公開から20年!今見ても衝撃的な戦闘シーンに注目

プライベート・ライアン【坂本朋彦のシネフィル・コラム】

5月12日(土)[BSプレミアム]前0:15(金曜深夜)

スピルバーグ監督、2度目のアカデミー監督賞を受賞

1946年生まれ、20代半ばで監督し、それまでの記録を塗り替えた大ヒット作「ジョーズ」(1975)から40年以上、スティーブン・スピルバーグ監督は、「E.T.」(1982)、「ジュラシック・パーク」(1993)など、時代を代表するエンターテインメントや、「シンドラーのリスト」(1993)、「アミスタッド」(1997)、「ミュンヘン」(2005)、「リンカーン」(2012)といった野心的な作品を発表してきました。
72歳となる今年は、「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」(2017)、「レディ・プレイヤー1」(2018)と2本が公開、アメリカを代表する映画作家として、第一線で精力的に映画を作り続けています。そのスピルバーグ監督が、2度目のアカデミー監督賞を受賞したのが「プライベート・ライアン」(1998)です。

1944年、第2次大戦の転機となったノルマンディー上陸作戦。激戦を生き抜いたミラー大尉と部下たちに命令が下ります。それは、3人の兄が戦死し、兄弟で唯一残された兵士・ライアンを救い出すという任務でした。ミラー大尉たちは、ライアンを捜し、前線へと向かっていきますが…。

ミラー大尉を演じるのはトム・ハンクス。常に冷静で、部下からは信頼されているものの、寡黙で、謎めいた存在となっている隊長を見事に演じています。ハンクスはこれが初めてのスピルバーグ監督作ですが、その後「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」(2002)など4作品に出演しています。ライアンを演じるのはマット・デイモン、さらに、ヴィン・ディーゼル、バリー・ペッパーなど、個性あふれる実力派俳優が出演しています。

戦闘シーンはどうやって撮影した?

何といっても強烈なのは、数々の戦闘場面。撮影を手がけたのは「シンドラーのリスト」以降、スピルバーグ監督の全作品を担当している名撮影監督・ヤヌス・カミンスキーです。子供のころに作ったのも戦争映画で、「1941」(1979)以降、40年代が舞台の映画を次々に作り、その時代に魅せられていると語るスピルバーグ監督は、カミンスキーとともに、敬愛するジョン・フォード監督やジョージ・スティーブンス監督が戦争中に製作したドキュメンタリーや、当時のニュース映像などを綿密に研究、手持ちのカメラで撮影し、シャッタースピードを変更し、くすんだ色彩にすることで、まるで戦場を体験するかのようなリアリティーを感じる場面を作りあげました。今年で公開から20年、その映像と音は、今も衝撃的です。

戦争で亡くなった人たちへの深い鎮魂の思いをこめたスピルバーグ監督の傑作。
じっくりご覧ください。

【放送日時】
プレミアムシネマ「プライベート・ライアン」
5月12日(土)[BSプレミアム]前0:15〜3:06(金曜深夜)

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坂本朋彦

【コラム執筆者】坂本朋彦(さかもと・ともひこ)

1990年アナウンサーとしてNHK入局。キャスターやニュースなどさまざまな番組を担当。2014年6月からプレミアムシネマの担当プロデューサーに。

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