現代は“第3次猫ブーム”? 
日本の猫文化史を見ていこう!

趣味どきっ!「不思議な猫世界」

12月3日(月)スタート!
毎週月曜[Eテレ]後9:30

“空前の猫ブーム”といわれる日本。2017年は、猫が犬の飼育頭数を上回りました。 実はこの猫ブーム、これが初めてではないようなんです!

12月3日(月)からの「趣味どきっ!」では、ニッポンの猫文化の歴史を探るシリーズ「不思議な猫世界」を8回にわたってお送りします。「猫ブームはいつが始まり?」「物語の猫の変化」「招き猫の秘密」「歴代武将や姫と猫との関係」など、あらゆる角度から人と猫との関わりを見ていきます。

今回は、番組の収録現場に突撃取材! この日講師として出演されていた、動物生態学者の山根明弘さん、物語と猫の関係をひも解く国文学者・藤井由紀子さん、そして、招き猫の世界に詳しい郷土人形・猫浮世絵愛好家の則武広和さんに、番組の見どころを伺ってきました!

シリーズを通して猫の生態を解説! 講師・山根明弘さん

──番組からオファーを受けたときはいかがでしたか?

最近の猫ブームって、どこか表面的な感じがしていたんです。だから、改めてその歴史を見ていくという番組はいいですよね。今回のシリーズでは、歴史やそこから派生していった文化など多様な側面から「猫」を見ていきますので、この番組をきっかけに更なる質の高い猫ブームが広がったらいいなと思っています。

──第1~4回までを収録したと聞いています。その中でイチオシの回を教えてください!

全部おもしろいし興味深いんですよね。第1回(12月3日放送)は、各年代の浮世絵から、猫がどの時代のどんな人たちの間でブームになっていったのかを見ていきます。無類の猫好きだった歌川国芳うたがわ くによしの浮世絵も登場します。

また、第1回の講師・歴史作家の桐野作人さくじんさん、2~3回目の講師・藤井由紀子さんなど、お2人とも僕が知らなかったジャンルの「猫の姿」を教えてくれるので楽しかったですね。

MCの佐々木瞳さん、講師の山根明弘さん、猫のナツメ

第4回の講師は郷土人形・猫浮世絵愛好家の則武広和さんです。則武さんとは、以前僕が博物館の学芸員をやっていたときに、則武さんの家に招き猫を借りにいったことがあって。この収録で再会するのが楽しみでしたし、またいろいろな話が聞けてとても勉強になりました。

さらに、そこに猫好きなゲストの方々も加わりますと、「こういう解釈があったのか」という驚きもあったんですよね。第1~2回のゲストは室井滋さんと林家たい平さん。お二人はすごく場を盛り上げてくださって、緊張気味だったので助かりました(笑)。

室井滋さんと林家たい平さん

第3~4回のゲストは大地真央さんと栗原類さんです。お二人とも本当に猫にご興味があって、栗原さんは「自宅の猫はこんな行動をするけど、それはどんな意味があるのか」などたくさん質問してくれました。

この番組は毎回本当に奥が深いので、猫が好きな方はもちろん、犬派の方でも楽しめると思いますよ!

大地真央さんと栗原 類さん

物語と猫の関係を解説! 講師・藤井由紀子さん

※第2回「日本に猫がやってきた」と、第3回「怪奇なる猫」で文学と猫との関係を解説

私が主に研究しているのは「源氏物語」(平安時代中期)です。そして、もともと猫好きだったので、「源氏物語」に出てくる猫について論文を書いたりしていました。

さまざまな文献を見ていくと、初めて猫が出てくるのが平安時代。その時代、猫はペットとして高級で、身分が高く高貴な女性のメタファーとして登場していました。それがだんだんと頭数も増えていき……。番組では、文献から分かる猫の広がり方を解説します。また、物語の中で、猫は“化け猫”に描かれるようになっていきます。それはいつのころからなのか、どんな化け猫なのかも見ていきます。

猫の魅力ってやっぱり二面性なのではないかと思います。かわいいけど得体がしれない、人間と共存しながらも野性味を失わない、などがおもしろいですよね。今回この番組に出演して、江戸時代についてはそこまで詳しくなかったので、勉強し直せてよかったなと思っています。こうやって、もっともっと文学に出てくる猫にも注目してもらいたいですね。

番組の全部の回に登場する猫・ナツメ(7)

招き猫をこよなく愛する講師・則武広和さん

※第4回「幸せを運ぶ猫」で、招き猫コレクションを披露。郷土人形も解説

私はもともと収集癖があったので、今では400体もの招き猫を集めています。番組ではその一部をお見せするとともに、個人的なベスト3も発表しています(笑)。どれも珍しいものばかりなので、その歴史や鮮やかな姿は見てほしいですね。

こんな招き猫たちが登場します!

また、昔の招き猫には、地域ごとに特徴があります。東北地方でいえば、色彩豊かに描かれており、春の訪れを願う気持ちが込められているのではと思っているんです。一方で商人が多かった大阪では、商売発達の意味も込められた「初辰はったつさん」と呼ばれるはっぴを着た招き猫もいます。それから、愛知の招き猫は昭和初期のものですが金色に塗られていたり、関東では横座りなど、よく見てみるとおもしろいんですよ。

さらに番組では、招き猫が描かれている中でも最も古い、歌川広重の浮世絵「浄るり町繁華の図」(1852年)もご紹介します。この絵には、江戸の物売りが招き猫を売っている様子が描かれています。この招き猫は、浅草の今戸いまど地域で焼かれた「丸〆猫まるしめねこ」と呼ばれていました。丸〆とは、「お金を丸くしめる、まるもうけする」という意味のもあったようで、多くの人に広がったそうです。

福を呼ぶとされる「招き猫」がたくさん登場しますので、来年に向けていい“縁起物の回”になったらいいなと思いますね(笑)。

【今後のラインナップ】

毎週月曜[Eテレ]後9:30

第1回「繰り返す猫ブーム」
[Eテレ]12月3日(月)

第2回「日本に猫がやってきた」
[Eテレ]12月10日(月)

第3回「怪奇なる猫」
[Eテレ]12月17日(月)

第4回「幸せを運ぶ猫」
[Eテレ]12月24日(月・休)

第5回「武将と猫とお姫様」
[Eテレ]1月7日(月)

第6回「猫バカ列伝」
[Eテレ]1月14日(月・祝)

第7回「ことわざになった猫」
[Eテレ]1月21日(月)

第8回「路上猫観察のススメ」
[Eテレ]1月28日(月)

取り上げた番組はこちらです!

その他の注目記事