蒔岡鶴子役 中山美穂さん

プレミアムドラマ「平成細雪」

文豪・谷崎潤一郎の名作『細雪』を、バブル崩壊後を生きる女性たちの物語として大胆に脚色した「平成細雪」。ストーリーの軸となるのは、大阪船場の大手企業マキオカグループ総帥の四姉妹。その長女である蒔岡鶴子役を演じる中山美穂さんに、ドラマの魅力をたっぷりと伺いました!

この作品へのオファーがあったときのお気持ちからお聞かせください。

まず何より、こんなすばらしい役に私を選んでいただけたことがとても光栄でした。谷崎潤一郎の『細雪』は映画やドラマ、舞台などで長年親しまれ、これまで数々の大先輩方が演じてこられています。その設定を平成に置き換えたときに、私を鶴子役にと思っていただけたことが本当にうれしかったです。

原作では鶴子のことはあまり書かれていないのですが、「平成細雪」ではむしろ鶴子という人物がしっかりと描かれています。とても重要な役どころだと思いますので、もう本当に感謝の言葉しかありません。


左から伊藤歩、中山美穂、高岡早紀、中村ゆり


鶴子役を演じるうえで、源孝志監督から何かお話はありましたか?

基本はゆだねてくださったのですが、「鶴子は彼女が黙っているだけで、周囲がビシッとなるような空気感であってほしい」と。静かでありながら、立ち上がっただけでも凛とした空気を漂わせる。そういうものが出せたらいいですね、と監督とはお話しました。


鶴子は四姉妹の中でも、昭和を背負いつつ平成を生きている女性像ですね。

斜陽していく蒔岡家にありながら、本家の女主“ごりょん(御料)さん”として、誇り高く生きようとするのが鶴子です。妹たちにとっては、姉というよりは母のような存在ですね。私も役の上では、3人の妹たちを母のように見守る気持ちで演じていました。


今、おっしゃられた「ごりょんさん」のように、大阪の船場ことばが印象的でした。

原作の『細雪』もですが、船場ことばは作品の魅力のひとつですよね。これがとても難しかったぁ(笑)。私は東京生まれの東京育ち。関西弁ですら難しいのに、船場ことばはまたちょっと違うのでひたすら格闘でした。でも、船場の上品なことばの響きが作品に独特の深みをもたらしてくれていると思います。


また、四姉妹のお着物姿もとても美しいです。

ありがとうございます! 鶴子が必死に平成の世にも守ろうとするのは家の名前だけではなく、失われてゆく“日本の美しきもの”でもあると思うんです。着物というのも、鶴子の人生の美学かもしれません。劇中では、本当にたくさんの着物を着させていただきました。

四姉妹の中でも、鶴子だけは全編にわたってほぼ着物なんです。姿勢にも気を使いますし、車での移動も全部着物で、撮影が終わるころには全身がバキバキになったほど(笑)。20代のころはお仕事でたくさん着ましたが、それ以来という感じでしたから、これも鶴子役ならではの苦労といえば苦労でした。


姉妹を演じられた高岡早紀さん、伊藤歩さん、中村ゆりさんとのご共演はいかがでしたか?

役柄ではしっかりものの鶴子ですが、私はどちらかというと真逆の性格なんです(笑)。だからカメラの前以外では、ほかの3姉妹に支えてもらっている長女だったと思います。特に早紀ちゃんは幸子役とも重なるムードメーカーで、いつも私たちを明るく和ませてくれていました。3人が妹役を演じてくれて本当によかった……。撮影が終わってからも、ずっと四姉妹でいたいなぁと思ったほどでした。


夫・蒔岡辰雄を演じた甲本雅裕さんとは16年ぶりのご共演だったとか?

しかも偶然その16年前の作品でも、関西弁で夫婦役を演じているんです。実は今回、初日にして夫婦でのラストシーンを撮影したのですが(笑)、監督が「もうちゃんと夫婦だったよ」とおっしゃってくださって。辰雄は、優しい婿であり夫ですよね。2人のシーンは、とても自然に演じることができました。


撮影でさらに印象深かった点などありますか?

私は本家の長女なので、妹以外の方とはあまり会えなかったのですが、三女・雪子(伊藤歩)の縁談相手だけでも毎回個性的なゲスト出演者の方々がいらっしゃって豪華なんですよ。また、私はあまり出かけることはできなかったのですが、ロケ地の京都では紅葉がとても見事で、その風景なども美しく作品に生かされています。


見どころのたくさん詰まった作品ですね。最後に視聴者にメッセージをお願いします。

平成30年という節目の年の1月に放送される、「平成細雪」。谷崎潤一郎の長編小説を、ぎゅっと4時間の濃厚なドラマにした見応えのある作品です。泣いて笑って、ときにクスッと笑える大人のエンターテインメントになっているかなと思います。四姉妹四様の生き方、平成版のドラマチックな魅力を、ぜひご家族皆さんで楽しんでご覧ください。


プロフィール

中山美穂(なかやま・みほ)
中山美穂(なかやま・みほ)
1970年生まれ。東京都出身。1985年のデビュー直後よりCMなどを通じて脚光を集め、女優、歌手として幅広い活躍を見せる。NHKでは「NHK紅白歌合戦」に1988年初出場、以来1994年まで7年連続出場。また、ドラマでは1992年の大河ドラマ「信長 KING OF ZIPANGU」や、2014年のプレミアムドラマ「プラトニック」などに出演。2018年春には、主演映画『蝶の眠り』日韓同時公開予定。

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