不親切な動物園!? ドイツ・ライプチヒ動物園に潜入

探検!世界の動物園の舞台裏

5月6日(土)[BSプレミアム]後8:00

世界の動物園を訪ね、動物たちの生き生きとした姿とその舞台裏を紹介する「探検!世界の動物園の舞台裏」。5月6日(土)の放送では、ドイツにあるライプチヒ動物園の裏側に潜入します!

ヨーロッパで高い評価を得ているこの動物園。やはり日本の動物園とは規模や飼育方法が違うのでしょうか? そして、一体どんな動物たちが暮らしているのでしょうか?

気になってしまったワタクシ、現地へ赴いた仲川陽介ディレクターに取材の裏話を伺ってきました!

園内はとっても不親切? 熱烈なファンを持つライプチヒ動物園とは

――ライプチヒ動物園は、どんなところですか?

イギリスで発行されたヨーロッパの人気動物園をまとめた本のなかで、ドイツのライプチヒ動物園は第2位なんです。第1位はウィーンにある歴史と由緒ある動物園なのですが、ライプチヒ動物園は“未来型”を標ぼうする動物園なんです。

ライプチヒ動物園も139年の歴史があるのですが、2000年前後に来場者数がガクンと落ちてしまい、閉園の危機にひんしていました。しかし「市民の憩いの場だから潰してしまうのは……」という声があり、大規模なリニューアルをおこない、新しいスタイルの動物園へ生まれ変わりました。その結果、入場者数は3倍以上になり、いまでは地域の人びとだけではなく、ヨーロッパ各地から観光客が訪れるようになったといいます。

ライプチヒ市内の真ん中に位置する動物園、広さはなんと東京ドーム約6個分!
ライプチヒ市内の真ん中に位置する動物園、広さはなんと東京ドーム約6個分!

――ほかの動物園とは、どこが違うのでしょうか?

まず、動物たちを鉄の檻(おり)の中で飼育するのではなく、野生で暮らしているかのような環境を整えているところが大きな特徴です。こうした環境整備の工夫は日本でも多くの動物園が実施していますが、それに加えてライプチヒ動物園ならではのもうひとつの特徴は“発見者のための動物園”という点です。私は初めて訪れたとき「なんて不親切な動物園なんだ!」と思いました(笑)。

ライプチヒ動物園では、お客さんより動物が主体。場所によっては動物がとても見づらいんです! しかも人が通る道も場所によっては非常に狭くアップダウンがあり、園内の移動は大変なんですよ。

でも、それがかえって熱心なファンを生んでいるんです。開園前から並んでいる人も多く、そうした人の中には毎週来ているという方も結構います。「飽きないですか?」と尋ねると「毎回発見があるから飽きないよ!」という答えが……。来るたびに「今日はどの場所からどんな動物が見えるだろう?」とポイントを探すのが楽しいみたいです。

あんなところにトカゲが!
あんなところにトカゲが!

もう1つの特徴は、研究・教育に力を入れているところです。ここには外部の研究機関と連携している類人猿の飼育施設があり、ゴリラ、チンパンジー、ボノボ、オランウータンの4種類の研究を行っています。展示方法も工夫が凝らされていて、仕切りはありますがひとつ屋根の下で4種類が暮らしているんです。すると、エサの食べ方でもその違いを間近で観察できるため、同じ類人猿でもこんなに違うのか、という発見ができます。

動物園なのに……。過酷な環境に撮影難航!

――園内の移動が大変だったとのことですが、撮影中トラブルなどはありましたか?

ジャングルを再現したヨーロッパ最大級の温室ドームがあるのですが、ドーム内はすごく蒸し暑いんです! 案内してくださった方も、撮影が進むにつれて着ているシャツがビショビショになっていって……(笑)。出入り口には、お客さんのために着替えスペースまで用意されているんですよ。

ドーム内は気温26℃・湿度70%に設定されているのですが、外は春先のドイツなので気温差がとんでもない。カメラのレンズはドームに入った瞬間に真っ白に曇ってしまい、20分以上経たないとレンズの曇りが消えず撮影できなかったんです。

世界中のジャングルに住む動物たちが暮らす巨大ドーム!
世界中のジャングルに住む動物たちが暮らす巨大ドーム!

また、先ほどお話したように“発見者のための動物園”ですから、温室ドームではジャングルに隠れている動物たちを観客が自ら探し出さなければなりません。ですから、動物によっては姿をとらえるだけでも苦労しました。姿が見えるまで待ち続けて、「やっと見えた!」と思ったら木が邪魔で撮れないとか(笑)。また、檻や柵がないため、トラなどの猛獣がいまにも襲ってきそうで、ハラハラする場面もありましたね……。動物園に来ているはずが、まるで自然の中でロケをしているようでした。

――仲川ディレクターお気に入りの動物は?

ミミセンザンコウという硬い甲羅を持っている動物です。絶滅危惧種に指定されているのですが、すごくかわいいんですよ! ユーモラスな歩き方、そして飼育員さんがエサを持ってきた時に後ろ足で立ち上がる姿は、とにかくかわいい(笑)。台湾に生息している動物なんですが、ヨーロッパで飼育しているのはライプチヒ動物園だけだそうで、いま一生懸命繁殖に取り組んでいます。

こちらが絶滅危惧種!ミミセンザンコウ
こちらが絶滅危惧種!ミミセンザンコウ

――さまざまなことが起こりそうですが、番組の見どころは?

とことん動物たちのことを考えて向き合う飼育員さんの姿を通して、ライプチヒ動物園が考える“動物園のあり方”に注目してほしいですね。“未来型動物園”という言葉の意味も最後まで見ていただければよく分かると思います。

そして、もうひとつ! 動物園では、絶滅が危惧される動物たちの繁殖にも力を入れているので、さまざまな動物の赤ちゃんが登場しますよ。私イチオシの“センちゃん”(ミミセンザンコウ)のかわいい姿にもぜひ注目してください!

番組では、モデルで女優としても活躍されている堀田 茜さんがライプチヒ動物園を訪ね、その魅力をご紹介します。さらに部外者立ち入り禁止のバックヤードにも特別に“潜入”が許可されました。一体どんな体験をするのでしょうか?

たくさんの動物が登場する「探検!世界の動物園の舞台裏」、どうぞお楽しみに!

【放送日時】5月6日(土)[BSプレミアム]後8:00

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