大魔神が⋯来る!!
3日連続、シリーズ3作を一挙放送!

大魔神 シリーズ【坂本朋彦のシネフィル・コラム】

8月7日(火)[BSプレミアム]後1:00 ほか

舞台は戦国時代、圧政に苦しむ民衆を救うため、巨大な武神像が動き出します…。
半世紀以上前に製作され、今なお人気の高い特撮時代劇「大魔神」(1966)。8月7日(火)からシリーズ3作を一挙放送します。

日本版・巨人ゴーレム!?

物語のモチーフになったのは、ユダヤの民を救う、大きな土人形を描いたドイツのサイレント映画「巨人ゴーレム」(1920)。監督・主演は、ドイツ映画草創期の俳優・監督パウル・ヴェゲナーで、ゴーレムを題材にした作品を3作作っているということです。「巨人ゴーレム」や、ロベルト・ヴィーネ監督の「カリガリ博士」(1919)、F・W・ムルナウ監督の「吸血鬼ノスフェラトゥ 恐怖の交響曲」(1922)、フリッツ・ラング監督の「ドクトル・マブゼ」(1922)など、怪奇幻想の物語を、白と黒の強烈なコントラストの映像と不思議な味わいのビジュアルで描き、表現主義と呼ばれた数々のドイツ映画は、「フランケンシュタイン」「ドラキュラ」といったアメリカのホラー/モンスター映画やフィルム・ノワールはもちろん、ジョン・フォード監督や日本の溝口健二監督など、世界中の映画作家を魅了し、今なお影響を与えていますが、「大魔神」も、その系譜に連なる作品だと思います。

時代劇の名監督3人が特撮!

そして、このシリーズ、時代劇を得意とする3人の名監督の演出が魅力的です。
第1作の安田公義監督は1911年生まれ、「大砂塵」(1954)のニコラス・レイ監督と同い年で、天才映画監督・山中貞雄に師事し、王道ともいえる数々の時代劇を作りました。

第2作「大魔神怒る」(1966)の三隅研次監督は1921年生まれ、54歳の若さで亡くなりましたが、60本以上の映画を監督、大胆な構図や色彩、エロティシズムやバイオレンスといったエッジの効いた演出で、クエンティン・タランティーノ監督をはじめ、海外でも熱狂的なファンを持つ映画作家です。

第3作「大魔神逆襲」(1966)の森 一生監督も、安田監督と同じ1911年生まれ。市川雷蔵さんや、勝新太郎さんの数々の傑作を作りました。

さらに、3作品すべてに参加した森田富士郎撮影監督と黒田義之特撮監督は、ローアングルやスローモーションを生かして、大魔神のスケールを表現し、特撮とドラマを見事にマッチングさせる映像を作りあげました。
音楽は伊福部 昭さん。伊福部さんといえば、「ゴジラ」(1954)があまりにも有名ですが、数多くの映画音楽をてがけており、この3作でも重厚で迫力ある音楽を聴かせてくれます。

海外でもファンの多い、民衆を救う怒れる武神の3部作、ぜひお楽しみください。

【放送日時】
プレミアムシネマ「大魔神」
8月7日(火)[BSプレミアム]後1:00~2:25

プレミアムシネマ「大魔神怒る」
8月8日(水)[BSプレミアム]後1:00~2:20

プレミアムシネマ「大魔神逆襲」
8月9日(木)[BSプレミアム]後1:00~2:28

そのほかの映画情報はこちら


坂本朋彦

【コラム執筆者】坂本朋彦(さかもと・ともひこ)

1990年アナウンサーとしてNHK入局。キャスターやニュースなどさまざまな番組を担当。2014年6月からプレミアムシネマの担当プロデューサーに。

取り上げた番組はこちらです!

検索 NHKサイトでもっと探す

関連記事

その他の注目記事