「今はまだ、横並びじゃないんです」

大河ドラマ「西郷(せご)どん」

吉之助の幼なじみであり、生涯の盟友となる正助。「西郷どん」で描かれる“大久保正助”像について、瑛太さんにお話を伺いました。

この大久保は、とても健やかで純粋。

大久保利通という人は、知的でどこか冷徹なパブリックイメージがあるけれど、この土のスタジオセットを踏んだ時に僕の中でリセットされた気がします。野菜や動物が育つ土の自然に囲まれて、とても健やかな心持ちで生きている人間なんだなと感じました。

序盤から、再会した糸さんにひと目ぼれして、かと思ったら糸さんは吉之助のことが好きだと知り、さっそく失恋して(苦笑)。恋によって傷ついたり、それでも前を向こうとして吉之助さぁに思いをぶつけたり、ものすごく純粋なんだなと思います。

さっそく失恋しちゃったけれども。

糸さんを演じる黒木 華さんは、初日からそこにいる人でしたね。お芝居をしているという感覚を相手に感じさせないというか。着物姿もすごくなじんでいて、そりゃあこの時代にこんな子がいたらホレるだろうっていう。あとはやっぱり笑顔ですね。糸さんの笑顔って、本当に穏やかな気持ちでここにいるんだと感じるし、青年期の正助にはほれぼれしてしまうところがあるんじゃないかと思います。

ドラマではあるけれど、あの時代だって恋をしたり、日常で抱えている思いを吐露したり、身分の高い方を前にしてまごまごしてみたり、今の時代でも普通にあるようなことがきっとあったんじゃないでしょうか。

吉之助が太陽なら、正助は月。エネルギーを静かにため込んで。

大久保家と西郷家は隣接していて、吉之助さぁとは子どもの頃から家族のような感覚。まるで、月と太陽のように影響しあってきたんだろうと思います。

さらに、今の正助はずっと謹慎中で、部屋に閉じこもっているシーンが多いですからね。吉之助の原動力へのうらやましさや尊敬の念がないまぜになって、そこから活力が生まれたんじゃないかという気がします。

郷中のみんなが相撲の稽古をしたりするシーンだって、僕は大久保家の縁側からひとり眺めてたりしてね。みんなは上半身裸になって、待ち時間でもずっと筋肉の話をしてるんですよ。だけど僕だけちょっと離れたところにいて、着流し姿でひょろっとゴボウみたいで(笑)。その中心にいる亮平くんは、率先して現場を引っ張っていく人なので、みんなと士気を高めている姿を見て、素直にいいなぁと思う。ちょっと嫉妬しましたね。

今はまだ横並びじゃないんです。正助はずっと吉之助さぁの背中を見てる。だけど「ここからだ」っていう思いは、等身大の自分の中にもあります。今ため込んでいるエネルギーが、少しずつ開花していくのかなと思います。

2018年(平成30年)大河ドラマ「西郷せごどん」

【放送予定】毎週日曜[総合]後8:00 /[BSプレミアム]後6:00

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