ジョニー・デップ × ティム・バートン監督
ユーモアも散りばめられた幻想的なホラー映画

スリーピー・ホロウ【坂本朋彦のシネフィル・コラム】

2月13日(水)[BSプレミアム]後1:00

ジョニー・デップとティム・バートン監督。「シザーハンズ」(1990)はじめ、7作品をともに作りあげた名コンビです。この2人が「ゴッドファーザー」(1972)のフランシス・フォード・コッポラ監督のプロデュースで作りあげた、幻想的なホラー映画が「スリーピー・ホロウ」(1999)です。

アカデミー賞を受賞した美術セット、衣装にも注目

18世紀、ニューヨーク郊外の小さな町で連続殺人事件が発生、捜査官のイカボッドは、かつてこの地で首を切り落とされた騎士の亡霊の仕業だと聞かされます。迷信だと信じなかったイカボッドですが、目の前に伝説の首なし騎士が…。ジョニー・デップは、科学的な捜査を行おうとするイカボッドを軽快に演じています。騎士を演じるクリストファー・ウォーケンはじめ、共演者も個性的な名優ばかりです。

コッポラ監督は、ブラム・ストーカーの小説が原作の「ドラキュラ」(1992)では製作・監督、メアリー・シェリーの小説が原作で、ケネス・ブラナー監督・主演の「フランケンシュタイン」(1994)では製作をてがけるなど、古典的なホラー小説を次々映画化しています。この作品も、原作はアメリカに古くから伝わる伝説をもとにしたワシントン・アーヴィングの短編小説で、コッポラ監督は、同じアーヴィング原作の、アメリカ版浦島太郎の物語「リップ・ヴァン・ウィンクル」のテレビドラマを演出しています。コッポラ監督は、本格的な監督第1作となった「ディメンシャ13」(1963)もホラーですし、最近でも吸血鬼の物語「Virginia/ヴァージニア」(2011)を製作・監督しており、ホラー映画に並々ならぬ情熱をもっていることがうかがえます。

この作品の見どころは映像美。陰影に富んだ映像を作りあげたのは、メキシコ出身のエマヌエル・ルベスキです。1964年生まれのルベスキは、アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督の「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(2014)、「レヴェナント:蘇えりし者」(2015)、アルフォンソ・キュアロン監督の「ゼロ・グラビティ」(2013)と、同郷の映画監督の作品で3度のアカデミー賞を受賞、さらには「ニュー・ワールド」(2005)、「ツリー・オブ・ライフ」(2011)など、美しい映像で知られるテレンス・マリック監督の作品を次々担当するなど、その手腕が高く評価されている新世代の名撮影監督です。さらに、アカデミー賞を受賞した美術セット、そして衣装が、怪奇幻想の世界を見事に作りだしています。

バートン監督ならではのユーモアも散りばめられた、極上のエンターテインメント、存分にお楽しみください。

【放送日時】
プレミアムシネマ「スリーピー・ホロウ」
2月13日(水)[BSプレミアム]後1:00〜2:46

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坂本朋彦

【コラム執筆者】坂本朋彦(さかもと・ともひこ)

1990年アナウンサーとしてNHK入局。キャスターやニュースなどさまざまな番組を担当。2014年6月からプレミアムシネマの担当プロデューサーに。

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