未来からやってきた殺人マシーンが人間の味方に?!

ターミネーター2【坂本朋彦のシネフィル・コラム】

3月25日(日)[BSプレミアム]後1:00

「アバター」(2009)そして「タイタニック」(1997)、映像表現をつねに刷新し、世界的な大ヒット作を生み出し続けているジェームズ・キャメロン監督。その出世作となったのが、時空をこえた機械と人間との戦いを描いた傑作「ターミネーター」(1984)です。かねてから続編を構想していたというキャメロン監督。前作から7年後、スケールを大幅にアップして製作した「ターミネーター2」(1991)は大ヒットとなり、アカデミー賞4部門を受賞しました。

ボディービルダーから俳優になったシュワルツェネッガー

ターミネーターを演じるアーノルド・シュワルツェネッガーも、続編への出演を希望していたということですが、キャメロン監督から、今回は人間の味方だという構想を聞き、最初は戸惑ったということです。

1947年、オーストリア生まれのシュワルツェネッガーは、少年時代からスポーツが得意で、筋肉を鍛えあげるボディービルダーとしてヨーロッパで活動したのち、アメリカにわたって国際大会で何度も優勝、ボディービルディングの知名度を世界的に高めました。映画デビューは1970年ですが、ジョン・ミリアス監督のファンタジー大作「コナン・ザ・グレート」(1982)で注目されるまで10年以上が経っており、下積みの苦労もしのばれます。この作品では、エドワード・ファーロング演じるジョンを守り抜く、頼もしい父親のようなT-800を、抜群のユーモアを交えて演じています。70歳となった今も、ターミネーターの新作に出演するのではないかという噂もあるほどで、生涯の当たり役となりました。

自分の映画は、テクノロジーの過信への警鐘がテーマだと語るキャメロン監督、この映画でも、核兵器の恐怖が描かれます。強く印象に残るのは、リンダ・ハミルトン演じるサラが、ロサンゼルスが破壊される“審判の日”を幻視する場面。原点となったのは、少年時代、世界が滅亡するのではと感じた、キューバ危機のニュースだというキャメロン監督は、スタッフとともに、広島・長崎、そして核兵器に関する綿密なリサーチを行い、戦慄の場面を作りあげたということです。

テクノロジーへの警鐘をテーマにしながらも、それを最新のテクノロジーで表現するのが、キャメロン監督の真骨頂、この作品でも、当時最先端のデジタル技術で液体金属のターミネーターを表現、さらにアニマトロニクスと呼ばれる、複雑な機械を使った特殊撮影や、特殊メイクを駆使し、迫力満点の作品に仕上げました。

何度見ても面白い、SFアクションの名作、改めてお楽しみください。

【放送日時】
プレミアムシネマ「ターミネーター2」
3月25日(日)[BSプレミアム]後1:00〜3:18

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坂本朋彦

【コラム執筆者】坂本朋彦(さかもと・ともひこ)

1990年アナウンサーとしてNHK入局。キャスターやニュースなどさまざまな番組を担当。2014年6月からプレミアムシネマの担当プロデューサーに。

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