94歳の現役料理家“登紀子ばぁば” 料理への思い

きょうの料理

毎週月曜~水曜[Eテレ]後9:00
(再放送)毎週月曜~水曜[Eテレ]前11:00
(再放送)毎週金曜[総合]前10:15
8月19日(月)【おさらい和食塾】かぼちゃ・とうがん 鈴木登紀子

Eテレ「きょうの料理」に長年出演し、いまは“ばぁば”の愛称でおなじみの鈴木登紀子さん。94歳となった現在も、料理教室を開くなど、現役の料理家として活躍しています。

そんな鈴木さんが登場する「きょうの料理」の収録現場におじゃまして、料理に対する思いや元気の秘密についてお聞きしました。

 スタジオに来ると元気になるのよ

──収録の日は、どんな1日を過ごされていますか? 例えば今日のスケジュールは?

いつもと同じですが、起きたのは朝7時ごろかしら。5時に目が覚める日もありますけれど、今日は何となくゆっくり。収録を忘れていたわけじゃないのですけれどね(笑)。スタジオには10時30分に入って、打ち合わせ、リハーサル、本番になります。夕方の4時に終わりましたので、この後は家に帰って、テレビを見てゆっくりします。あとは料理教室用の支度をしたり、原稿を書いたり。私ってそんなに大して疲れないみたいなの。30分ぐらいちょっとうたた寝したら、もう元気になりますよ。

8月19日(月)の放送で紹介するのは「かぼちゃの甘煮」。お母さんに教わった通りの調理法なのだそう

──スタジオに入って来られたとき、「私って、幸せだわ~」と明るくおっしゃっていましたね。

そうなんですよ。番組のみなさんとお会いできるのが楽しいから、つい(笑)。「きょうの料理」は、私の妙薬ですよ。収録中、いつも勝手なことを言っていますが、ここに来ると元気になるのですよ。

──料理はもちろん、番組内で披露される鈴木さんの“知恵”や“作法”も勉強になります。そういったコメントはアドリブなのでしょうか?

私はその場面じゃないと言えないのよ。「あっ、それは…」と思ったときに、目の前のことをひとつずつクリアすることしかできないの。だから困らせものなのよ、勝手なことを言っちゃうの。教室の生徒さんにも、手の動きや気遣いなどの所作ごと、お箸の使い方や物の置き方などが静かにできていなかったら私は見逃さないの(笑)。生徒さんも、言ってくれた方がいいわという方ばかりです。

自然な甘味が口に広がって、ほくほくです!シンプルだけど飽きのこない、なんだか懐かしいような味の「かぼちゃの甘煮」

 ごはんものが得意なの!

──長年、「きょうの料理」に出演されていますが、得意な料理を教えてください!

ごはんものね。炊き立てのごはんさえあれば、まぜまぜするだけで立派なごちそうになるのよ。NHKに最初に出演したときは、2か月間ごはんものを作りました。豆ごはん、かやくごはん、混ぜごはんにお寿司すし。ごはんものは無限に作れますよ。

くるみ、うこぎ、焼きみそを混ぜたほろほろごはんなど、母にたくさん食べさせてもらったのが役に立っているみたいね。ごはんに混ぜるのは本当に何でもいいのですよ。今風に、ベーコンとコーンを熱々のごはんに混ぜてもおいしいわよね。私はみなさんにもっともっと、ごはんをたくさん食べてほしいと思ってるの。

「とうがんと豚肉の南蛮煮」では、ばぁばの顔より大きなとうがんを使います

──道具へのこだわりはありますか?

毎月、折敷おしきを変えているの。ふだんはお盆と言っていますが、正確には折敷。それは春夏秋冬にさまざまなものを使います。夏は細竹の涼し気なもの、杉の板のもの。それからちょっと涼しくなってきたら塗り物。それも楽しみのひとつです。和えもの、椀もの、煮もの、焼きもの、ごはんものと、その器も四季折々の様子を楽しみます。お道具とお料理は切り離せないものがあります。

「とうがんと豚肉の南蛮煮」のできあがり~!

 食べることは生きること

──料理とは、鈴木さんにとってどのようなものでしょうか?

食べることは生きることと思っています。生きるためには食べることがとても大事。ばぁばは、食べたらすぐに元気になりますもの(笑)。おいしいものを食べたら幸せな気分になりますものね。四季のものといっても、そんなにぜいたくなものじゃなくてもいいのよ。心をこめて愛情をもって作ることが大切で、相手を思って作ること。そうすると、料理を作ることも楽しくなると思いますよ。

ばぁばね、この歳ですもので、いろいろと歳相応に傷んでおりますのよ。でもね、食べたら元気になりますよ。それに、この番組のお仕事の話をいただくと、とたんに元気になるの(笑)。ありがたい話でうれしいでしょ。おいしいものをいただくのと一緒ね。

──おいしい料理を作るうえで、心がけていることや、気をつけることはありますか?

自分が元気がなかったらおいしいものも作れませんよ。それと、丁寧に作ること。丁寧というのは、心がこもっていることになりますからね。相手のことをおもんぱかって作ると、おいしいものができあがるのよ。

廣瀬アナとニッコリ笑顔♪

──最後に、番組を見て、料理を作るみなさんにメッセージをお願いします!

作ってみたいと思っていただけたらいいわね。また、旬のものを大事にするということを、みなさんに知ってもらいたい。昔の人が料理上手になったのは、その旬ごとにお料理を作っていたから。旬は短くて、繰り返しきますよね。そうやって毎年巡って作るから、上手になるのよ。

家庭の料理というのは、まごころが大事です。その気持ちがなかったらおいしくできないのよ。家族の健康のために、子どもの成長を願って、ご主人のお酒のおつまみにと考えて作りますよね。その心があるのならいいと思います。

立ちっぱなしで、手も口も動かしながらてきぱきと料理をされている鈴木さんの姿のお元気なこと! 収録でお疲れかと思いましたが、インタビュー中も気持ちよく楽しくたくさんお話ししていただきました。これからも、日本の家庭の味をもっともっと教えていただきたいですね。

きょうの料理

【放送予定】
毎週月曜~水曜[Eテレ]後9:00
(再放送)毎週月曜~水曜[Eテレ]前11:00
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8月19日(月)【おさらい和食塾】かぼちゃ・とうがん 鈴木登紀子

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