映画史上不滅の傑作西部劇!
数々の映画作家に影響を与えた“映画の教科書”

駅馬車

11月6日(月)[BSプレミアム]後1:00

数々の映画作家がこの映画をお手本に!

アリゾナからニューメキシコへと走る駅馬車。そこに乗り合わせた人たちの人間模様とアパッチの襲撃といえば…、映画史上に輝く、ジョン・フォード監督の「駅馬車」(1939)です。

脚本、映像、編集、すべてが精緻に作られ、どれをとっても“映画”としかいいようのない傑作中の傑作。小津安二郎監督も絶賛、オーソン・ウェルズ、黒澤 明、スティーブン・スピルバーグ…、数々の映画作家がこの映画をお手本とし、“映画の教科書”ともされるほどです。当時アメリカでは西部劇の人気が低迷していたということですが、フォード監督は強い意志で映画化を進め大ヒット、リンゴー・キッドを演じたジョン・ウェインはこの映画によって、大スターとなりました。

クライマックスの襲撃シーンは、80年近くたった今も迫力満点ですが、それぞれに事情を抱えた乗客たちが、次第に人間性を露にしていくヒューマンドラマとしても語りつくせない魅力にあふれています。

小説「脂肪の塊」を参考に脚本を制作

脚本は「男の敵」(1935)、「周遊する蒸気船」(1935)など、フォード監督とは旧知の仲の名脚本家・ダドリー・ニコルズ。この映画の原作はアーネスト・ヘイコックスの小説ですが、フォード監督は、ニコルズとともに、フランスの文豪・ギ・ド・モーパッサンの小説「脂肪の塊」を参考にして登場人物やドラマの展開を膨らませたということです。
「脂肪の塊」は、1880年に発表された小説で、普仏戦争でプロイセン軍に占領されたルーアンから、ル・アーブルを目指す馬車の乗客たちを描いた物語です。「脂肪の塊」とは、ほかの乗客たちから蔑まれる娼婦・エリザベートのことですが、実はエリザベートこそが、他人を気遣い、もっとも高貴な人物だと描かれます。このエリザベートは、「駅馬車」では、クレア・トレバー演じるダラスに反映されています。


そして、フォード監督といえば、雄大なモニュメント・バレーの風景が印象的ですが、この作品で初めて撮影されました。フォード監督はこの場所が気に入り、「荒野の決闘」(1946)や、「黄色いリボン」(1949)などの騎兵隊三部作、「捜索者」(1956)など、数々の傑作を撮影しました。またフォード監督を敬愛するセルジオ・レオーネ監督の「ウエスタン」(1968)やデニス・ホッパー監督の「イージー・ライダー」(1969)、ヴィム・ヴェンダース監督の「パリ、テキサス」(1984)など、多くの映画が撮影され、アメリカを代表する映画の聖地・観光名所となっています。

映画史上不滅の傑作を改めてお楽しみください。

【放送日時】
プレミアムシネマ「駅馬車」
11月6日(月)[BSプレミアム]後1:00〜2:37

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