佐々木蔵之介が中国史の革命児たちの真相に迫る!

中国王朝 英雄たちの伝説

3月7日(水)、14日(水)、21日(水・祝)
[BSプレミアム]後9:00

この数年の発掘ラッシュに湧く中国の考古学界。遺跡の発見や資料の発掘から、「王朝交替」のドラマに新しい光が当たろうとしています。

最大の特徴は、歴代王朝のほとんどが民衆の反乱をきっかけに滅亡しているということ。そして、次の王朝や政権は、反乱する民衆の不満を鎮めようとした英雄たちによって築かれたのです。

番組では、『蒼穹の昴』や『天子蒙塵』で中国近代史を描く作家・浅田次郎さんが歴史を読み解くとともに、現地から“民衆反乱”と“王朝交替”の真相を探っていきます。

ナビゲーターは佐々木蔵之介さん。実際に王朝交代の舞台を巡り、そこから見えてきた中国史の面白さなどをお聞きしました!

移動2万キロの中国旅

──ロケでは中国のどこに行ったのですか?

ことしの1月中旬ごろに、10日間で広州、南京、米脂(べいし)、邢台(けいだい)、洛陽、北京の6都市を回りました。番組スタッフに聞くところによると、トータルしたら2万キロぐらいの旅だったそうです。連日、車と飛行機と高速鉄道をひたすら乗り継いだので、中国の広大さを実感する旅でした。

──前もって準備していたことはありますか?

防寒です! マイナス20℃近くになる地域にも行くと聞いていて。実際はそこまで気温が下がることはなかったのですが、1晩ロケバスに置いていた水やハンドクリームはカチカチに凍っていました。外気との温度差で、車内の窓が水蒸気で凍ってしまうこともありました。何度も窓の氷を削りながら、外の実景を撮ったりもしましたね。

各回の見どころと撮影裏話

3月7日放送「反逆者 三国志の真相~黄巾の乱から曹操へ~」

この回で印象に残っているのは、三国の1つ“魏”を治めていた曹操(そうそう)の都「洛陽魏城(らくようぎじょう)遺跡」です。この遺跡は、日本で言ったら平安京や平城京を丸ごと発掘しているというレベルで、僕、こんなに広大な遺跡だとは知らずに行ったので、本当に驚きました(笑)。ドローンの映像もあるので、その大きさは見てほしいですね。

それから、三国時代の幕開けとなった農民の反乱「黄巾(こうきん)の乱」から1800年伝わる無形文化遺産“黄巾太鼓”も聞かせていただきました。

“黄巾太鼓”は、毎年旧正月にしか見られないそうですが、この日は特別にみなさん集結してくれたんだとか!

村の人たちは黄巾軍の風習を後世に伝えるため、太鼓の楽譜を見つけられて破棄されないように壁に隠していたそうです。今もこうして伝承されていることに、歴史の重みを感じました。

3月14日放送「反逆者 北京占領 ~李自成の乱からドルゴンへ~」

明・滅亡のきっかけとなった一介の農民・李自成について知るために、彼が生まれた村へ行かせていただきました。そこにあったのは、窰洞(やおとん)と呼ばれる横穴式の洞穴住居です。着いた村では、手厚いおもてなしをしていただいて、その中で、“李自成は自分たちのヒーローだ”という歌も聞かせてもらいました。その村の人々が、李自成を誇りに思っているんだということが伝わってきましたね。

お酒を飲みながら気持ちをメロディーに乗せて唄う文化、「酒曲」を披露していただいたそうです。

黄巾太鼓の村もそうですが、この村も、反乱を起こした人の出生地だということで、ほかの土地の人たちから批判もあったそうです。番組を見ていただけると分かると思うのですが、反乱を起こすからには、そこに強い思いがあったからなんですよね。そのことを取材できたのはよかったかなと思います。

この回は、武将・ドルゴンがどうして李自成の後に政権を握れて、清王朝としてその後300年近く統治する事ができたのかにも迫っています。狩猟民族であり、少数の満州族が果たしてどんな知恵を使って統治したのか、必見です。

紫禁城内・太和殿前にて。

3月21日放送「反逆者 挫折と革命 ~太平天国の乱から孫文へ~」

この回は、「太平天国の乱」と孫文を通して、「皇帝のいない時代」が生まれた舞台裏に迫るため、南京城や、洪秀全(こう しゅうぜん)の自宅跡に伺いました。

洪秀全という人は、知れば知るほど興味深く、彼のやったことをものすごく乱暴に言えば、“学生運動のリーダーで率先して前に前に向かって行ったら天下を取ってしまって、理想だけでここまで来たけど、さてここからどうしていいか分からなくなったぞ” みたいな感じです。

ほかにも、元々南部出身の太平天国の反乱軍は、北にある北京に乗り込んだとき、気候は寒すぎるし、食べ物は小麦の麺だし「主食の米を食べないと士気が上がらないよ!」となったそうです(笑)。このエピソードは、中国の圧倒的な国土の広さを感じますし、やっぱり食は大切だなと思いました。

「エネルギーを感じた」という広州にて。

──最後にメッセージをお願いします!

今回、中国を旅して、ものすごく人々のエネルギーを感じました。旅の初めに訪れた広州でも、どうやって前の車を追い越そうかと車がひしめきあっているし、その中でもリアカーを引いている人や、ベビーカーを押している人、バイクで走っている人、みんなが思い思いに何かに向かってうごめいているんです。今回のシリーズは、民衆のパワーがポイントなので、街のエネルギーを最初に感じられたのは、よかったかなと思います。
この番組を通して、みなさんがもっと中国を身近に感じて興味を持ってくれたらいいなと思います。

「洛陽魏城遺跡」は、現在もまだ発掘中。今回、日本で初めての撮影だったそうです。そして、この遺跡、実は佐々木さんの出身地・京都の平安京のモデルだったとか。このほかにも知られざる事実が盛りだくさんのこの番組、ぜひご覧ください!

【放送予定】3月7日(水)、14日(水)、21日(水・祝)
[BSプレミアム]後9:00

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