レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス共演 
実在の詐欺師の半生を描く

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン【坂本朋彦のシネフィル・コラム】

5月20日(月)[BSプレミアム]後9:00

両親の離婚がきっかけで家を飛び出したフランク。詐欺師となって小切手を偽造、パイロット・医者・弁護士とさまざまな職業になりすまし、世界を飛び回ります。一方、FBIは何とかフランクを捕まえようと、追跡を始めますが…。
今回ご紹介するのは、レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス共演、スティーブン・スピルバーグ監督の犯罪映画です。

スピルバーグ監督の時代への思い入れが感じられる名作

実話をもとにしたこの作品、ディカプリオは、悪びれることもなく、うそにうそを重ねるフランクを軽快に演じています。スピルバーグ監督自身、両親が離婚し、複雑な少年時代を過ごしたということで、同世代のフランクには、監督自身が投影されているのではないかと思います。

フランクを追跡しながら、次第に親らしい心情を抱いていくFBI捜査官・カールを演じるのがトム・ハンクス。「プライベート・ライアン」(1998)以来、スピルバーグ作品の常連ともいえる名優です。注目はフランクの母を演じた、フランスの名女優・ナタリー・バイ。スピルバーグ監督は、前回のコラムでご紹介した「終電車」(1980)のフランソワ・トリュフォー監督のファンで、トリュフォー監督に「未知との遭遇」(1977)に出演してもらっていますが、ナタリーは、そのトリュフォー監督の「映画に愛をこめて アメリカの夜」(1973)で注目され、「恋愛日記」(1977)、「緑色の部屋」(1978)に出演した、“トリュフォー組”の俳優の一人です。ジャン・リュック・ゴダール監督の作品や、最近では、カナダの映画監督グザヴィエ・ドランの作品などでも存在感あふれる名演技を披露しています。

この作品の舞台は1960年代ですが、60年代を代表する映画のヒーローといえば、何といってもイギリスのスパイ、007ことジェームズ・ボンド。ショーン・コネリーがボンドを演じた第1作「007/ドクター・ノオ」(1962)以来、今なお続く大ヒットシリーズですが、映画には、フランクが「007/ゴールドフィンガー」(1964)を見て、コネリーをまねし、ボンドと同じ自動車に乗る場面も登場します。スピルバーグ監督も007の大ファンで、監督をしてみたいと、友人のジョージ・ルーカスに話したところ「アクション映画なら、こんな話を考えている」と紹介されたのが、インディアナ・ジョーンズのシリーズ第1作「レイダース 失われたアーク《聖櫃》」(1981)だったということです。

60年代の映画を思わせる、ポップでしゃれたタイトルも楽しい、スピルバーグ監督の時代への思い入れが感じられる名作、ぜひご覧ください。

【放送日時】
プレミアムシネマ「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」
5月20日(月)[BSプレミアム]後9:00〜11:22

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坂本朋彦

【コラム執筆者】坂本朋彦(さかもと・ともひこ)

1990年アナウンサーとしてNHK入局。キャスターやニュースなどさまざまな番組を担当。2014年6月からプレミアムシネマの担当プロデューサーに。

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