進藤源四郎(江守徹)と天川屋儀兵衛(津川雅彦)は、吉右衛門が大目付に自首して赤穂浪士びいきの世論を背景に、遠島された遺族を救うことを提案。吉右衛門は、その場で自首する決意を固めた。そして、吉右衛門は再び篠に別れを切り出した…。
第4回「死を賭けて」
寺坂吉右衛門(上川隆也)は、命を捨てる覚悟で大目付に自首。吉右衛門は仙石伯耆守(神山繁)の屋敷に留め置かれる。評定所の裁定は、罪一等を減じての遠島であった。覚悟していたとはいえ、裁定に落胆する吉右衛門。しかし、進藤源四郎(江守徹)の働きかけのおかげで、大赦令が出て評定所の裁定が覆り、吉右衛門の遠島も差し戻しになった。半年後、放免された吉右衛門は、ひたすら篠(和久井映見)の元へと急ぐ…。
第5回「忘れがたみ」
京都にもどった寺坂吉右衛門(上川隆也)は、篠(和久井映見)に会うために茶店を訪ねるが、篠は所司代の役人の後妻に入ったと聞き、落胆する。3年後、吉右衛門はついに瀬尾孫左衛門(香川照之)と再会を果たす。孫左衛門は討ち入り前夜に大石内蔵助(北大路欣也)から、遺児・可音(かね)の世話を頼まれて、姿を消したのだった…。
第6回「花嫁の父」
茶屋四郎次郎(江原真二郎)の息子・修一郎(芦田昌太郎)が、大石内蔵助の遺児・可音(かね・水橋貴己)を見初めて嫁にしたいという。寺坂吉右衛門(上川隆也)は瀬尾孫左衛門(香川照之)を訪ねて、縁組みの仲立ちをする。孫左衛門は考え抜いた末に、縁組みを承諾。祝言の日、吉右衛門が姿を消した孫左衛門を探して草庵に駆けつけると…。