知られざる“訳ありゲスト探し”の裏側に迫る!

ねほりんぱほりん

毎週水曜[Eテレ]後11:00〜11:30

“人形劇×赤裸々トーク”の新感覚トークショー「ねほりんぱほりん」のシーズン3がこの10月から始まりました!モグラにふんした聞き手の山里亮太さんとYOUさんが、豚に扮した訳ありゲストの話をこれまで以上に“ねほりはほり”聞き出しますよ〜。

気になる新シーズン序盤のラインナップは、こちら!
「マッチングアプリにハマる人」(10月10日放送)
「買い物依存症の女」(10月17日放送)
「元極道」(11月7日放送)
「児童養護施設で育った人」(11月14日放送)

ところで、「ねほりんぱほりん」に毎回登場する、濃ゆ〜い訳ありゲストの皆さんってどうやって探しているんでしょう?

今回は、大古滋久プロデューサーと小宮大ディレクターに、訳ありゲストを見つけるまでの長く苦しい(?)道のりについて聞きました!

 人探しは、団体戦!

──「ねほりんぱほりん」流の人探しマニュアルというか、基本的なリサーチ方法はあるのでしょうか。

大古:ありませんね〜。だから、毎回大変なんです! 常に20個くらいのテーマを立てて、全てを並行して人探しを進めています。各ディレクターが各々のテーマに沿って人探しをしているわけではなく、すべてのテーマの人探しをみんなでやっているという感じですね。リサーチ会社のリサーチャーさんにもお願いしていますし、そういう意味では団体戦に近いですね。

ですが、大抵すぐには見つからないので、取材した方にも知り合いを紹介してもらいながら『これぞ!』と思う人を探すしかないですね。

小宮:ディレクターたちは皆それぞれのやり方で探していると思います。でも、まずは自分の周囲の人から当たることが多いですね。そのテーマに詳しそうな知り合いに相談したり、全然連絡をとっていなかった同級生に『○○な人いない?』って突然連絡したり。

大古:友達なくすかもねえ(笑)。

小宮:興味のない異業種交流会に参加することも増えました(笑)。先日『飲み会がある』と呼ばれたので行ってみたら、なぜかタワーマンションで起業家さんたちと寿司を食べていて……。でも、そういうところで名刺を渡しておけば何かの種になるかもしれないんです。そうやってアンテナをたくさん張るようになったのは、この番組に携わるようになってからかもしれません。

「マッチングアプリにハマる人」の回では、20代の男女がゲストに登場(10月10日放送)

──2015年に登場した“プロ彼女(芸能人と付き合う一般女性)”はどうやって見つけたんですか?

大古:あれはリサーチャーの方が『プロ彼女は、西麻布のバーに出没して網を張っているらしい』という情報を入手したようで、自身も西麻布のバーにずっと居座ったそうです。ある時、たまたま隣に座った人に話してみたら、『知ってるよ』と。そこがきっかけだったようです。

小宮:よく夜の街を回遊していて、誰とでもスッと友達になってしまうリサーチャーの方がいるんです。

大古:ネットで気になった人に連絡をとって、その人を起点に芋づる式に探していくというパターンもあります。例えばツイッターなんかで気になるツイートを見つけたら、まずはコンタクトをとってみる。その人がゲストになるかどうか以前に、まずはその世界のことを知るためにも、気になった人にはできるだけ会うようにしています。

小宮:僕がよく見つけたなと思うのは、“元サークルクラッシャー”です。人づてでも難しいし、ネットなんかにはもちろん書かれてませんから。あの時のゲストは藤江ディレクターが自分の知り合いにまいておいた小さな種から始まって、1年探し続けてやっと行き着いた人でした。ですから人探しの種は、ありとあらゆるところにまかないといけないんです。ディレクターたちも、身を削っていると思いますね。

「買い物依存症の女」の回では、高級ブランドの魔力から逃れられなくなり、身の破滅を招いた50代女性が登場(10月17日放送)

──では、“元薬物中毒者”は?

小宮:あの時は、きちんと更生施設に取材をして、そこから候補の方を紹介していただきました。結局ゲストで出ていただいたのは、当時その施設にはいなかった方でしたが。

大古:取材で話を聞かせていただく場合、最初は番組名を出さないことの方が多いですね。まだ信頼関係ができていない段階で伝えると、「今日、『ねほりんぱほりん』が取材に来て、こんなこと聞いて来た」とネットで書かれちゃうこともあるので。

小宮:会って話を聞く場合は、初対面でも絶対1〜2時間もらうんです。何か面白いエピソードが出てくるかもしれないと思うので、毎回粘りますね。とはいえ、『出演できるかもしれない』という期待をさせてもいけないとも思うので、最初は話を聞くだけにします。『この人はイケる』と思ったら、最後に『出演してほしい』と伝えます。“元薬物中毒者”の場合は、ゲストが決定するまで、4か月くらいはかかったはずです。確か担当の高橋ディレクターが会って話を聞いたのは、10人以上だったと思いますね。

大古:症状のことだけでなく、人生を語れる人を見つけたいんです。我々が作りたいのは、“薬物ってこうなんだ”を伝える番組ではなく、“人間って面白い”という番組ですから。

 ゲストとの信頼関係が不可欠!

──深く取材をして、「やっぱり出演できません!」と言われたことはありませんでしたか?

小宮:各テーマごとに、主人公として登場していただく方、VTRで登場する方とがいます。正直、VTRの方には取材をドタキャンされたことが何度かありました。ですが、主人公の方はそういうことは少ないですね。人生を赤裸々に語っていただくわけですから、僕たちも、きちんと信頼関係を築くことができるよう努めています。

信頼関係を築くまでに時間がかかった人でいうと、“ナンパ教室に通う男”ですね。主人公の方のキャラクターは大好きになったので、僕自身ぜひ出演してほしいと思っていたのですが、途中、なかなかうまく会話が成立しなかったんです。だから自分の頭の中を整理する上でも『あなたの言いたいことは、こういうことですか?』と僕なりに感じたことを紙に書いて渡して確認しながら、少しずつ少しずつ前に進む……というやり取りをしました。

最後には自宅に行って、スタジオに来る時の服を一緒に決めたりもしました!
あそこまで距離が近くなったゲストは初めてでしたね。もちろん男性同士だったからということもありますけど。

大古:ゲストの方との信頼関係は、いろいろ語ってもらうためにも必要だし、一方で番組の危機管理的な面でも必要なんです。この番組は、顔出しなしで登場していただくわけですから、嘘をつかれている可能性もゼロではない。ゲストの方の発言を裏付けるような“証拠”を確認することも、我々の責任。そのためにも、信頼関係を築くことは絶対必要なんですよね。

人探しの大変さもさることながら、ゲストと制作陣とのあいだに信頼関係があるからこそ、毎回赤裸々トークを聞くことができるのですね! 放送をどうぞお楽しみに!

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