元祖007ジェームズ・ボンド役
ショーン・コネリーの3作品!

アンタッチャブル  ほか

1月22日(月)[BSプレミアム]後1:00 ほか

プレミアムシネマ1月の注目作品

新たな年の始まりは、幽霊と人間が共存する不思議な世界を描いて驚かせたタイ映画の『ブンミおじさんの森』(2010)から。何でもアリの楽しさを味あわせてくれる。なんたって日々の暮らしの中に幽霊がいる! このタイ映画は第63回カンヌ映画祭で審査委員長ティム・バートンが「美しく、奇妙な夢を見ているようだった」と絶賛し、最高賞のパルム・ドールを受賞した。 カンヌ映画祭は審査員の顔触れや委員長の好みなどによって結果が変わって来る、とウワサされている。そこが6000人以上はいる会員全員の投票で決まるアカデミー賞作品賞とは違うところだ。

『ブンミおじさんの森』(2010)

【放送日時】
プレミアムシネマ「ブンミおじさんの森」
1月6日(土)[BSプレミアム]前0:15~2:09(金曜深夜)

第2次大戦後の広島へロケに来たフランス女優と日本の建築家(岡田英次)に芽生える恋を描いたのが『二十四時間の情事』(1959)。ヒロイン役だったエマニュエル・リバが去年2017年1月27日に89歳で亡くなった。亡くなったその日の1年後、2018年1月27日(26日深夜)、『二十四時間の情事』が放送される。リバは85歳のとき『愛、アムール』(2012)に主演。アカデミー主演女優賞の候補に挙がっている。

2017年はナチスの悪行を描いた映画が多数製作され、観る者に大きな衝撃を与えた。戦争の記憶が遠いものになっていくのとは逆に、ナチスの悪行が題材の映画は増える一方、その1本ずつが彼らのしたことを決して忘れてはいけない、と叫んでいるようだった。

「二十四時間の情事」(1959)

【放送日時】
プレミアムシネマ「二十四時間の情事」
1月27日(土)[BSプレミアム]前0:15~1:46(金曜深夜)

ナチスは映画の世界の最大の悪役だが、過去には、こんな人間味のあるナチス軍人もいたと描く映画もあった。『OK牧場の決斗』(1957)、『大脱走』(1963)、『荒野の七人』(1960)などの骨太、爽快なアクション大作で知られる名匠ジョン・スタージェス監督の戦争映画『鷲は舞いおりた』(1976)には、人間味豊かなドイツ軍人が登場、スタージェスの映画の主人公らしい道を選ぶ姿を描き出した。

冒険活劇で知られるジャック・ヒギンズの小説が原作のこのドラマは第2次大戦下で起きたナチスによるチャーチル暗殺を描く。イギリスの宰相ウィンストン・チャーチルの暗殺を命じられたドイツ軍大佐マイケル・ケインが部下を率いてイギリスの小さな村に潜入、達者な英語を駆使して村人とも親しくなり、暗殺決行の時を待つのだが、思いがけない事態が発生する。そこで迫られる「任務の遂行か、人の命を護るべきか」…というストーリー展開はいつ見ても共感できる。

「鷲は舞いおりた」(1976)

【放送日時】
プレミアムシネマ「鷲は舞いおりた」
1月10日(水)[BSプレミアム]後1:00~3:17

そして今月は、元祖007 ジェームズ・ボンド役のショーン・コネリーの出演する映画が3作揃った。彼がアカデミー賞の助演男優賞を受賞した『アンタッチャブル』(1987)の他に『レッド・オクトーバーを追え!』(1990)、『王になろうとした男』(1975)があるが、興味深いのはジョン・ヒューストン監督の『王になろうとした男』だろう。ヒューストンは1950年代にハンフリー・ボガートとクラーク・ゲーブル主演で映画化を企画。映画化権が取得できないうちに二人が亡くなってしまった。あきらめきれないヒューストンは70年代に入ってロバート・レッドフォードとポール・ニューマンの主演で企画。ところが、ポール・ニューマンが「絶対にイギリス人が出演すべき」、と言ったことからコネリーとマイケル・ケインの共演作になって完成した、という話がある。

「王になろうとした男」(1975)

【放送日時】
プレミアムシネマ「アンタッチャブル」
1月22日(月)[BSプレミアム]後1:00~3:00

プレミアムシネマ「レッド・オクトーバーを追え!」
1月23日(火)[BSプレミアム]後1:00~3:16

プレミアムシネマ「王になろうとした男」
1月24日(水)[BSプレミアム]後1:00~3:10


【コラム執筆者】
渡辺祥子(わたなべ・さちこ)

共立女子大学文芸学部にて映画を中心とした芸術を専攻。卒業後は「映画ストーリー」編集部を経て、映画ライターに。現在フリーの映画評論家として、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ等で活躍。映画関係者のインタビュー、取材なども多い。また映画にとどまらずブロードウェイの舞台やバレエなどにも造詣が深い。著書に「食欲的映画生活術」、「ハリウッド・スキャンダル」(共著)、「スクリーンの悪女」(監修)、「映画とたべもの」ほか。

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