デビッド・ボウイが魔王ジャレスを演じ、劇中歌も披露

ラビリンス 魔王の迷宮【坂本朋彦のシネフィル・コラム】

2月21日(水)[BSプレミアム]後1:00

ゴブリンの王ジャレスに弟をさらわれてしまった少女・サラ。ジャレスのわなが仕掛けられた迷宮から、弟を助け出すことはできるのか…。

今回ご紹介するのはファンタジー映画「ラビリンス 魔王の迷宮」(1986)です。

ジョージ・ルーカスが製作総指揮。キャラクターが“キモかわいい”?!

オランダの画家エッシャーやベルギーの画家マグリットの絵画を思わせる、トロンプルイユ“だまし絵”のような迷宮の世界。そして、次々登場するゴブリンたち、妖精やモンスターは、どこか愛きょうがあって今風にいうなら“キモかわいい”といったところでしょうか。

「スター・ウォーズ」のジョージ・ルーカスが製作総指揮、イギリスの伝説的コメディー番組「モンティ・パイソン」のメンバー、テリー・ジョーンズが脚本、そして「セサミストリート」など“マペット”とよばれる人形劇のクリエイター、ジム・ヘンソンが原案・監督と、錚々たるスタッフが作りあげたこの作品、手作り感あふれる特殊効果は、デジタル技術全盛の今見直すと、かえって新鮮に感じられます。

出演者たちにも注目!

サラを演じるのはジェニファー・コネリー。セルジオ・レオーネ監督の超大作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」(1984)で映画デビュー、美少女女優としてダリオ・アルジェント監督のホラー「フェノミナ」(1985)などにも出演し、注目されました。30歳のときの「ビューティフル・マインド」(2001)ではアカデミー助演女優賞を受賞、現在も演技派として、第一線で活躍中です。

そして魔王ジャレスを演じ、劇中歌も披露しているのが、2年前、69歳で亡くなってしまったデビッド・ボウイです。「ジギー・スターダスト」「ロウ」といった、高い文学性の傑作アルバムを次々発表、ステージでは、歌舞伎の要素を取り入れた極彩色の衣装やトランスジェンダーなメークやパフォーマンスで、グラムロックの先駆者ともなりました。

次々に音楽性が変化するのもボウイならではで、この映画の出演当時は、「レッツ・ダンス」が大ヒット、世界中で広く知られるスーパースターとなっていました。70年代には、スキャンダラスな行動や発言が報道されたりもしましたが、私生活では、教養あふれる読書家で、家族にも深い愛情を注ぎ、息子さんのダンカン・ジョーンズは「ミッション:8ミニッツ」(2011)など、現在気鋭の映画監督としてハリウッドでも活躍しています。
この映画で魔王を演じていても、その優しい人柄がしのばれ、思わず笑みが浮かんでしまいます。

摩訶まか不思議でユニークなファンタジー世界をお楽しみください!

【放送日時】
プレミアムシネマ「ラビリンス 魔王の迷宮」
2月21日(水)[BSプレミアム]後1:00~2:42

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坂本朋彦

【コラム執筆者】坂本朋彦(さかもと・ともひこ)

1990年アナウンサーとしてNHK入局。キャスターやニュースなどさまざまな番組を担当。2014年6月からプレミアムシネマの担当プロデューサーに。

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