動物の“おうち”を不動産鑑定士が査定する?!

鑑定!どうぶつ不動産

12月30日(日)[BSプレミアム]後9:00

野生動物の「おうち」をテーマに、その暮らしや素顔を切り取っていく自然バラエティー「鑑定!どうぶつ不動産」。

動物写真家・福田幸広さんが、アナグマ、ニホンリス、カヤネズミなど日本に生息する動物たちの暮らしぶりを手作りカメラで大調査! 動物たちの住みかにまつわる知られざる生態や、愛くるしい様子を「超接近撮影」で見ていきます。さらに、その動物たちの「おうち」を真面目に不動産査定するとか! 実はそこから、人間のあるべき暮らし、そして未来の暮らしが見えてくるかも?

今回は、「驚きの連続だった」と話す西山隆史プロデューサーに、番組の見どころを伺ってきました!

 5つの項目でおうちを査定!

──どのような経緯でこの番組の制作に至ったんですか?

もともと動物写真家の福田幸広さんとは知り合いで、あるとき、動物とおうちの関係について書かれている福田さんの本を見つけたんです。僕自身、動物のおうちってあまり見たことがないなと思い、その疑問をたどるような番組にしてみませんか?と依頼。約1年をかけてそれぞれの動物を追っていただきました。

また、そのおうちを人間の基準で見てみたら、動物のおうちのすごい機能や環境の良さなどが見えてくるのでは?と真面目に査定してくださる方を探したんです。探している最中は、そんな無謀なことをやってくださる方がいるのか不安でしたが、不動産鑑定士の鈴木良子さんにお声がけをしたら、「おもしろいじゃないですか」と、引き受けてくださいました(笑)。

──不動産査定の基準を教えてください!

番組では、5つの項目で見ていきます。①利便性(エサが近くにあるか)、②安全・耐久性(建物の強度や安全環境)、③適性(住み心地)、④効率性(巣を作る労力や時間、材料費)、⑤多様性(ほかの動物が利用するか)です。動物のおうちを人間の住宅に見立てることで、見てくださる方が感情移入しやすくなるかなと思いましたし、大人が見られる動物番組になったらいいなというところもありました。

5つの項目で動物のおうちを査定していきます!

 手作りカメラをご紹介!

──どうやって動物のおうちを撮影したのですか?

福田さんが長年追いかけてきたアナグマのおうちは、深さは10メートル以上にも達し、数十個もの部屋を持つ地下迷宮のようだとわかりました。撮影用に、10メートルの内視鏡カメラも持っていきましたが、電動だと操作しにくく、手でねじって前進していけるように、ジャバラのホースを使用することになりました。さらに、カメラレンズの汚れ防止に活躍したのは、ペットボトルの底の部分! これで深い奥まで撮影することができました。

これが「地中探査機7号・ジャバラホース君」と命名されたカメラ!

また、オオサンショウウオの産卵巣穴は、5センチほどと入り口が狭く、小さなカメラじゃないと撮影できなかったんです。そこで用意したのが、水中用の小型チビカメラです。実は研究者ですら巣穴の中のことは全くわかっていなかったようで、このカメラを使ったことで産卵や子育ての様子がようやく分かってきたんだそうです。

手のひらサイズのカメラで撮影!

 制震構造、テラス付きのおうち!?

──撮影をしてみて、それぞれの「おうち」で驚いたところは?

カヤネズミが暮らしていたのは、地上から1メートルにあるかやの葉の上でした。

おうちから顔を出す、日本最小のネズミ・カヤネズミの赤ちゃん

生えている7本の茅の茎を土台に、上層部の葉を編み込んでおうちを作ることで高さができ、ヘビなどの地面にいる天敵から身を守ることができます。そして、茅に編み込まれているため、突風が吹いても倒れず吹き飛ばされません。これは、高床式物件でありながら、制震構造とも言えますよね(笑)。このように、機能あふれるおうちを本能的に作っていたんです。

またカヤネズミは、“離れ”のような同じ構造のおうちを、もう一軒作っているんです。離れと言うと、余裕があってぜいたくだなと思いがちですが(笑)、全く違いました。敵に見つかった場合、すぐ引っ越しができるように用意しているんです。いわば、命をつなぐための離れというわけです。

ほかにもカヤネズミのおうちは内部構造がおもしろく、子育てのためにあることをしています。番組で詳しくご紹介しますので、ぜひそこも見ていただきたいですね。

次にアナグマのおうちは、山の斜面にありました。ちょうどいい木漏れ日が入る入り口は、木々の根に守られ頑丈な作りになっています。さらに、日向ぼっこや昼寝、交尾をするのに最適な“テラス”のようなフラットな空間も!

一番驚いたのは、オスがメスの冬眠や出産のために、おうちをメンテナンスするということ。季節に合わせて、マメに“ハウスキーピング”する姿をとらえましたので、ぜひご覧ください。

さらに、ニホンザルやイノシシ、ニホンリスのおうちにも驚きの構造がありました。どの動物も、機能的かつ効率的、特徴もそれぞれで、知れば知るほど興味深かったです。

──最後に見どころをお聞かせください!

最初は、動物たちはどんなところに住んで、その家にはどんなおもしろい機能があるんだろうという好奇心だけでした。しかし撮影が進むにつれ、住む場所や素材に意味があること、動物たちにとっての家は命や種族を守る場所だということが改めて分かってきました。動物から気づかされる、考えさせられる番組にもなっていると思いますので、ぜひ楽しみにしていてほしいです。

左から、赤木野々花アナ、壇蜜さん、動物写真家・福田幸広さん、東京大学教授・遠藤秀紀さん、不動産鑑定士・鈴木良子さん

スタジオには、専門家の方々と実は動物好きだという壇蜜さんが集結! 異色の出演陣にも注目です。ぜひご覧ください♪

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