地上110階、高さ411mの空間での綱渡りに挑戦

ザ・ウォーク【坂本朋彦のシネフィル・コラム】

4月22日(月)[BSプレミアム]後9:00

少年時代、サーカスの綱渡りに夢中になり、大道芸人となったフランス人・フィリップ・プティ。ニューヨークでワールドトレードセンターという、2つの超高層ビルが建設中だと知ったプティは、地上110階、高さ411メートルのビルの間で綱渡りをしようと計画、仲間とともに実行しますが…。今回ご紹介するのは、45年前に実際に起きた、無謀とも思える挑戦を映画化した作品です。

最新のVFXを駆使した、臨場感と迫力に満ちた映像

製作・脚本・監督はロバート・ゼメキス。新しい技術に常に深い関心を寄せ、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(1985)、「コンタクト」(1997)、アカデミー作品賞・監督賞を受賞した「フォレスト・ガンプ 一期一会」(1994)など、ユニークな映像表現のヒット作・話題作を作り続けている映画作家です。プティの挑戦は、イギリスのジェームズ・マーシュ監督によって、「マン・オン・ワイヤ―」(2008)というドキュメンタリー映画が製作され、アカデミー長編ドキュメンタリー映画賞を受賞するなど、改めて知られるようになりましたが、ゼメキス監督は、この作品でも、最新のVFXを駆使し、見るものがプティの挑戦を共有しているかのような、臨場感と迫力に満ちた驚がくの映像を作りあげました。

プティを演じるジョセフ・ゴードン・レビットは1981年カリフォルニア生まれ。R・レッドフォード監督の「リバー・ランズ・スルー・イット」(1992)など、子どものときから俳優として活動し、恋愛映画「(500)日のサマー」(2009)や、C・ノーラン監督の「インセプション」(2010)、スティーブン・スピルバーグ監督の「リンカーン」(2012)など、話題作に出演しています。インテリの優男、といった役柄のイメージがありますが、この作品では、プティ本人がコーチとなってトレーニングを重ね、アクロバティックな技も見事に演じ切っています。

プティの師匠となるサーカス団のルディを演じるのは、イギリスの名優ベン・キングズレー。数々のシェークスピア劇で知られ、「ガンジー」(1982)でアカデミー主演男優賞を受賞、「ヒューゴの不思議な発明」(2011)ではフランスの映画監督ジョルジュ・メリエス、最近では、ナチス・ドイツの高官アイヒマンやスペインのシュールレアリスムの画家・ダリと、国籍を超え、どんな人物でも演じる現代最高の俳優の一人です。

かつてはニューヨークを代表する建物であり、数々の映画にも登場したワールドトレードセンター。今は存在しない建物を、最新の映像技術でよみがえらせたゼメキス監督。手に汗握る映像をご堪能ください。

【放送日時】
プレミアムシネマ「ザ・ウォーク」
4月22日(月)[BSプレミアム]後9:00〜11:04

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坂本朋彦

【コラム執筆者】坂本朋彦(さかもと・ともひこ)

1990年アナウンサーとしてNHK入局。キャスターやニュースなどさまざまな番組を担当。2014年6月からプレミアムシネマの担当プロデューサーに。

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