ハリソン・フォードが逃げる!
トミー・リー・ジョーンズが追いかける!!

逃亡者【坂本朋彦のシネフィル・コラム】

10月15日(月)[BSプレミアム]後9:00

シカゴの医師・リチャード・キンブルは、何者かに自宅を襲われ、妻を殺されてしまいます。ところが殺人容疑で逮捕され、死刑の判決が。キンブルは護送中の事故で脱走し、逃亡者となって真犯人を追いますが…。今回ご紹介するのは、傑作アクション映画「逃亡者」(1993)です。

60年代の人気テレビドラマを名優と名監督で映画化

60年代に、デビッド・ジャンセン主演で放送され、日本でも人気の高かったテレビドラマを映画化したこの作品、キンブルを演じるのはハリソン・フォード。1942年生まれ、「インディ・ジョーンズ」(1981~)や「スター・ウォーズ」(1977~)のシリーズで知られるハリウッドを代表するスーパースターです。ヒーローを演じることの多いフォードですが、無敵の強さというよりは、どこか人間臭いヒーローが似合います。この作品でもぎぬを着せられ、必死に逃亡、追っ手の一歩先を読んで、次第に真相に迫っていくキンブルを魅力的に演じています。
一方、キンブルを執ように追い続ける保安官・ジェラードを演じるのはトミー・リー・ジョーンズ。フォードの4つ年下のジョーンズの映画デビューは恋愛映画「ある愛の詩」(1970)の小さな役で、その後は個性的なわき役として活躍していましたが、40代半ばでのこの作品で、仏頂面で職務に忠実、しかし、内に正義を秘めたジェラードを見事に演じ、アカデミー助演男優賞を受賞、演技派スターとして世界的に知られるようになりました。

アカデミー作品賞はじめ7部門にノミネートされ、高く評価されたこの作品、アンドリュー・デイビス監督は1946年シカゴ生まれ、大学卒業後、カメラマンとして映画界に入り、名撮影監督ハスケル・ウェクスラーが脚本・撮影・監督をてがけた、シカゴが舞台のドキュメンタリー・タッチの作品「アメリカを斬る」(1969)でアシスタントを務め、ウェクスラーのリアリティーみなぎる映像設計に影響を受けたということです。この作品では、「さらば冬のかもめ」(1973)「タクシードライバー」(1976)などの名撮影監督マイケル・チャップマンとともに、愛着ある故郷の各所で撮影し、リアリティーを感じさせながらも、グレーを基調にし、映画ならではの統一感あるくすんだ色彩を作りあげているのも見どころです。

22日には、続編ともいえる「追跡者」(1998)を放送します。こちらは、トミー・リー・ジョーンズ演じるジェラード保安官が主人公、殺人容疑の元特殊工作員を追跡しながら、巨大な陰謀に立ち向かうスリリングな展開の作品です。あわせて、お楽しみください。

【放送日時】
プレミアムシネマ「逃亡者」
10月15日(月)[BSプレミアム]後9:00~11:12

プレミアムシネマ「追跡者」
10月22日(月)[BSプレミアム]後9:00~11:12

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坂本朋彦

【コラム執筆者】坂本朋彦(さかもと・ともひこ)

1990年アナウンサーとしてNHK入局。キャスターやニュースなどさまざまな番組を担当。2014年6月からプレミアムシネマの担当プロデューサーに。

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