のど自慢は「20組分のショートドキュメンタリー番組」

NHKのど自慢

毎週日曜[総合/ラジオ第1]後0:15

1946(昭和21)年の「のど自慢素人音楽会」として始まり、ことしで72年目を迎える「のど自慢」。日曜日のお昼、ごはんを食べながら「カーン♪」という鐘の音を聞いた覚えが皆さんあるのではないでしょうか。
毎週、全国各地から生放送でお送りしている番組のモットーは「明るく!楽しく!元気よく」。放送では20組の出場者が自慢の歌声を披露していますが、裏側がどうなっているのか、気になりませんか?
ということで、司会の小田切 千(おだぎり せん)アナウンサーに2日間密着!“番組ができるまで”を追いながら、小田切アナの思いにも迫ってきました。

「のど自慢」3つの魅力

──小田切アナが思う「のど自慢」の魅力は何ですか?

出場するみなさんの歌声自慢はもちろんですが、実はそれ以外の部分にもこの番組の魅力が詰まっていると思うんです。みなさんそれぞれにテレビで歌う理由があって、その思いを伝えることができる。そういった番組でもあると思っています。

それから、番組は全国各地を回っていますが、自分の故郷を改めて認識できる側面もあると思います。たとえば遠く離れたところで暮らしているけれど「のど自慢」を通じて故郷を感じることができたり、出場者自身が故郷の良さや周りの人とのつながりを感じる場でもあるような。

さらにもう1つ言うと、その土地の人々がどんな暮らしをしているのか、どんな思いで生きているのかを、“20組分のショートドキュメンタリー”として見られる番組でもあると思っています。1人の放送時間としてはわずかであっても、その人その人の魅力が感じられるようになっていると思いますし、それを引き出したいと思いながら司会をしています。

放送前日の土曜に行われる予選会でも会場を盛り上げる小田切アナ。

若く見える衣装は重要です!(笑)

──小田切アナは、本番までにどんなことをしているんですか?

金曜日には会場となる現場に入るのですが、まず初めにやることは本番で着る衣装のアイロンがけです(笑)。

衣装の狙いとしては、僕が若く見えるようなもの(笑)。これが重要なんですよ~! 出場者の中には、中学生からご高齢の方まで幅広い年齢層がいらっしゃいます。あまり上下の年齢の距離感を出さないようにというか、明るく話しやすいおじさんと思ってもらえるような衣装にしています。

それが終わると、土曜日に行われる予選会に出場する方々のリストを確認します。



──衣装にもこだわりがあるんですね! 土曜日は?

土曜日は、予選会の前にその地域の特徴が分かる場所に取材に行きます。番組の冒頭にある“地域を紹介するVTR”で使われる場所を中心に回ります。

埼玉県秩父市から放送(10月29日)の際には、秩父の名所を巡りました。左から「秩父まつり会館」「四萬部寺(しまぶじ)」。

それが終わったら予選会スタートです。予選では250組の歌を聞き、1組ずつお話をさせていただくのですが、ほんのわずかな時間に、おもしろい話や心温まる話、胸が締めつけられるようなお話も飛び出ます。それから審査の結果発表があり、本選に出場できる20組が決定します。

その20組をさらに取材するのですが、ここでみなさんと話していると、不思議と「同じステージを一緒に作り上げていこうね!」という雰囲気になっていくんです。その団結していく様子には毎回感動させられます。そして、その取材内容をまとめて本番に備えます。

予選会の出場者に取材中の小田切アナ。

3点を45度間隔で見ながらトーク!

──司会をする際、意識していることはありますか?

ステージ上での進行テクニックは、7年間務めた「歌謡コンサート」の司会で学びました。立ち方は足の片方に重心を置いたらリラックスしすぎに見えますし、マイクを胸の前で両手で持っていたら緊張感が出てしまいます。ステージ上でどう動くのがいいかを常に意識しています。

席を立ち上がり、“司会者の立ち方とは”を語る小田切アナ。

「歌謡コンサート」では、横にはゲストの方がいて、正面にはお客さんがいました。さらに、その間のステージ下には舞台監督もいますので、45度ずつ見る角度を変えて、その3点を見ながら、時間も見つつトークを進めていました。この経験は本当に「のど自慢」に生かされていますね!

それから「のど自慢」は生放送なので、時間内に収めるのが大変なんです。秒単位で考えながら会話ってできないじゃないですか。だからトークを瞬間的に編集しなければならなくて。番組のテンポ感もありますので、「のど自慢」も毎週なんとか収めようと必死にやっています(笑)。

ブログもやってま~す!

──「のど自慢」の番組ブログも小田切アナが書いているんですよね? そもそもどういった経緯で書くようになったのですか?

始まりは僕が司会になった当時からなのですが、行く先々の魅力を取材したり、20組の出場者それぞれのショートドキュメンタリーを一番間近で見ていたりするので、司会者として感じた“放送ではお伝えしきれない部分”をもっともっとお伝えしたいという思いからブログを始めました。

内容は、土曜日に取材して回った地域の情報と放送の振り返りの2部構成です。 僕の“奇抜な表情の写真”をとっかかりに、より番組に興味をもってもらえたらうれしいですね(笑)。

「のど自慢」ブログでは小田切アナのこ~んな顔芸も見られます!

──最後にメッセージをお願いします。

これからも「明るく!楽しく!元気よく」をモットーに、番組を続けていきたいと思います。みなさんの街におじゃまさせていただいた際には、温かく迎えてくださればと思います。

これから出場してみようと思っている方々は、番組ホームページに応募方法が載っていますので、ブログともどもよろしくお願いします!

取り上げた番組はこちらです!

検索 NHKサイトでもっと探す

その他の注目記事