「このまま私を連れて、逃げておくれ」
あふれる思いを、吉之助が受け止める…!

大河ドラマ「西郷(せご)どん」

紅白のきつねが向かい合う、はりの下で。

3月25日放送の第12回「運の強き姫君」で安政の大地震が篤姫さまを襲いました。
篤姫さまの部屋に落ちてきた梁に描かれていたのは、邪気をはらう「サチホコ」の文字と、紅白の狐の絵。島津家に代々伝わる守り神として知られる紅狐と白狐が、篤姫さまの命を守ってくれたのかもしれません。狐が向かい合っているのは、心を重ね合う吉之助と篤姫を象徴するかのよう。そこには、ちょっと甘くて切ない、禁断のロマンスがありました。
二人の絆が描かれたこの重要なシーンについて、吉之助 役の鈴木亮平さんと篤姫 役の北川景子さんにお話を伺いました。

目の前にいたのは、強くて弱いひとりの女性。

吉之助 役・鈴木亮平さん

西郷さんを表現した言葉に、「餅のような人」というのがあるそうです。まるで餅のように、近くにいる人の心に寄り添って同化してしまうという例えですが、このシーンはまさしくそうだと思います。

篤姫さまを連れて逃げるなんて、理性で考えれば殿を裏切る行為であるし、口にすることも許されないけれど、こんな悲しげな人をとても放ってはおけない。“自分に助けを求めてくれるなら、それを受け入れないで何が武士だ”っていう考えが忠義よりも勝ってしまうんだと思います。あと、第2回でふきちゃんを守れなかったことがトラウマとして残っているんだと思います。もう悲しい思いを誰かにさせたくない、という思いが強いです。

とにかく理性では成立しないシーンだからこそ、北川景子さんと気持ちでぶつかり合えたように思います。リハーサルとは全然違う表情を、本番で目の当たりにしました。だからこそ、「この人を守っていかなきゃ」っていう思いがぶわっと湧いて出た。これほど心のか弱き女性が、目の前でその弱さを乗り越えていく姿を目撃して、真の「同志」になれたような気がします。

自分よりも人のこと。それが、西郷という男。

篤姫 役・北川景子さん

薩摩の姫としてずっとお役目を背負って生きてきた篤姫であるし、もちろん強い女性だと思うんです。だけどお輿入れ前に不慮の地震が起こり、心を通わせている西郷の前だからこそ、吐露してしまった思いがあるのかもしれません。正直、このシーンは西郷の心を振り回しているようでとっても難しいなと思いましたけど、気持ちひとつで演じさせていただきました。

実際に、「ここまで泣いてくれるの?」って感じましたし、本当に私のことを思ってくれていることに感動しました。「やっぱり西郷という人は、自分のことより人のことなんだな」と。だけど、これは私だけにじゃないものなぁ、なんてちょっぴり思ったりもしながら(笑)。もし、あの時代じゃなかったら、身分の違いがなかったら、このふたりの運命は違っていたかもしれないですね。

とはいえ、「一緒に逃げよう」と言ってくれる人が、この日本の中にひとりいるということは、ここから御台(みだい)として生きていくためのかけがえのないエネルギーになったんだと思います。そして、幾島からの問いかけに「ここじゃ」と立ち上がった瞬間には、すでに心たくましい御台であったと思います。

2018年(平成30年)大河ドラマ「西郷せごどん」

【放送予定】毎週日曜[総合]後8:00 /[BSプレミアム]後6:00

▶番組ホームページ

取り上げた番組はこちらです!

検索 NHKサイトでもっと探す

関連記事

その他の注目記事