“世紀の美男子”が、いま何を語るのか?

アラン・ドロン ラストメッセージ ~映画 人生 そして孤独~

9月22日(土)[BSプレミアム]後10:30

みなさんは、アラン・ドロンをご存じですか? 去年、引退を表明した伝説のフランス人俳優です。1960~70年代、日本で圧倒的な人気を誇ったアラン・ドロンは、いま82歳になりました。

マスコミを好まない男として知られてきたアラン・ドロン。ところが今回、NHKが無理を承知で申し込んだ単独のロング・インタビューに応じると回答がきました。波乱万丈の人生を生きてきた彼は、自らの引き際に何を思い、何を語ろうとしているのでしょうか。

番組の企画をしたのは、於保(おほ)佐由紀プロデューサーと田代裕ディレクター。本人に会ったときのことや取材までの経緯など、番組の見どころを伺いました。

 企画から2年、やっと放送にこぎ着けました

──番組制作の経緯を教えてください。

於保:実はこの番組、ドロンさんが80歳になった2016年に一念発起して企画したものなんです。あれから2年。やっと放送にこぎ着けました(笑)。

2016年秋に正式に出演オファーを出し、ドキドキしながらお返事を待っていました。半年後の2017年2月、「受けます」と回答が! その年の7月にお会いできる……はずでしたが延期、9月にずれ込んだと聞いては延期、そしてことしの1月にやっとお時間をいただけることになりました(笑)。

田代:これだけスケジュールが合わないことが続いたので、僕はもう番組になることはないなと思っていました(笑)。引退のニュースもありましたし。ドロンさんは完璧主義だそうで、ご高齢なこともあり、万全な体調でご出演したいという思いがあったようです。

 プロフェッショナルな仕事をしましょう

──インタビュー当日はどんな様子でしたか?

於保:いざお会いできると思うと、本当に緊張しました(笑)。ドロンさんは私たちのそんな様子に、「そんなに僕に気を遣っちゃだめだ」「僕たちはいいものを作らなければいけないんだから、プロフェッショナルな仕事をしましょう」とおっしゃってくださいました。今回は女性スタッフが多かったので、全員に握手とハグもしてくださいました(笑)。

──ドロンさんのインタビューの見どころは?

田代:ドロンさんは、『太陽がいっぱい』(1960年)で一躍脚光を浴びるのですが、その後は名だたる巨匠からオファーが続いたんだそうです。代表格は、ルキノ・ヴィスコンティ監督の作品。その監督から何を学んだのかというお話しをしてくださいます。

また、僕自身が気になっていたこともお聞きできました。映画『サムライ』(1967年)で暗殺者役だったドロンさんは、腕時計を右腕にしているんです。しかも文字盤は内側。銃や帽子をさわると右手が映るのですごく目立つんですね。そして、『仁義』という映画でも時計は右腕に。どうして右腕だったのか。ファンの間でも当時からうわさになっていたそうで、今回その理由を伺えてよかったです。

於保:ドロンさんの生い立ちについても、ご本人の口から聞けました。両親の離婚、行き場がなく志願兵で戦争へ行った話、それを話すドロンさんの表情が印象的でした。小さいころに負った心の傷というのは、80歳を過ぎても忘れられないのだなと感じましたね。

 映画界の“ストラディバリウス”!?

──ドロンさんを知るうえでゆかりのある方々にもお話を聞いたそうですね。

田代:ドロンさんが引退表明をされたとき、最後の映画出演も発表されたんです。それが、パトリス・ルコント監督の作品です。ルコント監督には、ダメもとで番組出演のオファーをしたら快く引き受けてくださり、少しですが新作のストーリーについても話してくださいました。監督とドロンさんのタッグは今回が2回目です。ドロンさんのことをよく知る監督が、彼を「映画界のストラディバリウス(※1)だ」と言っていたことが印象的でしたね。
(※1)ストラディバリウス=17~18世紀イタリアのストラディバリ父子3人が製作した弦楽器群。世界最高峰のバイオリンの代名詞とも言われる

パトリス・ルコント監督

田代:また、ドロンさんは日本のテレビコマーシャルに11年間シリーズで出演していました。今回は、そのコマーシャルを作った方々にもお話を聞いています。すでに大スターだったドロンさんの出演交渉を買って出てくれたのが、三船敏郎さんだったそうです。アパレルメーカーの広報部長や代理店の担当者などに、出演までの詳しい経緯や三船さんとの仲などもお聞きでき、とてもワクワクするような対談になりました。

ドロンさんのコマーシャルを作った方々!

──最後に、視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

於保:今回の取材にあたり、ドロンさんの映画を5、60本見直したんです。改めて、武士道のような1本すじが通ったプロフェッショナルなかっこよさこそ、日本人女性がドロンさんにひかれた理由のひとつなのではと思いました。こんなかっこいい方がいろいろな映画を作っていたんだということを再認識してもらえるとうれしいなと思います。

田代:僕は、“ドロン=かっこいい”と思って育ちました。なので正直、今回のインタビューを撮るまでは、80歳になった姿では画がもたないのではと思っていました。でも、姿を拝見したら、今でも色気や雰囲気があって相変わらずかっこいいんですよね。その話している姿を見られるだけでも貴重なのではと思っています。

また今回、1964年(東京オリンピックの年)のドロンさん来日時に密着していたカメラマンにも、当時のお話を聞くことができました。そして今回のインタビューの最後も、2020年の東京オリンピックのことで終わるんです。その辺のお話も楽しみにしてほしいですね。

番組では、“世紀の美男子”だった当時の映像も出すそうですよ! ぜひご覧ください!

アラン・ドロン ラストメッセージ ~映画 人生 そして孤独~
【放送予定】9月22日(土)[BSプレミアム]後10:30

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