第2次大戦中、エーゲ海の島に孤立したイギリス兵を救うため、連合軍はドイツ軍の巨大な砲台を破壊する特殊部隊を送りこみます。不可能とも思えるミッションは成功するのか…。
今回ご紹介するのは、戦争冒険アクションの名作「ナバロンの要塞」(1961)です。

映画作りのプロたちが “傑作冒険小説” を映画化!

原作者アリステア・マクリーンは、第2次大戦での海軍の経験をもとに執筆した処女作「女王陛下のユリシーズ号」と長編第2作のこの小説で一躍有名になり、その作品は次々映画化され、イギリスを代表する冒険小説家となりました。

その原作のエッセンスを生かし、息もつかせぬスケールの大きな作品を作りあげたのは映画のプロフェッショナルともいえるキャストとスタッフです。
任務を実行するメンバー、登山の専門家・マロリーを演じるグレゴリー・ペック、爆薬の専門家・ミラーを演じるデビッド・ニーブン、ギリシャ人・アンドレア役のアンソニー・クイン、さらにリチャード・ハリス、イレーネ・パパスといった個性あふれる名優のなかでも、ご注目いただきたいのは、無線・機械担当のブラウンを演じるスタンリー・ベイカー。1928年ウェールズ生まれ、強い意志を感じさせる表情が印象的で、史劇、アクション、戦争映画など、幅広いジャンルの映画に出演し、「怒りの丘」(1959)のロバート・アルドリッチや「エヴァの匂い」(1962)のジョセフ・ロージーといったアメリカ出身の名匠や、とりわけイギリスの名監督・サイ・エンドフィールドとの数々の作品で独特の存在感をみせました。「ズール戦争」(1964)などの製作者としても活躍したベイカーは、この映画でもたぐいまれな個性を発揮しています。

ベテランのスタッフたち、製作・脚本はカール・フォアマン、名撮影監督・オズワルド・モリス、音楽はディミトリ・ティオムキン、そして演出はイギリスのJ・リー・トンプソン監督です。トンプソン監督はこの作品のように、爆薬やアクション、特撮を使った複雑で難しい撮影でも、悩むことなくスピーディーにこなし、“マイティ・マウス”というニックネームをつけられるほどタフだったということです。グレゴリー・ペックは、その演出に感服し、その後も「恐怖の岬」(1962)や「マッケンナの黄金」(1968)といった作品でも組んでいます。ちなみに、もう一人、トンプソン監督を深く信頼していたのがチャールズ・ブロンソン。9本もの映画で組んでいます。

映画作りのプロたちの、何度見てもおもしろい、ハラハラドキドキの名作、じっくりお楽しみください。

【放送日時】
プレミアムシネマ「ナバロンの要塞」
12月1日(金)[BSプレミアム]後1:00〜3:37

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