父はなぜ他人の手を借りて自殺を…
元院生はなぜ研究棟の一室で…

事件の涙 Human Crossroads

12月27日(木)[総合]後10:45
12月28日(金)[総合]後10:45

社会に衝撃を与えた事件の知られざる舞台裏、そして、事件の陰にある人々の涙を描き好評を博している新感覚のドキュメンタリー番組。 12月は2本の最新作を2夜連続で放送します。1本目は、今年1月に起きた評論家・西部邁氏の自殺をめぐる家族の思い。そして2本目は、9月に九州大学で起きた放火自殺と見られる事件。一人研究棟の一室で過ごしていた元院生の実像に迫ります。

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第1夜

「死にたいと言った父へ
~西部邁 自殺ほう助事件~」

【放送予定】12月27日(木)総合後10:45

今年1月、東京・多摩川で自殺した評論家・西部邁氏(享年78)。「自分の最期は自分で決めたい(=自裁死)」と公言していた、いわば“予告”された死だった。死の数時間前まで、側で見守り続けた遺族が、重い口を開いた。編集者として、父親を支えてきた娘だ。父と一緒に母親の介護と死を経験したため、父の気持ちを尊重したいと思う一方で、「自裁死」の話が出ると「出来るだけ聞かないようにしてきた」という。一方、息子は、「迷惑をかけてもらっていい。介護は俺がする」と考えていた。しかし、父とはそのことで度々口論になり、喧嘩別れのまま終わってしまったという。最愛の妻の最期の姿を見て、自分は家族に壮絶な死を背負わせたくないと“自裁死”を選んだ西部氏。止めることはできなかったのかと自問自答する家族の思いを見つめる。

【ナレーション】西田尚美

第2夜

「そして、研究棟の一室で
~九州大学 ある“研究者”の死~」

【放送予定】12月28日(金)総合後10:45

9月7日の早朝、九州大学箱崎キャンパスの通称“院生長屋”と呼ばれる1室で火災が起きた。焼け跡から発見されたのが、九大大学院法学府博士課程の元院生の男性46歳。自殺の可能性が高いとみられている。男性は退学後も、移転・取り壊しが決定した研究室で、深夜一人研究を続けていた。火災が起きた日は大学側による強制退去日だった。“研究室を不法占拠した元院生による放火自殺事件”。しかし、事件後からSNSで「他人事ではない」という声が相次いだ。多くが40代の研究者たち。90年代の国の大学院重点化政策での院生倍増、2000年代の大学の人件費削減、非常勤講師の急増……時代に翻弄され、行き場を失った研究者たちの叫びでもあった。男性は中学卒業後、家庭の経済事情で自衛隊工科学校へ進み、21歳で大学に進学、憲法の研究に打ち込んだ。何を夢見て研究を続け、なぜ研究室で死を迎えたのか。男の死が問いかけているものを見つめる。

【ナレーション】奥貫 薫

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