北村啄子 役・鈴木京香 インタビュー

連続テレビ小説 わろてんか

毎週月曜~土曜 
[総合]前8:00~8:15 /(再)後0:45~1:00
[BSプレミアム]前7:30~7:45/(再)後11:30~11:45

北村啄子

演・鈴木京香
北村啄子(きたむら・つえこ)

大阪船場せんばの老舗米問屋「北村屋」のごりょんさん。夫亡き後、女手一つで店を切り盛りし二人の子どもを育ててきた、まさにゴッドマザーである。150年続いてきた北村屋の暖簾のれんに誇りを持ち、息子の藤吉が店を継いでくれることを何よりも望んでいる。突然藤吉が連れてきたてんのことを当初は目の敵にして、何かと厳しく接するが、そのスパルタ修業に食らいつくてんに図らずも商売のいろはを教え込むことになる。

Q.「わろてんか」に出演することが決まったときのお気持ちは?

連続テレビ小説「君の名は」(1991年)以来の“朝ドラ”の出演となりました。母親役はこれまで何度かさせていただきましたが、しゅうとめという立場は初めてなので、とても感慨深く、特別なご縁を感じています。今は前に出演した当時のことを思い出しながら、俳優という仕事を学び直している思いです。

Q.ご自身の役柄についての印象や、演じるうえで楽しみにしていること、役のここに注目してほしいという点などはありますか?

啄子は、例えるなら“洗いざらしの木綿”のような人です。なめらかな手触りの人ではありませんが、きちんとしているので、はたから見ると完璧な女性に見えるかもしれません。でも、決して高級な、気取った人というわけではなく、苦労を知っている人で、「質実剛健」という言葉が似合う人です。一生懸命働いて、女中(女子衆)さんの面倒も見て、子どもを育てながらここまで暮らしてきた女性です。厳しいように見えるけれども、誰に対しても分け隔てなく接し、飾ったり取り繕ったりすることもない人柄なんだろうと思います。

私は方言で演じるお仕事が大好きで、今回、啄子の役をいただいたとき、船場言葉を話すというのがうれしかったんです。市川 崑監督の『細雪ささめゆき』が大好きで、何度も繰り返し見てきたので、船場言葉の優しい抑揚のつけ方や、おっとりした語り口に憧れていました。いつか船場言葉を話す役をやりたいなと思っていたので、うれしい反面、私が抱いていたイメージとの違いに戸惑いました。啄子は、ご寮さんとして本当に苦労してきた人であり、自分が矢面に立って米問屋を采配しなければならなかったので、どうしてもぶっきらぼうな厳しい言い回しが多くなってしまいます。憧れの船場言葉のたおやかさを消したくないと思いつつ、啄子ならもう少し厳しい口調なのかなと、最初のころは心の中でせめぎ合いがありました。

啄子は、生っ粋のご寮さんではないので、おそらくこの時代の船場の女性としてはあり得ないような大ざっぱなところもあります。そのため表情や所作などを多少崩しても大丈夫かなと思っているので、そういう面では楽しんでいます。また、啄子はてんを叱りつけることが多いので、怒り方にもいろいろなバリエーションを考えています。この時代の女性を演じるうえでは、受動的なお芝居が基本になるのですが、啄子は能動的に動く人。考え方も進歩的ですし、演じていておもしろいところです。

Q.てん役・葵わかなさんの印象は?

ヒロインの葵わかなさんは、本当にしっかり頑張っていて、私がヒロイン・真知子を演じた「君の名は」で、自分はここまでできていなかったかもと毎日思っています。葵さんに初めてお会いしたとき「なにかあったら、なんでも聞いてね」とお話しして、現場での頼れる先輩になりたい、励ましてあげられたらいいなと考えていました。でも、そんな必要はないぐらい、彼女は本当に聡明で、そのしっかりした立ち居振る舞いに、私のほうがハッと気づかされることが多々あります。役のうえでは厳しく接している分、「いやぁ、てんちゃんかわいいわぁ」と、ふだんは本音を伝えるようにしています(笑)。誰に対しても笑顔を向けられるということは、本当に大事なこと。てんちゃんの明るさと心の優しさは“朝ドラ”にぴったりですし、葵さん自身、ヒロインとして笑顔を絶やさずに現場にいるので、役柄とご本人のイメージが重なっています。

Q.藤吉役の松坂桃李さんの印象は?

息子の藤吉は本当に心の優しいすてきな男の子だと思います。夢を追いかけて、子どもがそのまま大人になっちゃったんでしょうね。母親としてはハラハラしますが、周りから見たらそういう男性って、とても魅力的だと思いますし、だからこそ、てんちゃんのようなすてきな女の子も、うちの息子を選んでくれたんだと思っています。顔はええし頭もええし、本当にええ息子やと思います(笑)。

松坂さんが演じる藤吉はいわゆる“坊(ボン)”という感じで、「もうちょっと、しっかりせなあかんで」と言われてしまうような役なので、ふだんの松坂さんご自身の優しくてしっかりした人間的な魅力が際立ってよくわかります。撮影スタッフとの関係もちゃんと築き上げていていらっしゃいますし、現場を和ませたり盛り上げたりしていらっしゃるので「頼れるなぁ」と思って見ています。

Q.収録に参加して、現場の印象はいかがですか?

今回に限ってのことではありませんが、美術が本当にすばらしいです。もともと建築物を見るのが好きなので注目しているのですが、細部まで精巧に作られています。例えば、米問屋である北村屋のセットには天井から(ハンモックのように)網がつるしてあるんです。一体何のためのものかと思って尋ねると、昔の米問屋さんは縄で編んだ網の上に(穀象虫を食べる)鶏を飼っていたらしく、それを再現しているのだとか。啄子はその家で暮らしているので、彼女が感じていたであろう雰囲気をしみこませたいという気持ちもあって、撮影の合間もずっとセットに居続けながらセリフの練習をしたりしています。

Q.放送を楽しみにしている皆さんへのメッセージをお願いします。

笑うことが大好きなかわいいヒロインのてんちゃんが、さまざまな苦労をするなか、それでも笑ってひたむきに頑張る姿が、毎朝、視聴者の皆さんを元気づけてくれるのではないでしょうか。“朝ドラ”は、ヒロインの成長ぶりが楽しみの一つだと思いますので、そこを期待して見ていただきたいです。

また、セットが細部まで丁寧におもしろく作りこまれているので、そこにもご注目ください。例えば寄席に貼ってある千社札せんじゃふだをよく見ると、キャストにちなんだ名前だったりしますし、北村屋で売っているお米も凝った名札がついていたりと、とにかくいろんな発見があると思いますよ。

平成29年度後期 連続テレビ小説「わろてんか」

【放送予定】
2017年10月2日(月)~2018年3月31日(土)<全151回>

[総合]前8:00~8:15 /(再)後0:45~1:00
[BSプレミアム]前7:30~7:45/(再)後11:30~11:45

【出演】
葵わかな 松坂桃李 濱田 岳 千葉雄大 徳永えり 堀田真由
広瀬アリス 大野拓朗 前野朋哉 藤井 隆 枝元 萌 兵動大樹 内場勝則
高橋一生 鈴木保奈美 鈴木京香 竹下景子 遠藤憲一 ほか

【作】吉田智子

【音楽】横山 克

【主題歌】「明日はどこから」松たか子

【語り】小野文惠アナウンサー

【制作統括】後藤高久
【プロデューサー】長谷知記
【演出】本木一博、東山充裕、川野秀昭 ほか

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