甘えんぼうの「ひさみちゅ」がどこまで変われるか!?

大河ドラマ「西郷(せご)どん」

何かにつけて吉之助とぶつかってきた薩摩の国父・島津久光。8月5日放送の第29回で、吉之助との関係性に新たな局面が…。“チーム薩摩”も変化のとき。演じる青木崇高さんに、久光を演じるうえでの思いを伺いました。

そろそろ「映画版ジャイアン」へ進化の頃か!?

あまり逆算はよくないと思いつつも、この先の西郷との関係性を想像しつつ、毎回ドラマチックな波を作りたいという思いがあるんですよね。

今回の西郷とのシーンでは、「西郷嫌い」が行き過ぎた久光に、ガン!とブレーキがかかる瞬間にしたいとイメージしました。

このドラマの久光って泣き虫で感情的なところがあるから、たとえウソ泣きだろうが思いもよらない西郷の涙を見て、つい西郷の身になってしまったというか。「この男も泣くんだ」というひるみのような感情が芽生えた感覚です。

これをきっかけに、この先、久光はちょっとずつ西郷を受け入れていくことになるんだと思います。すでに、西郷は薩摩にとって必要な男であることを認めざるを得ない状況にある。第23回「寺田屋騒動」の時に殺さずに生かしておいた意味もあったし、久光は有能な家臣を使うことを選択していくわけです。

僕のイメージとしては、ガキ大将で目の上のたんこぶだったジャイアンみたいな久光が、だんだんと男気にあふれ、面倒見の良い「映画版ジャイアン」にスイッチしていけばおもしろいかな、なんて思ってます。

大河ドラマって、一年をかけてじっくり表現できる唯一のドラマですからね。その醍醐味だいごみは変化していくことにあると思うので、あの甘えんぼうの「ひさみちゅ」だった男がどこまで変われるか?に挑戦中です。そうしてドラマで描かれるフィールドがどんどん広がっていけばいいですよね。

やがて、西郷が政界の中央から退くことになった暁には、同じ目線で語り合える関係になればいいなぁ……なぁんて想像しています。

亀光かめみつ」という相棒ができました!

久光の亀については、「何か動物を飼えないですかね?」って僕からお願いさせてもらいました。

というのも、西郷には糸(黒木 華)さんがいて、大久保(瑛太)にも満寿(美村里江)さんにおゆう(内田有紀)さんまでいるのに、このドラマの久光には寄り添える存在がいないんですよ。何か心のよりどころを作りたいなと思った時に、母上のお由羅ゆら(小柳ルミ子)さんは犬を溺愛していたし、「動物」っていいかもなぁとたどり着いたんですね。

すると、美術チーフの岡島太郎さんがいろいろ提案してくださって。例えばカラスはどうか?とか。そこから、「薩摩から動かない“不動の象徴”がいいですよね、例えば亀とか」っていうワードが出た時に、「まさにそれだ!」となりました。

何となくクラシックな印象もあれば、どんとしたフォルムが桜島を彷彿ほうふつさせるし、久光さんの生き方とリンクするような気がしたんですね。

だから今回、亀が登場したことはすごくうれしかったです。気づけばスタッフさんが「亀光」って呼んでいたんで、僕も亀光と呼んでます(笑)。

ほかにも、国学に通じていた久光さんらしく“積み上げた本”をひじ掛けにしてもらったり、兄上の斉彬公(渡辺 謙)の思いを継いで、薩摩だけではなく世界も見ている象徴として“世界地図”を壁に飾ってもらったり。美術さんと模索しながら役を作っていけることが幸せだなぁと思います。

2018年(平成30年)大河ドラマ「西郷せごどん」

【放送予定】毎週日曜[総合]後8:00 /[BSプレミアム]後6:00

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